『水曜日のダウンタウン』令和企画は演出の教科書

 『水曜日のダウンタウン』の「新元号当てられるまで脱出できない生活」企画がとにかく最高で、演出の教材としてこれ以上ない作品にもなっていたた。冒頭、企画に参加させられたお笑いコンビ「ななまがり」が不気味なくらいコンプライアンス重視で丁寧に拉致られる下りも、昨年「鉄塔生活企画」第2弾でコロチキのナダルを拉致った際に警察沙汰になり企画がお蔵入りになったことに対する中指付きのアンサーにも思え、藤井健太郎節にニンマリさせられる。やんわりとアニメ版『ジョジョの奇妙な冒険』のBGMが流れていたのも、これが鉄塔企画のリベンジ戦であることを思わせる。

 

 令和発表前夜、3/31。新元号を当てるまで帰れない二人は外の世界からは完全にシャットダウンされるべく東京から2時間離れた埼玉県の某所のアパートに連れ去られる。アパートの名前が「平成荘」なのも肝で、文字通り「平成に取り残された2人」を表している。これぞまさにバラエティにおける「演出」の楽しさで、だから僕は藤井健太郎の番組に絶大な信頼を置いているのだ。

 

 ななまがりの二人は5分に一回解答権を与えられ、予想した元号を習字に書いて発表する。何故好きなタイミングではなく、5分に一回なのか。これはあくまでも元号の「発表」に重きを置いているからではないだろうか。菅官房長官が額縁に入った「令和」の二文字をカメラの前に発表したように、ななまがりも新元号を発表しなくてはならないのだ。だから好きな時に元号を書きなぐるのではなく、タイマーを設置されたのだろう。また、ななまがりが今回の企画に抜擢されたのは売れてないのでスケジュールが空いていたからだけではなく、森下が菅義偉に似ていたのもポイントの一つだそうで、これもまた「発表」を重視していたことが伺える。

 

 そこから地獄のような監禁生活が始まるわけだが、もちろん当てずっぽうで答えても当たるわけがなく、2日目からは毎日2000円が支給され、更にチャンスクイズによる資金獲得で支援物資を購入できるようになる。*1支援物資も「タバコ1本50円」「エアコン 3000円」「ヒント松 3000円」「ヒント竹 5000円」「ヒント梅 10000円」といったもので、藤井が愛読する『賭博黙示録カイジ』のペリカシステムを彷彿とさせる。ちなみに藤井は2017年末に『カイジ』を『人生逆転バトル カイジ』として史上初の漫画原作バラエティ特番を作っている。

 

 当然、ヒントの購入を目指してななまがりはチャンスクイズを頑張るが、まず初めに二人が購入したのがタバコ、というのが人間臭くて泣ける。Twitterでは「こんな時にたばこって中毒者は恐ろしい」なんて明後日の方向で議論が巻き起こっているらしいが、別にタバコくらいいいじゃん。なお、あかつ企画しかり喫煙所企画然り、『水曜ダウ』は昨今の番組にしてはタバコを惜しみなく、というか積極的に映し出す。

 

 こうした藤井節全開の演出と極限状況に置かれたななまがりの根性も相まって、クライマックスではスタジオの観客席では拍手が巻き起こり、観ているこちらとしてもとてつもないカタルシスを得た。バラエティというジャンルの一作品として完成されている。去年の「モンスターハウス」騒動で少し委縮してしまうかと危惧したか、そんなのはこちらが心配するまでもなかった。改めて藤井健太郎恐るべし。

悪意とこだわりの演出術

悪意とこだわりの演出術

 

*1:なお、どこか『電波少年』の「懸賞生活」も思い出させる絵面で、番組内でも少しパロっていた。

第2回シネ漫才「賛否激突!『アベンジャーズ/エンドゲーム』に君は納得したか?」VS Massas52

 遂に現代の映画界を突っ走るマーベル・シネマティック・ユニバースの一応の完結編、『アベンジャーズ/エンドゲーム』が公開!ロッテン・トマトでも95%という高評価をたたき出し、2週目にして世界興行収入では『タイタニック』を下して歴代2位に躍り出ており、もはや誇張抜きに世界的に社会現象となっている映画でネットで見れるレビューも絶賛の嵐である。僕も当然公開前夜のプレビューに出張中にも関わらず観に行ったし、深夜遅くの回にも関わらず場内は地元のファンで埋め尽くされていた。

 

 だがしかし!非常に楽しみで臨んだはずの『エンドゲーム』、実際面白い映画ではあったが完結編としてはどこかシコリの残る映画であった。当ブログにもその感想は書いた*1が、それだけじゃまだまだ語り足りない!誰かとぶつかり合いたい!ということで、またまた僕の大学時代の先輩であるMassas52さんを久々に呼び出して対談記事を書くことにした。アベンジャーズVSサノス軍ばりの全面衝突が今始まる!

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※なお、以下の対談は完全にネタバレ全開なので、『エンドゲーム』を鑑賞いただいてからお読みください。

 


『エンドゲーム』の一番の立役者はネズミである!

Taiyaki:ということで待望の『アベンジャーズ/エンドゲーム』公開された訳ですけども

Massas52:はい、されましたね

Taiyaki:まあ前提としてですよ、前提として凄くレベルの高い、面白い映画なのは間違いないんですけど、ちょっと色々正直僕自身は気になったことがあって、完結編としてどうなのよと思うところがなきにしもあらず、ということで、今回は絶賛派のMassasさんとガチンコしようかなと

Massas52:ああ、そういうスタイルなのね(笑)

Taiyaki:そういうスタイルでちょっと今回は行きたいなと(笑)まずは良かったところから行きますか。Massasさんの良かったところから聞いてこうかな

Massas52:つい昨日もう一回見てきたんだけど…2回観たんだっけ、そっちも?

Taiyaki:僕も2回、金曜日の夜に観に行きました、IMAXで。

Massas52:やっぱね、2回目の方がダイレクトに感情に来るというか。なんか1回目ってこう、出来事を追っていくみたいなところがあるんですが

Taiyaki:ちょっといっぱいいっぱいになりますよね。

Massas52:そうそうそう。あとまあ、1週間ぐらい経って、色んな人の感想だったり考察だったりを読んでから観ると、見えてなかったものも見えてくるというか

Taiyaki:例えば?

