今アジアの波が来ている!

 今日はアジア人の映画&NBAファンとして最良の日!まず超絶嬉しかったのは、渡邊雄太選手がトロント・ラプターズの本契約を勝ち取ったことですね。

 

 ドラフト外からグリズリーズで下部リーグのGリーグと行き来する2WAY契約と結びましたが、なかなか本契約には結びつかず昨シーズン終了後には契約は更新されませんでした。今季はラプターズに目をつけられて、トロントに加入した後は絶好調でエグジビット10契約→2WAYと契約内容を上げていき、更にはここ最近の試合でもキャリアハイのスタッツを連発して頭角をメキメキ現していたところ、本日本契約がサプライズ告知されました。

 

 余談ですが、ラプターズといえば、今はGリーグでプレーしていたジェレミー・リンがNBAに最後にいたチームがラプターズだったんですね。前にもアジア系選手がNBAで生きる苦難について書いたかと思いますが、2019年にラプターズに移籍後、思うように結果が出ず、プレーオフでは中々試合には出してもらえなかったのに皮肉にも優勝してしまい、その後ラプターズからは契約更新されず、FAになってもどのチームからも契約オファーがありませんでした。

 

 ジェレミー・リンがリンサニティという一大旋風を巻き起こしながらも、常に契約面で悪戦苦闘していたのはNBAないしは米スポーツ界におけるアジア系への構造的差別があることと無関係ではありません。それだけアジア系がNBAで活躍することは大変なはずなのに、ドラフト外から契約まで勝ち取った渡邊雄太選手の実力と努力が立派に認められたということで、これが世界中のアジア系バスケットボール選手たちにとってどれほど希望を与えたことでしょうか。*1

 

 もう一つハッピーになれたのは、マーベルが『シャン・チー テンリングスの伝説』の特報をサプライズ公開したことです。

 

 これは主演のシム・リウの誕生日に合わせてマーベルが電撃公開したもので、なんとシム・リウさえ本日リリースされることを知らず、Twitterで大喜びしている微笑ましい光景が見られました。2018年の『クレイジー・リッチ!』のお陰で、幾分かアジア系をフィーチャーした映画が作られ安くなったとは思いますが、まだまだその数は多くはありません。『シャン・チー』は『クレイジー・リッチ!』が開けた風穴を更に大きくしてくれることを期待しています。また、その『クレイジー・リッチ!』に出ていたオークワフィーナがいつもの平常運転で『シャン・チー』にも出演しているのがファンとしては嬉しいですね。

 

 そういや、今日はたまたま朝にハッフィングトン・ポストでロンドンを拠点とするアーティスト リナ・サワヤマの記事を読んだばかりでした。世界中でアジア系が自由にスポーツや映画、音楽といった舞台で、ポップカルチャーに大きな影響を与えているのは同じアジアの民として誇らしいことです。

 

 一方で、新型コロナウイルスにより、これまで世界中で潜在的に存在していたアジア系への偏見や差別が一気に表出したのも悲しい事実ではあります。全米で今#StopAsianHate 運動が声高に叫ばれていますが、こうした暗い世の中で燦々と輝く渡邊雄太やシム・リウ、リナ・サワヤマといったスーパースターたちがアジア系の子供達に希望を与え、次のスターを生み出していくのだと思います。今アジアン・カルチャーが熱い!

 

 

*1:もちろん、ドラフト1巡目で1年目からウィザーズのスターターとして定着した八村塁も忘れてはいけません!