好まれてこそのボンクラ道なり

 個人的に結構衝撃だったのはこのニュース。

 『絵文字の国のジーン』『デッドプール』『レディ・プレイヤー1』などで知られるT・J・ミラーアムトラック内で酔っ払って虚偽の爆弾通報をしたために、FBIから逮捕されてしまいました。現在は保釈金10万ドルを払って保釈されたものの、有罪判決になった場合最大5年間の服役になる可能性もあります。

 

 T・J・ミラー出世作となったドラマシリーズ『シリコンバレー』は観ていなかったので、僕が初めてT・J・ミラーを意識するようになったのは『ある日モテ期がやってきた』でした。ジェイ・バルチェル演じる主人公に「お前は5点の男で彼女は10点、付き合いを許されるのは2点差まで」*1なんてどうしようもないアドバイスをするボンクラ役が好印象で、そのあと自身の考え自体が間違っていた、と気づくクライマックスも感動的です。

 

 後日『クローバーフィールド』に出ていたカメラ回していたボンクラ役も実は若きT・J・ミラーと知って驚いて、さらにその後『ベイマックス』『トランスフォーマー/ロストエイジ*2『クレイジー・パーティー』と出演する役が軒並み絵に描いたようなボンクラ役で、セス・ローゲンに次ぐ天パボンクラ役者として個人的に非常に期待しておりました。

 

 しかし、最近のT・J・ミラーは2016年にUberのドライバーと喧嘩して逮捕されたり、#MeTooムーブメントの中でセクハラを告発されたり、私生活の酷さが滲み出てしまっていて今後の活動が心配だったのですが、そこに今回の虚偽通報が重なっていよいよどうしようもない感が強まってしまいました。年々大作での重要ポストの起用が増えてきていただけに本当に残念極まりないです*3。ボンクラは人に好かれてこそ許されるので、T・J・ミラーが今回の件で心を入れ変えることを祈るばかりです。

 

*1:ちなみに原題の『She's Out of My League』は「彼女は崖の上の花」という意味

*2:特に『ロストエイジ』でのT・J・ミラーの死亡シーンはもはや芸術の領域でバカで無意味で壮大で素晴らしく、何度見ても笑いが止まりません。

*3:とはいいつつ、こういうスキャンダルは『デッドプール2』にとっては格好のマーケティング題材になるだろうなぁとは思いました。