Massas52:フフフ…そうね、なんだろう、個人的には最後のキャプテンのダンスの所だったり…

Taiyaki:わはは、いきなり最後から行きます?

Massas52:(笑)いや結局昨日どこで泣いたかって話で、ボルテージが一番上がったのがそこで、遡っていくとやっぱり集合するところ、最終決戦に向けて皆復活して戻ってくる。あの辺がなんだろう、やっぱ積み重ねによるものだと思うんだけど

Taiyaki:まあそうですよね、あれはアガらない訳がないっていう

Massas52:アガらない訳がないものを、ちゃんと衒いもなくやってくれるし、全編そうなんだけど衒いが無いのが良いところではある。そこの集合もそうだし、まあ良し悪しあると思うんだけど、タイムトラベルの所もわざわざちゃんとNYに行ったりさ

Taiyaki:僕もバック・トゥ・ザ・フューチャー PartII』的面白さは凄い感じましたね。まあもちろん意識はしているんでしょうけど。裏ではこんなことがありましたよ、みたいな

 

Massas52:あざといなという部分も当然あるんですけど(笑)まあそれを言ったら『インフィニティ・ウォー』の終わりからそう思ってたんで。ちゃんとオリジナルの6人が残るっていう下りからね

Taiyaki:ああ、そこあざといって思ってたんですか?

Massas52:そこのあざとさも含めて。とはいえ、そんなに無理なくちゃんと見せたいものは見せようという姿勢が全面に溢れてて。あとね、意外とここで無理に理由をこじつけるなら、1400万分の1みたいな話があるじゃないですか

Taiyaki:はいはい

Massas52:あれの中の一個として、こういうメンバーが残ってこういう展開をしたことによって上手くいったんだみたいな、漠然性を結構力業でだけど理屈付けてたりしてもいる気がして

Taiyaki:それで言うとですね、僕は『エンドゲーム』の中で一番の結果立役者っていうのはネズミだと思うんですよね

Massas52:ああ、そうね(笑)

Taiyaki:あのネズミがいなかったらもうこれならなかったでしょ

Massas52:たまたまあそこを通って押しちゃうっていう

Taiyaki:でも僕は今ネズミ憎しなんで 

 

Massas52:(笑)ああ、そうね、言ってたね

Taiyaki今もうちの罠にネズミの死体がかかってるんですよ!それは置いといですけど

Massas52:ネズミがのさばるのも、そこから生まれる奇跡があるという(笑)

Taiyaki:あのネズミが偶々指パッチンにより消されてなかったから、1400万分の1が成り立ったという訳ですよね?

Massas52:石を渡すとかそれもあるんだけど、そうね(笑)一回全生命の半分が消えた上でああいう残り方をしてっていう。そんなことを言ったら1400万分の1どころじゃないんだろうけど。全然足りてないんじゃないかっていう話はあるけど

Taiyaki:あっはっは!でもあれですよね、いきなり5年後になったときのあの静かな感じ、あのディストピアは結構好きですけどね

Massas52:はいはいはい。まあ5年っていうのがやっぱり突き放してる感と言うか本当に5日後と言うかそういうスパンじゃなくて、ちゃんと5年の間に暮らしがあるというのがね。

Taiyaki:あーなんかそうですね、見て取れるというか
Massas52:全体的に言ってることだけど、ちゃんとあったことはあったこととして前に進まなきゃみたいな、ものすごく強く出してきたなっていう

Taiyaki:僕があと好きなのは、マーベル映画で初めて『インフィニティ・ウォー』が「敗北」を描いた作品だと思うんですけど。その初めての敗けで皆何かしらのトラウマを抱えている感じは結構いいなとは思いましたね

Massas52:ちょっと最初凹んでるトラウマの描写の下りは長いなと思ったんだけど、なんかあれも必要な尺だったというか、あれくらいちゃんと見せないと後半が活きてこないのかな、っていうところもあって。っていうので観ていくと、案外目立ったアクションとかが結構前半は少ないじゃん

Taiyaki:そうですよね、あれ飽きても仕方ないじゃないかって、観る人によって

Massas52:サノス捕まえて殺すところもそんなにアクションっていう感じでもないし

Taiyaki:……それに関しては僕も言いたいことが後でたんまりとありますよ

Massas52:フフフ…でもまあ、これは良かった面として言うと、それであれだけ場面が持つっていうのは、これもまた積み重ねの部分だと思うんですけど、やっぱ皆が顔を揃えて何か頑張ったり喋ったりしてるだけで面白いっていうのはそこまでのものを作り上げてきたんだなってところがね、良かったなっていう感じです

Taiyaki:あと僕が好きだったのは、まあヒーローが集まってカッコいいのは当たり前なんですけど、女性ヒーローが集うところのカッコよさは尋常じゃなかった

Massas52:ああ、ピーター周りのね

Taiyaki:そう、ピーターがガントレットを持った時のゾロゾロそろってくる感じ。ただそこにブラック・ウィドウがいないのは悲しいなっていう

Massas52:まあ、そうね…。ただピーターがやっぱりあの中で末っ子キャラが非常に際立っていたから、本当にいてくれてありがとうっていうか(笑)あんな展開まで用意してくれてるっていう

 

ヒーローが農家を急襲するのはズルい!

Taiyaki:他になんかあります?

Massas52:うーん、色々あるからなぁ…(笑)なんだろうな、特に言うべきことは…

Taiyaki:じゃあ早速、僕が疑問に思ったとこをバーッて羅列してきますか?

Massas52:はいはい

Taiyaki:まあ、順を追って。まずですね、農家を奇襲するのは如何なものかと?

Massas52:(笑)ああ、そこ?

