カリブの海賊日誌・前編

 実はもう5日目になるが、訳あってカリブ海の島国バルバドスにいる。理由を隠す必要は正直ないっちゃないが、身バレもあるので今の所は伏せておきたい。といっても、この時期にバルバドスに行っている日本人なんてほとんどいないだろうから、知っている人がこの記事読んだら「あ、あいつだろ」ってバレるだろうが、まあでもいざという時にしらばっくれる自由のためににも今は伏せておこう。とにかく今、バルバドスにいるのである。(水曜までにはNYに帰る予定)

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 面積は総計431km2、総人口は約25万6千人と、横浜市より少し小さい島に墨田区ほどの人口が住んでいる。バルバドス人の9割は黒人で、外務省によると26人の在留邦人がいる。一体この26名は何故日本からの直行便もないこの島国に移り住むことになったのか興味が湧くが、ネットで軽く調べてみるとバルバドス人の旦那さんと結婚して移り住んだ方のブログを見つけた。色々な人生があるのだなぁ。

 

リアーナ無双

 バルバドスと検索するとまず出てくるのはリアーナである。逆に言うと、失礼だがリアーナの出身地以外の情報があまり出てこない。正直どんな地か想像もつかず、飛行機内では好奇心と不安が入り混じった気持ちを抱いていた。夜中に空港に降り立っても入管のカウンターにリアーナの垂れ幕がデカデカと飾ってある。そ、そこまでリアーナ推しなのか!なお、入管につきその垂れ幕の写真が撮れなかったことは悔やまれる。

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 バルバドスは入管が厳しいことでも知られる。僕は冒頭に書いた今は伏せているとある理由でバルバドスに来ており、別に悪いことは何もしていないので正直に言えば良かったのに、なんとなくメンドくさくて審査官には「バケーションできた」と答えたところ、当然バルバドスに一人で来る日本人なんて怪しいのでツッコまれまくった。「なんでバルバドスを選んだの?」と聞かれて困った挙句「え、えっと、そりゃリアーナの出身国だから、興味があったんですよ!」と訳のわからないことを答えたら「Fair enough.(訳しにくいけど、結構、みたいな意味)」とニッコリ笑ってスタンプを押された。リ、リアーナ強え!

ちなみに僕は傑作バカ映画『バトルシップ』のリアーナが大好きである。

 

バルバドス人は優しい

 バルバドスはイギリス連邦の加盟国である。そのため車は日本と同じ右ハンドル・左車線だし公用語は英語で、バルバドス人はイギリス訛りに近い英語を話す。アメリカで生活していて黒人訛りの英語が少し聞き取りづらく感じていたので、バルバドス人が発する綺麗な英語にまずは驚いた、と書いたら失礼か。

 

 英語の綺麗さだけではない。空港から入管審査を受けてタクシーに乗ってホテルでチェックインするまで、初日に出会うバルバドス人は軒並み丁寧で優しかったので僕はすぐにバルバドスが好きになった。これがもし右も左もわからずにJFKに行ってたらまず入管のクソ態度悪い審査官にイラついて意地悪タクシーでボッタクられてたよな〜と妄想する。なお、バルバドスはカリブ海諸国の中でも最も治安の良い国の一つでもある。

 

 こんなこともあった。とある夜映画館に行ったのだが、帰り道で中々タクシーが止まらず困っているとバスが止まってくれて、「どこに行くんだ?」と聞かれてホテルの名前を伝えたら「このバスはそこまで行かないけど乗り継ぎの駅まで連れてってやる」とバスに乗せてくれて、乗客も○○に行きたかったら○番に乗れとアドバイスをくれた。これ、『イッテQ!』の出川イングリッシュで見る展開!バルバドス人の優しに感動はするが、トヨタハイエースに20人くらいギュウギュウ詰めで乗せて狭い道を『ワイルド・スピード』ばりに爆走するバスには驚いて、これもまた身動きとれず写真がとれなかったことを後悔するのであった。(中編、もしくは後編へ続く。)

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これは全く別の時間に停車していたバスを撮ったものだが、このサイズの車に限界を超えて20人以上の人間をスシ詰めにして爆走するのである。正気の沙汰ではない