実はNetflixの作品は各国ごとに違っていて、中でも日本の充実ぶりは素晴らしいと思う。帰国してからというもの、アメリカのNetflixにもまだ置いてない『進撃の巨人』第二期をずっと観ていたのだが、いやー相変わらず超面白かったっす。
- まずアメリカの劇場で大遅刻をかまして後半30分しか観れなかった『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』を先に観たのだが…後半30分だけ観ておけば良かった。前半はただひたすらに登場人物が突っ立ったまま会話するだけ、殴り合うような緊張する場面があっても周囲は皆棒立ち、ただでさえ尺が短いのに前作からの異常な引用、やたらと叫ぶ役者たち、Apple TVなど2000年代前半のダメ邦画の特徴丸出しで苦痛としか言いようがなかった*1。これをリアルタイムで劇場で見た人たち凄い…。
- というのもありまして、アニメ版第二期は第一期を引き継ぐ安定の面白さで安心しました。これに比べられる実写版も可哀想ですが…。
- 原作は結構読み進めていて何が起こるのかは大体わかるんだけど、やはり演出が上手いのでちゃんと然るべきところで驚くしギョッとさせられる。原作だと絵の拙さ+漫画自体のコマの狭さのせいでわかりにくい描写もアニメならではの動きと画の広さでカバー。
- 原作の意地悪さがアニメ版の緩急つけられた演出でことさら強調されるのが良い。例えば「人は戦うことをやめた時初めて敗北する。戦い続ける限りはまだ負けてない!」とかっこよく放ったミケが数分後には巨人に囲まれて心が折れかけるところなどは極限状態における人間を表していて素晴らしかった。
- そういやこのセリフは『エンド オブ ザ ワールド』にも出てくるが、実写版には原作特有の意地悪さがないのは残念である。
- 立体機動装置がやはりかっこいい。4年も空白期間が開いてしまうのも致し方なしのクオリティだ。
- 立体機動装置はOPアニメで大活躍だが、Linked Horizon が歌う『心臓を捧げよ!』が『紅蓮の弓矢』とちょっと似ているのは残念。
- 第二期の前半は城での攻防、後半はエレン奪還戦に主眼が置かれる。今回の第二期はクリスタとユミルの関係性が掘り下げている。この二人はウーマンス的でいいよね。
- シリアスな笑いは今シーズンも健在。今回はライナーがお笑い担当。でもそれも板挟みに置かれたライナーの狂気を表現していて効果的だった。
- 4年も空白があったのに12話=1クール分というのは正直物足りない気がする。アメリカでも『進撃の巨人』人気がすごく、海外のアニメオタクの間で不平不満が多い。第二期を心待ちにしていた人の数は冗談抜きに世界規模で大きい。
- でも第三期は来年放映予定と、今回ほど待たされる予定はないらしい。まあ、スタッフも戦うことをやめた時に敗北することは分かってるだろうから、中途半端な結末になることはないでしょう。楽しみだなぁ。
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