Taiyaki:『インフィニティ・ウォー』で 僕がやっぱりエンディングで痺れたのは、やっぱあれだけ酷いことやって農園を営むサノス、っていうギャップ。それで今回は冒頭でもうなんか本当なんかT シャツ着てスープ作ってるの超笑ったんですけど。

 

Massas52:フフフ

Taiyaki:そこをヒーローが「ドコーン」つって襲うっていう、なんだこいつら!っていう

Massas52:まあ絵面としては確かにね(笑)

Taiyaki:ズルくないか!?って。ちょっとこれ全体的な話で僕が一番多分気にかかっているのは、民衆を救うシーンが無いのは如何なものか

Massas52:あーはいはい

Taiyaki:皆を復活させてサノスを倒す、っていうのも世界のためとか人のためじゃなくて、自分たちの仲間を復活させようっていうところだけに終始しているのが僕ちょっとなんかなー、って思ったんですよね

Massas52:正義の味方としてというね

Taiyaki:それがだからただ復讐だけになってて、だから最初の農家として老後を楽しんでいるサノスを一気に「ドゴーン」って奇襲をかけるのが「おや?」と思ったんですよ

Massas52:農家急襲でビックリしてたらなんか今回初めて見た人みたいなリアクションになってるよ(笑)

Taiyaki:あっはっは!

Massas52:まあまあ、客観的に見るとそう思うのは確かにそうかもしれない

Taiyaki:あんなね、キャプテン・マーベルに偵察行かして「おし、やろうぜ!」って猿蟹合戦みたいな方法でぶっ殺して…

Massas52:でもね、そこは特にマイティ・ソーが殺しちゃうわけだけどさ、本当にただの復讐自体には意味がないということを描く場面でもあったわけだしさ

Taiyaki:まあ正直僕はあのシーン好きっちゃ好きではあるんですよ。あれだけやらかしたサノスを一瞬でぶっ殺すっていうのは驚き、サプライズは強かったんでまあ良かったんですけど。同時に、これはまた後で言おうと思ったんですけど、全体的に関わってくる5年後問題、というのがあって。皆が冒頭で倒すサノスと後半で倒すサノスは言うなれば違うサノスじゃないですか。なんか僕はそこがスッキリしないんですよね。

Massas52:まあそうね、何もしてないっちゃしてないからね

Taiyaki:だから本当は皆が憎むべきサノスは冒頭で倒してはいるんですけど、でもなんていうか、その皆を消したサノスに対して僕はクライマックスで見る盛り上がりを見せて欲しかったんですよ

Massas52:だからザマア感が足りないというか

Taiyaki:そうなんですよね!

Massas52:割と後半のサノスは分かりやすい悪役に達してたというか。「お前らの星を滅ぼすのを楽しませてもらおう」みたいな

Taiyaki:だから僕がブログに書いた通りですけど、ヒーローとしてのスタンスが足りてないんですよね。

Massas52:まあそう感じる向きもあると

Taiyaki:パワーゲームになっちゃってるっていうか、ただの

Massas52:それはでも、ただ仲間を取り戻したい云々で言うと、今回再三描いているようにアベンジャーズ自体が彼らにとっての家族になったから、っていうところだと思うんだけどね。自分たちの家族を取り戻したいっていう。そこはだから、ヒーローっぽくないっていうのはそうな気がする。ヒーローというより、人間として身の回りの家族を救いたいっていうのが、実は大きなウェイトを占めているのかもしれない。

Taiyaki:そうですよね…

Massas52:結局クライマックスがアベンジャーズ基地で、そこがそんなに広大な土地だったのか分からないけど(笑)誰も周りにいないっていうのは確かにね

Taiyaki:そうなんですよ、どこにも被害がいかない感(笑)

Massas52:そもそも助ける人もいないっていうね(笑)

Taiyaki:サノスもバカなのは、なぜそこで兵隊を一極集中させるんだと。世界各地の要所に散りばめとけばもっと勝率上がっただろ!っていう

Massas52:まあ、そこはそうかもしれない…(笑)

Taiyaki:そういうところをツッコミだすときりがないんですけどね。で、5年後問題で言うと、スターロードが好きなガモーラと今回生き残ったガモーラ、というか過去から来たガモーラは違うガモーラじゃないですか

Massas52:それはそうよ

Taiyaki:で、あともう一つ、ピーター・パーカーが復活しましたけど、お前同級生と5年くらい差があるぞ!っていうね

Massas52:ははは!あれもまた都合のいいところで、『ファー・フロムホーム』の予告を見る限り、少なくともネッドとMJはまあ、そのまんまっぽいっていう

 

Taiyaki:じゃあお前のクラスメイト全員運よく消されて戻ってきたのかっていうね

Massas52:フラッシュとかもそうだし、大体レギュラーはみんな消えてたっていう(笑)

Taiyaki:そうなんですよね、だから僕最初アントマンの娘が5歳年取ってってシーンも中々ショッキングで良かったんですけど、後半5歳年取った娘と抱き合ってるっていうのも、いやその失われた5年分が大事なんじゃないの?って思いますけどね

Massas52:でもだからそれこそ『ファー・フロム・ホーム』で描くんじゃないかな?フェーズ3のラストは『ファー・フロム・ホーム』みたいなことをいうから、それがそこになってくんじゃないかな、って思ったけどね。にしてはメインキャラがそのまんま過ぎるっていうのは問題があるけど

Taiyaki:ちょろっとトニー・スタークの白髪が増えて、キャップの髭が無くなってるくだいじゃないですか?

Massas52:髭はでもまあ最初から剃ってたからね

Taiyaki:ああ、そうだった……

Massas52:でもそこでいうと、ナターシャの髪が伸びてたのが凄い雑に伸びてたって言うか、染めてた銀色が端に周って本来の赤が全面になってのは、あれは大分精神的に来てたんだろうな感があって良かったけどね。

 

コメディ役者としてのクリヘムは最高だ!

Massas52:それで言うと一番はやっぱりマイティ・ソーなんだけど(笑)

Taiyaki:あれ最高ですよね~!僕はあそこが一番好き。ああいう奴マジでいるんですよね、『ビッグ・リボウスキ』みたな。僕がこっちで留学してた時に、ずっと僕のことを付きまとってた日本アニメオタクのやつがいるんですけど、あいつああいう感じだったんですよ。ビールばっか飲んでぽっちゃり太ってどうしようもない感じ

Massas52:(笑)まあ、そうでしょ。そういうリアルに居そうな人の感じにここまでなったかっていう。ここ最近『マイティ・ソー』を中心にシリーズを見直してて、『マイティ・ソー』を観て『アベンジャーズ』を観て『ダーク・ワールド』を観て、みたいな。って観ると、やっぱねこうなったかっていう

 

Taiyaki:んむふふふっ!

