高評価売ります。

 また遅くなってしまったが、ちょっとだけ。Twitterやこちらのブログで話題になっていた「食べログ3.8問題」。

 

 遂に公正取引委員会が動き出すまでの騒動になった。

 

 また、NHKが取材した中国のやらせレビュー工場も最近大きな話題となった。

 

 この記事の中で、実際にやらせレビューを作成している中国人女性の証言が印象に残った。下記はその引用だが、

「商品にレビューをつけるのは欠かせない。これは形を変えた広告費だ。日本人はレビューがないと、まずその商品を買わない。2つの同じ商品がある場合、見比べてレビューがたくさん付いているほうを選ぶ。これは日本人の習慣。食事といい、宝くじといい、長い列のところに行きたがる。列が長ければ長いほど、そこに行きたがる。自分で判断するという意識が低い

 

 「これは日本人の習慣だ」とこの女性は語るが、僕は全然日本人だけの話ではないと思うし、商品レビューに限った話でもない。僕は前々からこのブログやTwitterで書いているようにロッテントマトやIMDbなどの映画に点数をつけるサイトには懐疑的だったし、たかがレビューサイトが出している数字を絶対化して権威付けて当の作品を見てもない癖に映画を語る連中にはムカついている。

 

 そして、僕が経験した限りだとこれは日本に限らずアメリカの映画ファンにも非常に多い。どの言語の映画レビューやショッピングサイトに行ってもまずは点数が出てくるのは、それだけ主体性のない消費者が多いからだ。だから「やらせレビュー工場」なんて訳分からないビジネスが横行するし、グルメサイトが足元を見て高レビューを与えるのに利益を求めるのだ。

 

 もちろん、レビューや感想は参考になるが、それは点数ではなくて中身の話だ。このブログも映画の評価をつける時は★で点数付けしているが、これは僕にとっての備忘録的意味合いが強く、ブログ読者にはちゃんと僕が何を書いているかを読んで欲しいと思っている。いや、むしろ僕のレビューなんか読まなくていいよ。大事なのは自分がどう感じて何を受け取ったからでしかないからだ。