タトゥイーンの原風景

 いつもつるんでるメキシコ人の友達に車のブレーキを直してもらう。『ワイルド・スピード』シリーズではやたら車を修理するガレージの場面が出てくるが、車社会に住むアメリカ人は自力で車を直せる人が多いから逞しい。

 

 と言っても、彼は正式なアメリカ人ではなくて小さい頃に両親に連れられてアーカンソーへやってきた、所謂不法移民である。*1「いつかメキシコ行きたいから案内してくれよ!」と言うと「ははは、案内してもいいけど俺がこっちに帰って来れないよ」と返すのが常だ。彼には10年以上会っていない兄弟がメキシコにいるらしく、いつか会いに行こうとは思ってるそうだ。

 

 てんで見ただけじゃ分からない工具を慣れた手つきで扱う彼を見て感心する。「どこで車の修理を覚えたの?」彼は僕と同い年で、奇遇なことに誕生日もわずか一日違いである。「ガキの頃から親父に手伝わされて自然と覚えたよ」彼のお父さんは車の修理で生活費を稼いでいる。

 

 ど田舎でいつか外へ出て見たいと思いながら得意な機械の修理に勤しむ彼の姿は、僕にはルーク・スカイウォーカーにしか見えなかったのであった。しかも長年会ってない兄弟までいるしよ!

 

 

 

*1:オバマ政権下で発行された労働許可証を持っている

今週末『君の名は。』を観にナッシュビルまで行く計画。

 やっとこさ『君の名は。』がアメリカでも公開されるっす。

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 春休みに行ったハワイから帰りの飛行機で『君の名は。』が上映されてたんだけど、せっかく1年近く待ったのにここにきて小さなスクリーンで観るのはもったいない!と我慢するくらいには楽しみにしてたんだけれども、情報が解禁されて唖然。なんと一番近くのメンフィス(車で片道1時間20分)の劇場では英語吹き替えしかやってないのである。クソ、だから字幕の読めない南部アメリカ人は嫌いなんだ! ちなみにアーカンソー州リトルロック(車で2時間20分)でも同じ結果。

 

 なんとかならんかなーと周辺のスポットを探した結果、テネシー州ナッシュビルの劇場が字幕版を上映していることを知る。ただ、問題は片道4時間かかるってことなんですけどね。

 

 ということをいつも一緒に映画を観に行ってくれるメキシコ人の友達に相談したら間髪入れる暇もなく「行こうぜ!」と、フットワーク軽いなお前!というわけでですね、我々は往復8時間かけて『君の名は。』という1本の映画を観に行くんですよ。色んな人間にバカじゃないかとか笑われたりしたんですけど、こちとら『ヘイトフル・エイト』70mmフィルム版を観にテキサス州ヒューストンまで飛んでるからね*1しかもあんときは嵐にあって中継地ダラス空港で10時間も待った経験もしてるんで、4時間のドライブくらい痛くもかゆくもないぜ!

 

 ちなみに、日本で大きな評判を呼んでいることだけが伝わって勝手に期待値が高まった挙句、やっと1年待ってアメリカでも公開されるされるこの感じって、『スター・ウォーズ』が1978年に日本にやってきた時と真逆の現象が起きてるよね。

 

 

 

 

*1:

徹夜明け

 ラボで徹夜で作業してたら更新するのをすっかり忘れていた。ていうか週明けから徹夜ってもう意味わかんねーな…。

 

 ところでラボのパソコンから打ち込んでるんだけど、はてなブログのサービスが英語表記になっているのが面白い。日本人以外ではてな使う人っているんだろうか。

「ゴースト」のない「殻」/『ゴースト・イン・ザ・シェル』★☆☆

 士郎正宗原作・押井守監督の1995年のアニメ映画『攻殻機動隊/GHOST IN THE SHELL』をハリウッドが実写化した『ゴースト・イン・ザ・シェル』を鑑賞。監督は『スノーホワイト』のルパート・サンダース、制作に『スパイダーマン』のアヴィ・アラッド。主演はスカーレット・ヨハンソンが務め、ピルー・アスベック、チン・ハン、福島リラ、ビートたけし桃井かおりらが出演。

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