Massas52:神様だったなっていう、ここまでの流れは。神様であり王族だったなっていう流れが、ここに来てこんなに人間になるか!っていうね(笑)

Taiyaki:2015年に『お!バカンス家族』っていう邦題の映画がアメリカで公開されて、僕それを観に行ったときにクリス・ヘムスワースが爆笑のカメオ出演してるんですけど、この時から「この人コメディの才能あるな~」と思ってい

 

Massas52:この辺から覚醒の芽が出ていたというか

Taiyaki:そうなんですよね、で今度も『MIB インターナショナル』もやりますし、コメディ役者としてのクリヘムの魅力を捉えている映画は全部偉いと思いますね。使い方が分かっているというか

 Massas52:よくある筋肉系のね、筋肉が出過ぎた俳優が消費されていく問題を彼なりにコメディのスキルで上手く打ち破ってくれるのではないかと

Taiyaki:あの天を突き抜けるほどのバカな明るさが良いんですよね、やっぱ

Massas52:そうね

Taiyaki:凄く良かったんですけど、でも最後の最後までデブで行くのかっていうのはちょっと…

Massas52:ああ、そうね(笑)

Taiyaki:決めるところは決めて欲しいなっていうのはありましたけどね

Massas52:ここはね、まさかそのまま走り切るとは思わなかった

Taiyaki:思わなかったですね(笑)雷に撃たれてなんかマッチョになるかと思いましたけどね

Massas52:それは期待してたけどね。ああ、やんねーんだっていう別の驚きがあったけどね

Taiyaki:あとなんだろうな、あ、そう、アントマンはハルクのこと知らないはずなのに知り合いのような会話してましたよね

Massas52:どうだろうね。直接は当然知らないけどね

Taiyaki:まあ、あそこは笑ったからいいですけどね

Massas52:まあね、凄い完結篇とは思えないくらい日常的な場面が多いね(笑)

Taiyaki:多いですよね

Massas52:そこがいいところだな、っていうのはあるけれど

 

『エンドゲーム』の東京描写は最低だ!

Taiyaki:あとは、ああ、そうそう、東京がひでぇ

Massas52:ああ、そうね、そういえばね

Taiyaki:僕本当にあそこはちょっとがっかりと言うか、『クレイジー・リッチ!』の時代にあの東京はもう流石にねーわ、っていう。『パシフィック・リム』より退化してね?っていう

クレイジー・リッチ!(字幕版)
 

  

Massas52:まあまあ日本語も出て、ホークアイの日本語が全然聞き取れない問題も

Taiyaki:あれも酷かったですわ、本当

Massas52:例によって日本だと字幕が出ないんで

Taiyaki:ああ、出てないんですか。まあ、こっちは英語の字幕が出てましたが

Massas52英語の字幕の方が分かりやすいっていう。こいつ何言ってんのっていう(笑)

Taiyaki:いやもう、本当いい加減にしてよっていう…まあ我々が日本人だからより強く感じるところなんでしょうけど

Massas52:特にあの真田さんの発音と演技が当然ながら良すぎて

Taiyaki:まあ、日本語と英語の耳の切り替わりが追いつかなくて

Massas52:よりわけわからんっていう(笑)本当に同じ世界なのかっていう。まあ、何だろう、ネオン街的な情景をやりたかったんだろうけどさ……それこそ『ブレードランナー』とかそういう雰囲気の街にしたかったのかもしれないけど、そこで行くと日本では先にやってる『名探偵ピカチュウ』は……

 

Taiyaki:うわー、観ました?

Massas52:観ました。昨日見て、そういうネオン街的な光景は大分よかったんで

Taiyaki:なるほど…ちょっと僕の口数が減るやつですが

Massas52:そうね(笑)

Taiyaki:まあ、来週は観に行けるんで、その時にちょっと楽しみますわ、それは

Massas52:これはこれでまた全然、また俺はそんなに浅いポケモン好きだけど、好きな人ほど楽しいと思う

Taiyaki:話を戻すと、だからやっぱまず日本の行政が悪いってのは多分あるでしょうね、撮影させてくんないっていう。……馬鹿どもが

Massas52:ふっふっふ

Taiyaki:であと、撮れないなら撮れないでアトランタにセット作るのはいいけど、雇えや!っていう。僕も日本人の知り合いにいっぱいいますよ、駆け出し中って言うかなんていうか、アートディレクターやりたい人とか、全然芽が出てない人とか

Massas52:なんなら別に自費でいいから関わりたいという人はいっぱいいるだろうから

Taiyaki:全然いるのに、それなのに探そうともせず、金はあるんだからそういう人を雇えばいいのに、多分テキトーなセットディレクターとか雇ってセット立てたんでしょうけど、そういった雑さが腹立ちましたけどね、あのシーンは

Massas52:そうね

Taiyaki:そこだけはちょっと声を大にしてあそこはちゃんと批判しないと駄目だなと思いました

 

タイムトラベル問題

Taiyaki:あとはタイムトラベルのの解決方法が楽すぎませんか?なんかARみたいなやつでヒュンヒュンヒュンってやったら「できた!」みたいな。『アイアンマン』初期のコツコツコツコツ組み立てた頃がすごい懐かしいんですけど、ちょっとデジタル技術みたいなのに頼りすぎなんじゃないかって 

アイアンマン(字幕版)

アイアンマン(字幕版)

 

 

Massas52:まああれは確かに何とも言えないものなんだけどね。そこに時間かけてらんないのは分かるんだけど

Taiyaki:まあ、そうなんですけどね。そんなこと言ったら4時間くらいになっちゃうからしょうがないんですけどね。

Massas52:『アイアンマン』1作目ばりにタイムトラベルの実現に向けて注力するっていう、そこをやられても多分穴だらけになると思うんだけど(笑)あまり描写しないからこそあんま目立たないかもしれないけどね

Taiyaki:タイムトラベルっていう解決法もなぁ…僕のブログをお読みになったかとは思いますけど、今回はサプライズが無いな、っていうのが残念なところなんですよね

Massas52:そうね、別に置きに言っているとまでは思わないけど

Taiyaki:タイムトラベルも事前にファンの予想では主流筋だったじゃないですか。まあ、当たっちゃったもんはしょうがないんだけど、ちょっとこれを言い出すと可哀そうなんですけど、やっぱ簡単には予想できないものを持って来て欲しかったなっていうのはありますよね

