イディオクラシー

 こんなニュースを目にしましてね。

 チョコレートミルクと言えば、牛乳にチョコレートのシロップやソースを入れて作るものだ。クックパッドにはそう書いてあったし、別にクックパッドを見なくても、大抵の人に特段、説明はいらないだろう。

 

 ところが先ごろ、米国で行われた、とある調査で、チョコレートミルクは茶色の牛から出てくるものだと思っている成人が全体の7%いたことが分かり、欧米で話題になっているのだ。

 

(中略)

 

 しかしワシントン・ポスト紙は、この調査結果は驚きに値しないと明言。その理由として、2011年、カリフォルニア州都心部の高校生の4~6年生に対して行った調査では、ピクルスがキュウリから出来ていることを知らず、タマネギとレタスが野菜だと知らず、10人中4人はハンバーガーの主原料が牛と知らず、10人中3人はチーズが牛乳から作られていることを知らなかったという結果が出たと説明した。

 

 そして同紙は「少数の米国人がチョコレートミルクは茶色の牛から出てくると思っているという事実について、あまりシリアスになるべきではない」と諭し「むしろわれわれは、(国民に広がる)広範な政治的無知の問題をもっと真剣に受け止めねばならない」と結んでいるが、何かにつけて格差が拡大する米国だけに、知的水準の格差も着実に広がっているようだ…。

 

 これを読んで真っ先に思い出した映画がカルト傑作『26世紀青年』ですね。

 超平均的なIQを持った主人公が冬眠装置の実験の結果、誤って500年後に目を覚ますと人類の知性が恐ろしく後退しており、必然的に主人公が世界でいちばんのインテリに化してしまう、というブラック・コメディです。

 

 んで、この映画の冒頭で人類がバカになっていく過程を面白おかしく映像で説明していくんですけど、これが恐ろしいほど説得力に満ちていて爆笑しながら寒気がしてくるんですね。 

 

 人類がどれだけバカになってるかというと、アカデミー賞を総なめにした作品はケツをただひたすら映しただけの作品で、水の代わりにゲーターレードをやってるから農作物は育たず、ゴミの分別の仕方も片付ける方法も分からないので街はゴミだらけで、大統領は元ポルノ男優なの!

 

 でも冒頭に挙げたニュースとか、裸芸が賞をとってTVで人気者になったり、基本的にゴミを分別をしないアメリカ人を見たり、「女はあそこを握ればイチコロ」なんて言ってる下品な人間が大統領になったりしてる現状を考えると、全くもって笑うことができませんね!