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ボストン市を封鎖せよ!/『Patriots Day』★★☆

 ボストンマラソン爆弾テロ事件を映画化した『Patriots Day』を鑑賞。監督・脚本は『バトルシップ』『バーニング・オーシャン』のピーター・バーグ。監督とは3度目のタッグとなるマーク・ウォルバーグ主演、ジョン・グッドマンケヴィン・ベーコン、J・C・シモンズら実力派俳優が共演。

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 あらすじは当時ニュースでも散々報じられたので省略するが、ピーター・バーグ持ち前の骨太な演出で重厚なアクション・サスペンス映画となっている。事件当日からまだ日は浅く犠牲者もいる中不謹慎かもしれないが、事件と容疑者兄弟捜索の再現は見事にスリリングで、特に中盤の銃撃戦はさながら戦争映画のようでもあり、このような戦闘が実際に市街地で行われていたことに驚く。

 

 面白かったのはFBIとボストン市警との対立も描かれていて、その様子は『踊る大捜査線』で散々見てきた所轄と本店の対立構造と全く同じものだ。FBIが緊急捜査本部を地元に設置する様子をじっくり見せていたシーンや、逃走した容疑者を捕まえるためにボストン全市を封鎖した場面*1はいよいよ『踊る大捜査線』と同じなので不覚にも笑ってしまったが、実話を基にしているだけあって『踊る〜』とは違いストレスを感じる脚本の穴はほとんどない。事件発生前は無関係であった登場人物たちがテロを通して繋がる描き方も秀逸で、これこそが大成功した『踊る大捜査線』の姿といえよう。

 

 鑑賞中は緊張で常に心臓が高鳴りしており、途中まで本気で「去年のベストテンに入れとけばよかった!」と後悔したほどだが、しかし残念なことに第三幕あたりでその気持ちが少し萎えてしまう。まず一つ気にかかったのがほぼほぼ史実に忠実に描かれているこの映画の中で唯一架空の人物であるマーク・ウォルバーグのキャラクターである。というのも、このキャラクターがいかにもトランプ時代のキャラクターで少し説教くさいのだ。さりげなく盛り込まれるのならいいが、台詞で堂々とテーマを語ってしまうのは如何なものか。

 

 もう一つは、実話映画に有りがちな「登場人物たちのその後」だが、これがくどいくらい長い!エンドロール直前に当事者たちへの新録インタビューを載せたうえ、それが終わったと思ったら説明テロップまで入り、合計でおよそ5分ほど続く。もうこっちはすっかり湯冷めしてるよ!近年の実話映画の「その後」描写には若干嫌気がさしていたが、本作の異常なその長さには本編で燃えていた分実に残念で惜しかった。

Patriots Day (Original Motion Picture Soundtrack)

Patriots Day (Original Motion Picture Soundtrack)

 

 

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

 

 

 

 

*1:レインボーブリッジと違い本当に市を全域封鎖したという事実にめちゃくちゃ驚いた。