Massas52:というのと、クライマックスに全振りしたと言えばそれまでなんだけど、どうしたってそれは観たことのある光景になって来ちゃうから、中盤の展開が。だからこそ正直初見の時に物足りなさを感じたのはそこで。展開そのものは面白いんだけど、観てるものがどうしても過去に観てるもの、っていうのがこの3時間になっていく尺の中でどうしてもやんなきゃいけないことだったのかな、っていうのはちょっと思ったとこではある

Taiyaki:なんか、トニーとスティーブだけ2回タイムトラベルするじゃないですか

Massas52:はいはい

Taiyaki:ロキに奪われたスペースストーン問題というのがありまして、あの時間軸で

Massas52:結局元に戻せてないっていう、この映画の中では

Taiyaki:で、もちろんお父さん周りの話とか、スティーブのペギー・カーター周りの話をやりたかったのは分かるんですけど、二度手間に感じるんですよね。じゃあ最初からもっと古い時代に行けばよかったじゃんっていうね

Massas52:そうね、一石二鳥を失敗したからっていうのはあるんだけれども

Taiyaki:それを言ったら皆で1970年代に行って、十分足りる量のピム粒子をパクってやればいいんじゃないの?

Massas52:そこはそうなんだよね、思い出すタイミングがっていう

Taiyaki:でまあ、これはちょっと重箱の隅を突いているような感じが自分でもするんで、責めるのもちょっとなあ、っていうね

Massas52:別に後出し後出しで本当にダメっていう訳ではないからね

 

インフィニティ・ストーン=ドラゴンボール

Taiyakiインフィニティ・ストーンというのはドラゴンボールなんですか?指パッチンで半分消えるだけだと思ってたんですけど、なんでみんな好き勝手出来るのっていう

Massas52:ああ、願いをかなえられるっていう

Taiyaki:なんで指パッチンで皆もう一回復活すると思ったの?

Massas52:まあ、そうね、そこがあのやればできる感があったよね

Taiyaki:最後のアイアンマンがパッチンするのは燃えるっちゃ燃えるんですけど、パッチンってやって敵側だけが消えるっていうのもドラゴンボール感が超強いんですよね

Massas52:あれも念じ方で何とかなっちゃうものなのかな、っていうのもあるのと、あと念じ方を間違るとガモーラも消えちゃってるんじゃないか問題

Taiyaki:だからこいつらもし下手こいてたら、ハルクが指パッチンやったときに人類が1/4になって、最後アイアンマンがまた指パッチンして半分消えて、だから人類の数が1/8になってたかもしれない

Massas52:ははは、まあやればやるほどね

Taiyakiあ、ちょっと思い出したんですけど、それで言うと『インフィニティ・ウォー』の前半で、アスカルド人を半分に殺したじゃないですか?その後に指パッチンしたらアスカルド人1/4にならねぇ?っていう

Massas52:可哀そうな話ですけれども(笑)あとヴァルキリーはどこにいたんだろうっていう

Taiyaki:ああ、確かにあの時いなかったのが今回急にひょっこり出てきて(笑)あ、でも意外と早くメモってた不満点は終わったな

Massas52:吐き出す分にはね

Taiyaki:まあそうですね…だからこの中でも大きいのは、インフィニティ・ストーンはドラゴンボールなのか問題と、一回も民衆を救うシーンが無いのは如何なものか問題が多分僕の中で一番引っかかってるのかなぁっていうのはありますけどね

Massas52:また助っ人描写がさっき言ったようにスパイダーマンを助ける描写くらいしかないからね。そこは言わんとしていることは分かる。でも、活動っていうのは色んな形があるからさ。5年後のド頭でキャップがセミナーみたいなのに出てる時…

Taiyaki:まあ、今ちょうどそれ僕も頭の中に思い浮かんでいたんですけどね

Massas52:まあまあ、そこがいわば助ける描写だったのかな、ってのはある。もうちょっと精神的な面での

Taiyaki:うーん、まあそうですよね。でも、ホークアイなんかあんなにぶち殺しまくってたのに!

Massas52:あっはっは、そうね

Taiyakiホークアイが殺した人はだって帰ってこないですよ

Massas52:東京のシーンでのホークアイの台詞が聞き取れなくて一番問題なのは、なんでホークアイが殺してるのか良く分からなくなるっていうね。「オ前達ハ色ンナ人達ヲ殺シテキタノニ!っていうセリフが良く聞こえないっていうね

Taiyaki:で、でもホークアイは最後すげー幸せそうに家族と一緒になってて、じゃあお前が腹いせに殺してきた人たちは何だったんだよ!っていう。そっちの方が大問題だろ!まあ、もちろんそれは最初にナターシャが責めてたところではあるんですけども、それが全然解決になってない

Massas52:一応問題らしい出し方をした割には、というのはあるね

Taiyaki:あとトニーの葬儀だけ壮大なのはいかがな問題というのもあり

Massas52:そこは色々とモニョルところではあるね

Taiyaki:まあナターシャとあとヴィジョン…まあ、ロキはやれとは言わないけど

Massas52:ヴィジョンとロキに関しては5年前の話だからちょっとあれだけど

Taiyaki:あーそうか…あ、でも復活した人達にとってはだってついさっきのことですよ、

Massas52:お別れしてないんだ、確かに

Taiyaki:ちゃんとした葬儀をあげてないですよ

Massas52:まあ確かにね

Taiyaki:これはでも僕今言おうと思ったのは、だからやっぱトニーの死ってなんかあんまり意外性ががなかったっていうか。僕『インフィニティ・ウォー』の時に実は死ぬんじゃないかなって踏んでたんで。それは勝手に僕が予想してたことだからアレだけど、ロバート・ダウニー Jr. とクリス・エヴァンズは引退ニュース出てたじゃないですか。だから絶対に退場するんだろうなと思ってて。もうこれは僕達みたいな映画ファンが勝手に調べて勝手にそういう予想ついちゃったってだけの話で、でもだからフランチャイズを続けるっていうのはなんか難しいんだなと思ったんですよね。そういうニュースのせいでサプライズは殺されちゃうわけじゃないですか

Massas52:それはだからね、普通の客からしたらそんな大した問題じゃないんだけどっていう

Taiyaki:そうなんですよね

 

