パトリオットたちの不思議

 是枝裕和監督の『万引き家族』がカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞するという快挙を成し遂げました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180520/k10011445651000.html

 是枝監督は僕が日本で通ってた大学の教授でもあり、大教室だったので面識はないだろうけれども授業も取っていたので感慨深く、またパルムドールを取ったんでNYでも上映されるだろうし「是枝監督の最新作がアメリカで観れる!」と喜んでたんですよ。(ちなみに是枝監督のツイッターによると監督は今NYに向かってるそうで、そんな時になぜ僕は出張に出ているのだ!とヤキモキします)

是枝裕和 on Twitter: "カンヌ映画祭⑧興奮の夜が明けて名残惜しいですがカンヌの街を出ました。パルムドールのトロフィーはスタッフに預け、僕は日本には帰らずにニューヨークへ向かっています。大好きな役者さんと打ち合わせ。授賞式より、むしろ緊張しています。… "

 

 で、喜んでいるのは僕のみならず、こういう「日本人が国際的な偉業を成し遂げた」って時に必ず「やはり我らが日本はスゴイ!」とまるで自分が偉大な何かを達成したかのように喜ぶのが右翼思想の皆様方*1で、今回もそうなるかと思っていたんですけど、なんと『万引き家族』は反日映画として叩かれているんですよ。

http://anonymous-post.com/archives/23683

 

 元々是枝監督はリベラルな思想を持っていて安倍政権にも批判的でしたし、恐らくカンヌでのインタビュー*2が原因でネトウヨさんたちが盛り上がっているんだと思いますが、しかし今でこそ大好きな「日本スゴイ!」を発揚すべき場面なのに、何が彼らの火を点けるの全く読めないので本当に面白い人たちだと思います。

 

 

 

*1:いや、誤解のないように言っておくと、別に同じ日本人として是枝監督凄いなぁと喜ぶのは僕は人間の気持ちとして自然だとは思います。

*2:http://news.livedoor.com/lite/article_detail_amp/14726791/?__twitter_impression=true