『ワンダヴィジョン』第1話、第2話雑感

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  • ディズニープラスで本日より配信が始まった、待望のMCUフェーズ4作品『ワンダヴィジョン』。余談だが、僕はいつもディズニープラスは本国版で観ている。というのも、ズボラな性格が災いして、アメリカから帰国する直前『マンダロリアン』S1を観るためにお試し入会していたのだが、帰国してから退会するのをすっかり忘れてしまっていた。金も払ってしまったし、せっかくなんでこのまま入会しておくかと放置していたら、日本で始まったディズニーマイナスプラスが酷い仕様&サービスだったので、結果的に助かった。今日もサーバーダウンしてトラブっていて、Twitterでは映画ファン達が阿鼻叫喚の様相だったので、ズボラだった当時の自分に感謝することになるとは思わなんだ…。同時に日本の入会者さんたちの心中、お察しします。
  • さて、肝心の本編だが、まず冒頭からマーベルのテーマ曲が聞けたことに素直に喜ぶ。本来であればフェーズ4最初の作品になるはずだった『ブラック・ウィドウ』だってまだ公開の目処が立っていないからね。このロゴアニメ自体は『ドクター・ストレンジ』からついたので比較的新しいものだが、いつの間にかこんなんに聞き馴染みのあるものになったのかと自分でも驚いた。
  • さて、かねてから報道されていたように、『ワンダヴィジョン』はなんとシットコム形式。そもそも、MCU自体がそれぞれの作品でSF、ファンタジー、戦争、政治サスペンス、学園、コメディ、と様々なジャンルに果敢に挑戦してきたシリーズだが、テレビ初進出作品のジャンルがシットコムというのは実にマーベルらしく、相変わらず挑戦的だなぁと思う。
  • で、第1話と第2話はテレビが白黒だった時代のシットコムをモチーフにしているのだが、同じモノクロでも第1話は50年代風、第2話は60年代風と、撮影スタイルまで変えているのには感銘を受けた。流石、お見事としかいようがない。
  • 基本的には『奥さまは魔女』的な古き良きアメリカンコメディで物語が展開され、まだシリーズも序盤も序盤なので、ワンダとヴィジョンがどういう流れでこのノーマン・ロックウェル的な世界に辿り着いたのかはまだわからない。今の所はドタバタギャグに笑って観ていればいいと思うのだけれども、時折、ふとした瞬間になにやら不穏な空気が流れる。そうした箇所だけ画が現代的な撮影になり「浮く」ので、劇中のワンダとヴィジョン同様、視聴者もハッとさせられる。いやー、本当に巧いですね!
  • 不勉強ながら監督のマット・シャックマンをあまり存じ上げなかったので調べてみた所、『ファーゴ』『ゲーム・オブ・スローンズ』『ザ・ボーイズ』など、TV方面での活躍が多い人だった。マーベルの本格的配信参入作品にかっちりTV業界からのベテランを連れてくるあたり、ケヴィン・ファイギの采配力は相変わらず信頼できる。なお、ショーランナーを務めているのは『ブラック・ウィドウ』を監督したジャック・シェイファー。ということは、視聴者が『ブラック・ウィドウ』を(もともともの公開スケジュール通り)先に観ていることを前提とした演出やサプライズ出演が今後出てきてもおかしくなさそう…。ああ、やっぱり、『ブラック・ウィドウ』から観たかったなぁ〜。