完結を描いたのは偉い

Massas52:でもね、それを差し置いてもやっぱり中々ヒーロー映画でこんなにきれいな結末が描かれることってないから、大体あの何かしらの形で打ち切られたりとかしちゃうもんだから、あの完結させようとしてできなかった『X-MEN ファイナル・ディシジョン』とかもあるわけで

Taiyaki:でもまあ、確かに僕たちが今年の初めに話したように、ちゃんと終わらせるっていう意志が感じられたのは凄く偉いなと思いました。

Massas52:ちょっとだから俺がマイティ・ソー視点で振り返って観てるとかもあるんだけど、やっぱ各々のヒーロー目線に際して、それぞれの物語にちゃんと何かの形の着地があるっていうのはやっぱり凄くキャラクターに真面目に寄り添って作ってるなっていうのが流石マーベルだなっていうのがあって

Taiyaki:そうですよね

Massas52:意外性が無いオチっていうのは、ある意味それはちゃんとここまで語られてきたものに沿っておくべきところに着地したっていう

Taiyaki:だから僕も分かってはいるんですよね、こういうところに不満を持つべきではないというのは。やっぱり完結編だからちゃんと終わらせるっていうことに終始したから難しいんですよ、エンドゲームは。終わらせなければいけない、っていうマーベルの義務があるから、それに対してサプライズを求めるっていうのは酷なんですけど、『インフィニティ・ウォー』が衝撃的だった分そこに落差は出ちゃうよねっていう。恐らく、だから『帝国の逆襲』の後の、僕は好きですけど『ジェダイの復讐』が当時叩かれていたのはそういう事なのかな、っていう気がしました。

Massas52:それはあるかもしれないね。こういう形に決まってしまうことに対する抵抗と言うかね。歴史の授業みたいになってるけど(笑)我々も遂にこれを体験する時が来てしまったかと

Taiyaki:そうなんですよ、「ついに爺ちゃんが言ってた戦争とはこういう事だったんだ」と

Massas52:色んな形の戦争があったっていうね

Taiyaki:それでいくと、SWのプリクエルって上手かったんだなって。だって結末は皆分かってるのにあんなにワクワクしたのはやっぱHowの、どうして?の描き込みが良かったのかな、って言うのは今振り返ると思いますけどね

Massas52:まあ、そうね、展開したしね。元々にない要素をガンガン入れていったわけですし

Taiyaki:だからマーベルは『エンドゲーム』のクライマックスは最高ではありましたけども、複雑になりすぎたなって気はします。

Massas52:複雑な分期待する領域は広くなっていく光景だからね

Taiyaki:そうだからちょっと難しいなって思ったんですけど、だからその分僕は『シャザム!』が凄い好きなんですよ

Massas52:ああ、『シャザム!』ね

Taiyaki:『シャザム!』最高でしたけど、やっぱあれは複雑になりつつあるスーパーヒーロー映画に対するアンチテーゼだと思ってますよね。あんなに正面から王道を描いて、ちゃんとフレッシュな気持ちで観ることが出来、更に驚くべきことなのはちゃんとユニバースの一部の作品なのにあんな正面切ってストレートに物語を作れた、っていうのは凄いなって僕は思いましたね

 

Massas52:一本でも面白いっていうのが久しぶりにちゃんと実感できるヒーロー映画っていうのは珍しくなってきちゃったから

Taiyaki:それでいうと、『エンドゲーム』は『エンドゲーム』だけで楽しむことは無理じゃないですか、絶対

Massas52:絶対無理な領域だよね

Taiyaki:だからイベントとしては死ぬほど面白いのは間違いですけど、一本の映画として見たらどうなの?っていうのはありますよね

Massas52:それはもう、そういう物として作ってるからな…でも、そういうイベントもあってこそ単品のタイトルもちゃんとやって、っていうのが元々のマーベルがやってきたことだから

Taiyaki:まあそうですね

Massas52:それを映画の舞台でできるようになったっていうのも、まあ一個の表現の形態が映画の中でもできるようになったっていう話だと思うから、これ一本の映画がどうこうっていう最早そういうものをあまり言われることを想定していないのかもしれない

Taiyaki:まあ確かに。僕が一番最初の『アベンジャーズ』が好きなのは、やっぱりこんな積み重ねでこんな凄いのが出来たんだっていうのはもちろんあったっちゃあったんですけど。でも『アベンジャーズ』って意外と『アベンジャーズ』だけ観ても成立する気はするんですけどね

アベンジャーズ (字幕版)
 

 

Massas52:それは絶対そうだよ。だから、そこを一回だから飽和状態だったものをリセットしたいというのは当然あっただろうから、ここからもうちょっとシンプルな視点に戻っていくんだろうと思うけどね、しばらくは

Taiyaki:話は逸れちゃうんですけど、僕は今回エンドロール後の映像が無いのはすげー偉いと思ったんです

Massas52:ああ、そうだね

Taiyaki:終わらせる意思があって美しいとも思ったんですけど。それをアメリカ人の観客たちが皆残っててないと分かった瞬間にブーイングしてて、こいつらふざけんなよと…だからなんかそういう、現代のファンダムみたいなのが本当に気持ち悪いんですよね。映画を観に来てるってわけじゃなくて、なんだろうな、もっともっと欲しいから行ってるだけって。前も言ったけど、ドラッグみたいな感じなんですよね。

Massas52:まあそうね、そういう感じのリアクションだね、確かに

Taiyaki:果てはだって今アメリカの映画館に行くと張り紙があるんですよ、「エンドゲームにはエンドクレジット後のシーンはありません」って。もうそれは本末転倒だろ!って思って。これは『キャプテン・マーベル』の時も思ったんですけど、皆だから『キャプテン・マーベル』じゃなくて、『キャプテン・マーベル』に絶対についているエンドクレジット後の映像を観に来ていると思うんですよ

Massas52:それは極論だけどね

Taiyaki:まあ、極論っちゃ極論かもしれないですけど…

Massas52:コース料理食べに来て、ちゃんとデザートが無いじゃないかみたいな、ここまでセットなんでしょ、っていう前提で来てるって言うかね

Taiyaki:うーん、そうなんですよね。僕なんかはエンドロール後まで日本にいた時から関係なく残っていましたからあれですけど、アメリカ人とか絶対残らないんですよ、エンドロール後

