大災害の前でスマホを取り出す人間の本能

 さっきの地震は非常に大きい地震でしたね。個人の感覚で言えば、東日本大震災以来一番ドキッとした地震でした。幸い、僕の周りは大丈夫でしたが、このブログを読む皆様もどうかご無事であることを祈っております。また、SNSは災害が起きた際の情報収集ツールとして役立つ一面もありますが、それ以上に悪戯に不安が煽られる場所でもあるので、こういう時はテレビやラジオからの情報にとどめ、万が一に備えた上で早めに寝てしまうことをオススメします。

 

 と言っておきながら矛盾するのでアレですが、不謹慎ながらいつも地震が起きた際に「興味深い」と思ってしまうのは、毎回部屋が揺れている様子やフィギュアや棚が倒れてくる様子をビデオに収めてSNSに投稿しようとする人たちがいることです。これは日本に限った現象ではなく、去年のオーストラリアの山火事もベイルートでの爆発もそうでしたし、セウォル号の時も、ちょっと遡れば911の時もそうでした。

 

 ここで、「命の危機に瀕しているのだから、動画なんて撮ってないで早く逃げろ」というのは簡単です。『クローバーフィールド』などのPOV系パニック映画への批判も、そう言ったものがよく聞こえてきます。が、以前も同じようなことを書きましたが、実際には人間は大災害に直面して命の危機に瀕している時、人間は絶望的な光景を記録して後世に伝えようとする習性や本能のようなものがあるんじゃないか、と僕は思うんですよね。これは誰もが携帯を持つ動画時代だから特に目立ってはいますが、考えてみればポンペイの大噴火でも安政の大地震でも人類が繰り返し行なってきたことなので、なんら不思議なことではないですね。

 

 とはいえ、本当に生死を分かつ状況にある時は、一旦スマホはポケットにしまって、必要最低限のものを持って、落ち着きつつも一刻も早く最寄りの安全な避難所に逃げ込みましょう。今夜の地震の余震にもくれぐれもお気をつけください。

クローバーフィールド/HAKAISHA (字幕版)

クローバーフィールド/HAKAISHA (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video