Netflixで先月配信期限が切れる前に1941年製作のディズニー映画『リラクタント・ドラゴン』を鑑賞。
脚本家のロバート・ベンチュリーがケネス・グレアム原作の『おひとよしのりゅう』を脚色した脚本をウォルト・ディズニーに売り込むためにディズニースタジオを訪れる、というプロットをベースに、当時のディズニーのスタジオ内を観客に案内していくセミドキュメンタリー。白黒から途中でテクニカラーに変わり、実写パートとアニメパートで混成されている。
映画のメイキングは見てるだけでワクワクするが、本作の場合は1941年(戦時中!)のアニメ制作の裏側ということで更に好奇心が刺激される。カラーで最新技術を保有していたディズニーが舞台裏を部外者にしかもコメディ仕立てで公開している点には、当時のディズニーの自信と余裕の表れを感じさせる。幾分か誇張されてはいるだろうが、その大胆ながら緻密な制作手法にも驚かされる。
動画の描き方や撮影だけでなく、アニメーター養成の様子やSE、音楽の録音まで、すべての制作工程を余すことなく見せてくれるので、教養として面白いだけでなく、もしアニメーターを目指している中学生や高校生がいたら是非とも観て欲しい一作だ。