Massas52:本来はね

Taiyaki:そう、で、普通エンドロール入った時に場内結構明るくなって皆ゾロゾロ立ち上がるんですけど、アメコミ映画とかだったらウロチョロウロチョロしたりとか皆携帯弄って「あー早くなげースタッフの名前とか終わんねーかなー」って感じですげーマナー悪くなって急に、でポストクレジットシーンが始まったら急に静かになって…本末転倒感がすごいんですよね

Massas52:まあ、そうね

Taiyaki:という気持ち悪さは感じてますね。これはでもまあマーベルのせいじゃないから何とも言えないけど、なんかでも今世界同時に起きている事象として如何なものかと提案はしておきたい提案しておきたいと

Massas52:日本だと割と映画館とか上映するバージョンに寄るんだろうけど、エンドクレジットの最後にも映像もありますので、最初に書いてあったりするところもあるらしくて

Taiyaki:一番最初の『アイアンマン』もそうでしたけどね、映画館で観た時

Massas52:っていうのが、逆に今回ないからそれがネタバレだったみたいな(笑)っていうツイートを見かけて、こんなに一回転することがあるのかと

Taiyaki:だから変に複雑になりすぎちゃいましたね

Massas52:物語だけでなくてそういう形態も含めてね

 

『エンドゲーム』は納得のいく一本になったか

Taiyaki:でもまあ、どうですか、最初に話しましたけどMassasさん的には満足と言うか、納得のいく一本ですか?

Massas52:ああ、全然納得いく。マーベルというかコミック会社ってそもそも別に最終回を作ることは得意じゃないと思うのよ。

Taiyaki:あーまあ、そうか。

Massas52:永遠に続けていくものとしてやっていたから、死んでも行きかえるみたいなことはよくあるけど、それがちゃんとこんなに最終回らしい最終回作ったのは結構凄いことだなと思って

Taiyaki:なるほど

Massas52:だし、『アイアンマン』からすると11年という歳月を経て培ったものをね、アメリカの映像文化で言うところのドラマの長期のシリーズとかに近いんだと思うんだろうけど、やっとキャストが歳をとったり成長したりっていうのと並行していく訳だから。そこら辺をマーベルは上手くアメリカの映像文化を取り込んでできた作品なんだなと思って。まあ、一個の作品だけに限らず、そういう世界をちゃんと映像の中で描けたっていうのは物凄い金字塔的なものなんじゃないかと思ってはいるけどね

Taiyaki:なるほど

Massas52:それこそ丁度ね、今年の初めまで『ER緊急救命室』をずっと観てたんだけど

 

Taiyaki:あはは、Massassさんがハマってるやつ!

Massas52:あれがだから15年かけて終わったんだけど、『エイジ・オブ・ウルトロン』からそうなんだけど、ホークアイの奥さんが『ER』の後半の5,6年くらい出てた人

Taiyaki:だっはっは、そこに繋がってくるんですか!

Massas52:最近『グリーンブック』とか『ラ・ヨローナ〜泣く女〜』とか今年よく観る

Taiyaki:あ、『ラ・ヨローナ』まだ観てない

グリーンブック~オリジナル・サウンドトラック

グリーンブック~オリジナル・サウンドトラック

 

 

Massas52:俺もまだ観てないけど予告なり『シンプル・フェイバー』とかにも出てたりしてたんだけど、なんかめっちゃ色んな映画によく出てて。まあ、それは直接関係ないんだけど、彼女はちゃんと『ER』の最終回にも最後までいた人なんで。で、ここで葬儀にも参列して 

 

Taiyaki:わははは、繋がった!

Massas52:まあ、なんかね全然関係ないラインでこう、自分の中で培われたものが、感動がもうひと上乗せされたみたいなところもあり。それはあんま関係ないんだけど(笑)

Taiyaki:今ふと思ったのが、そういえば今年アメリカのオタクカルチャーが大変なことになるなって思ってて、『ゲーム・オブ・スローンズ』が今最終シーズンで、皆今『ゲーム・オブ・スローンズ』『ゲーム・オブ・スローンズ』って言ってるんですよ。僕観てないから皆から「えー!」って人じゃないみたいに扱われてるんですけど。で、『ゲーム・オブ・スローンズ』が終わり、『SW』も終わるじゃないですか

 

Massas52:『SW』も終わる

Taiyaki:で『アベンジャーズ』も終わって…だから結構来年あたり燃え尽き症候群になる人が多いんじゃないかなって思いますけどね

Massas52:本当そうね。それはまあいいっちゃいいんだろうけどね

Taiyaki:僕はまあ常々長すぎるフランチャイズ良くないと思ってるんで

Massas52「一世代終わるんだな」感と、逆に何だろう、それこそディズニー+とかもそうだけどプラットフォーム的にも新しいものがどんどん出てきてまた別のフランチャイズが出てきてまた生まれていくんだろうし

Taiyaki:まあ、そうですね

Massas52:まあなんか偶然なのか計ったようにこうね、いろんな終わりが被るっていうのは一個の世代の終わりなのかなって気もしちゃうけどね

Taiyaki:そっか、平成から令和になりましたしね

Massas52:日本では勝手に一個上乗せされてるからね

Taiyaki:綺麗にまとまった感があるんでこの辺で!今回はなんかスッキリ終わったな

Massas52:(笑)

 

【Massas52さんとの過去の対談シリーズ】

 

 

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*1:

 

映画の話にご用心

 僕はクライアント先や初対面の人、デート相手にはなるだけ映画の話をしないように心掛けている。絶対に喋りすぎるからだ。

 

 誰しもが映画が好きで生きているわけではなく、監督やプロデューサーの違いさえも分からない人の方が多い訳で、そんな相手に「今度公開される『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』って実質『三大怪獣 地球最大の決戦』のリメイクで、音楽は伊福部昭を意識しているらしいですよ!マイケル・ドハティも『クランプス』が面白かったから凄い期待なんですよね〜」などとデュフデュフ話してもドン引かれるだけである。

 

 なので仮に映画の話が出たとしても努めて冷静を装い、「今アメリカでは『アベンジャーズ/エンドゲーム』が流行っているらしいですよ」などと伝聞調で話すのがベストである。といっても、軽いトークで始まった映画の話が更に5分も続いてしまえばついついあれこれ余計な情報を足して話して化けの皮が剥がれてしまうのが常なのだが。

 

