有事とデマ

 地震などの天災が起きると必ず拡散されるのは悪質なデマです。僕が浦安市民だった時に起こった311で経験したのはこちらのデマでしたし、実際にチェーンメールが送られてきました。

 

 熊本の地震の時にもデマは発生し、「ライオンが檻から逃げた」「原発で火災」など悪質なデマが投稿されました。なお、「ライオンが檻から逃げた」というデマはコラ写真まで用意された周到なもので、投稿者はデマ投稿者としては全国で初めて逮捕されました。

「ライオン逃げた」デマ投稿の男逮捕 全国初 | 平成28年熊本地震 | くまコレ | 熊本日日新聞社

 

 で、今回の大阪地震でもしょうも懲りなく「シマウマが逃げた」というデマが拡散されて、警察が注意を呼び掛けています。

 

 一見するとSNSが発達した時代性故の悪習に見えるが、まあ関東大震災の時も「朝鮮人が毒を井戸に投げ入れた」というデマが流れ、実際に多くの人が虐殺された。デマで死人が出てないだけ現代人の方がまとも、と言いたいところだが、熊本の地震でもまさに「朝鮮人が毒を井戸に投げた」とツイッターで吹聴して拡散した大馬鹿野郎がいるので油断は禁物です。

 

 

 また、熊本地震の際には「テレ朝のドラえもん募金は全て被災地に届かず朝鮮へ」というものもありましたが、これらのデマはただ悪戯に公衆を混乱させるだけでなく、被災地の復興を遅らせる有害極まりないデマです。こんな誰もがネット使える時代なのでネットリテラシーの程度に差はあって仕方ないですが、これらのバカデマに対抗する手段って熊本のライオンのケースみたいに逮捕して分からせるしかないと思うんですよね。ただ、難しいのは悪質な故意によるデマと勘違いによるデマの区分分けで、議論の余地はありそうです。まあ、故意にしろ勘違いにしろ、デマは迷惑極まりないことに変わりはないんですけどね。今回の大阪地震でもデマと真実を見極める癖を身につけておきたいものです。

 

検証 東日本大震災の流言・デマ (光文社新書)

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