『シュガー・ラッシュ:オンライン』の予告編に現代ハリウッド映画の潮流を見る。

 『シュガー・ラッシュ:オンライン』の予告編が公開されました。

 ディズニーが権利を有する『スター・ウォーズ』やマーベル、ピクサーなどのキャラが一堂に会していることが話題で、特に歴代のディズニープリンセスが夢の共演を果たしているシーンは圧巻です。

 

 それにしても僕はこの予告編を観た時、「うわ、『レディ・プレーヤー1』みたいだ!」と思ってしまいました。いや、もっと正確にいうと『レディプレ』の予告を去年見た時も「うわ、『シュガー・ラッシュ』みたいだ!」と思ったことを思い出しました。どちらもポップカルチャーの人気キャラクターが多数共演し、多少なりともメタ的なのが共通しています。

 

 様々な人気キャラクターが単品映画の枠を超えて共演をするマーベルがいまや映画業界の頂点を極めていることは皆さんも周知のことだとは思いますが、『シュガー・ラッシュ』や『レディ・プレーヤー・ワン』のようなポップカルチャークロスオーバー映画が続々作られているのは業界のシネマティック・ユニバース化*1が進んでいることと少なからず関係しているのでしょうね。

 

 さて、『シュガー・ラッシュ:オンライン』の予告編を観て僕が思い出したのは『レディ・プレーヤー・ワン』だけではありません。『シュガー・ラッシュ:オンライン(原題 Ralph Brekas the Internet: Wreck-It-Ralph 2)』はタイトルが示す通りインターネットの世界を舞台にしているようで、アマゾンやらTwitterやらお馴染みのサイトやSNSの世界が登場します。これって2017年の駄作映画シーンの話題をかっさらった『絵文字の国のジーン』と同じじゃないですか!

 

 

 いやぁ、まさか『絵文字の国のジーン』を劇場で観て頭を抱えていた時は、あの映画がディズニーの先を行く先進的な映画になるとは思いもよりませんでしたよ。あ、あと『絵文字の国のジーン』には中国市場を意識してかWeChatが登場し、『シュガー・ラッシュ:オンライン』には中国のオンラインショッピングモールである天猫が出ていますが、日系のブランドが全然登場しないんですよね。中国ネタが入るのは昨今のハリウッド映画のあるあるだとはいえ、日本企業頑張れよ!と思いました。*2

 

 

*1:ただし、クロスオーバー映画は今に始まったことではなく、マーベル以前にも『ロジャー・ラビット』や『フレディVSジェイソン』『エイリアンVSプレデター』もあったし、我が国でも東宝怪獣映画がシネマティック・ユニバースを構築していたことは留意されたし

*2:まあ、本編には出てくるのかもしれませんが…