 さて、この間もこのブログに書いたが、最近マッチングアプリで出会った女の子がいる。この子の好きな映画が『メトロポリス』や『時計じかけのオレンジ』、『8 1/2』などと結構な映画ファンであることが分かった。こういう時は気兼ねなく映画の話が出来て楽しいが、それでも会って数週間しか経っていないのでオタク特有の早口や知識ひけらかしなんかにならないように細心の注意を払っている。

 

 この間の土曜日、その子と遊んだ時の話である。お互いに映画好きだということが分かったので、クイーンズにある「ミュージアム・オブ・ザ・ムービング・イメージ」に行ってきた。アストリアにあるカウフマン・スタジオの隣に建っている映画に関する博物館で、『マペッツ』のジム・ヘンソンに関する展示物や『エクソシスト』や『ブレードランナー』で使用された特撮模型が展示されていて映画ファンなら垂涎の博物館だ。当然テンションは上がったが、あまり相手をほっぱらかしにきてはしゃいでもみっともないので、自らリミッターをかけた。

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 楽しく色々見ていると、『スター・ウォーズ』のオモチャを展示するコーナーに辿り着いてしまった。そこで彼女が「スター・ウォーズ』観たことないんだよね」とのこと。ふふふ、何のこれしき。僕は人が何を観たか・観ていないかで差別する事はない。別に皆が皆『スター・ウォーズ』観てなくたっていいじゃないか。

 

続けて彼女の質問。「『スター・ウォーズ』って面白いの?」

 

 

 

ドックンッ!!

 

 

 

「い、いやー、面白いよ〜(ニッコリ)」

 

 あ、危なかった。「バッキャロー、面白いとかそういう問題じゃねぇ、宗教だ!」などと訳の分からぬことをシャウトして公衆の面前で彼女を辱めてしまうところだった。こんなところで地雷を踏むわけには行かないのである。ここは危険だ、とっとと次の展示コーナーに行こう。

 

 しかしズラリと並ぶ『スター・ウォーズ』のフィギュアを指して彼女がとどめの一言。

 

「Mr. スポックはどれ?」

 

 

 

 「Mr. スポックはどれ?」

 

「Mr. スポックはどれ?」

 

「Mr. スポックはどれ?」(脳内エコー)

 

 

プッチ...

 

「み、Mr.スポックは『スター・トレック』なんだよね!僕だから良かったけど、『スター・ウォーズ』は過激派が多いからその間違いに怒る人がいるかもよ、あはは!」

 

 

 

 

あっぶねぇ~~~~!!!

 

 

 一瞬脳内が真っ白になった。魔海から情報という洪水があふれ出てくるところだった。『スター・トレック』の歴史について小1時間講釈を垂れるところであった。このブログに出てくる闇Taiyakiが登場してしまうところであった。もうこれ以上ボロが出ないように一刻もこの場を離れよう。タピオカティーでも飲みに行こう。

 

今回の教訓:自分の趣味のフィールドをデート先にしない方が良い。

 

 

LOVE理論

LOVE理論

 

 

関連:

 

taiyaki.hatenadiary.com

 

未開の地、アーカンソー

 アメリカは州ごとに運転免許が発行されていて、本来は住んでいる州が変わった時点で免許を変更しないといけないのだが、まあ変更しなくたって元の州の免許は使えるしペナルティもなく、ダラダラしてたら2年経ってしまった。そうしたら今度はアーカンソーの免許が失効期限が近付いてきたのでやっと重い腰を上げて免許を更新する事になった。

 

 しかし七面倒臭いのは僕はジャーナリストでもなんでもないのに僕のビザ区分がジャーナリストビザなので、NYで免許を取得する場合は外国人記者センターというところで推薦状を書いてもらわないといけないのだ。幸いな事に今仕事は閑散期なので、今朝国連本部近くの外国人記者センターまで行ってきた。

 

 入るまでの警備が厳重なのでビビったが、いざ担当者に会うとお喋りが大好きな明るいおばちゃんだった。「まー、入るまで時間がかがったでしょ?下のセキュリティーの人たちは自分の仕事頑張りすぎちゃってたまに融通効かないのよ、どうぞ座って。お水飲む?」みたいなこっちが相槌打つ前に1人で会話が成立するタイプ

 

 で、こっちとしては早く免許センターに行きたいので済ませて欲しいのだけれどおばちゃんの世間話が止まらない。(まあ終始ムスッとしてるよりは楽しいからずっといいんだけど)

「あなたNYは何年くらいなの?」

「2年です」

「その前はどちらにいたの?」

アーカンソーで学生やってました」

 

「っっっっんまあ〜〜〜〜〜〜本当に!?」

 

 しまった、トークスイッチを押してしまったか!そこからおばちゃんの好奇心が止まらない。「アーカンソーはどうだったの?」「どういう人がいるの?」「どんな目にあったの?(←酷い目にあってる前提)」まるで知らない外国について聞いてる質問だ。

 

 まあ僕もおばちゃんのリアクションが楽しいから「バーとかで飲んでるとアジア人見た事ない人がたまに話しかけてきますよ!」とか「僕が今までで受けた一番バカな質問は『君は中国人?日本人?アジア人?』ですよ!」とかサービス精神でついついエピソードトークを話しちゃってその度におばちゃんが「っっっっんまあ〜〜〜!」と驚く。

 

 どうもアーカンソーは未開の地かなんかだと思われているようで、この間ウィスコンシン州に出張に行った時も色んな人から「アーカンソーに住んでたの!?」って質問責めにあったな。ウィスコンシンも大分田舎だよ!君たちには言われたくないよ!

 

 まあでも、僕の人生においても保守的なアーカンソーのど田舎で留学したことは普通の人にできない貴重な体験だったと思ってるし、NYとかLAみたいな大都市で留学してアメリカを知った気になるよりはずっと良かったと今では思ってる。あ、そういえば昨日からうちのオフィスでインターンしに来た子がまさか僕と同じアーカンソーの大学に行ってたんだよね。どんな偶然だよ!

 

アーカンソー

アーカンソー

 

また更新できませんでした

わー、2日連続で更新できず申し訳ないです!言い訳ですが、でもサボってたわけではなく昨夜は久し振りに対談企画の収録をしてました。題材は今世界一のヒットをしてるあの映画のことです。乞うご期待!