新作コント『シン・緊急事態宣言』公開!

 書き出しミスで時間がかかってしまい、決められた時間にアップロードすることができませんでしたが、今週の新作スケッチを公開いたしました。

 

 このネタは、今回の緊急事態宣言が発令されて、ユリコが「夜20:00以降はネオンを消灯する」とと発言して、ネットユーザーが「ヤシマ作戦だ!」と」と」と湧きたっていた事から着想を得たんですが、「そんなに喜んでいる場合か…?」という気持ちを込めました。

 

 撮り終わった時、僕のユリコモノマネがそこまで似ているかイマイチ不安だったんですけど、編集してみたら意外としっくり来ていて自分で笑いました。昨年、当ブログ主催のオンライン飲み会に参加なさった方々ならご存知かと思いますが、僕の十八番はアソータローのモノマネですので、いつかこちらもスケッチにしたいですね。

 

 ちなみにですが、今回のスケッチまで2011年生まれの古いMacBook Proを使っていましたが、ちょうど本日M1チップを搭載した最新のMacBook Proが届きましたので、これからはそちらでストレスフリーの編集ができそうです。爺さんよ、今までありがとう、お疲れ。Adobe開くだけで火を吹くようにファンを回していた君のことは忘れないよ…。

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女帝 小池百合子 (文春e-book)

女帝 小池百合子 (文春e-book)

 

 

 

今年の最低なアカデミー賞を見て、改めてオリンピックは中止したほうがいい気がした!の巻

 本日はオスカーウォッチパーティーにご参加いただきありがとうございました!といっても、平日朝は流石に厳しいものがあり、僕のYouTubeライブを見るくらいなら普通にWOWOW見たいと思うので、参加者の数は大変少なかったですが、裏を返せば1人でも2人でも月曜の朝から見ていただいたことには感謝感激雨あられでございます。こちらが配信アーカイブリンクですので、興味がありましたらどうぞ。

 

 しかしですね、正直ちょっと今回は配信ライブとして面白いものが提供できたか自信がありません。というのも、僕もゲストのヘアリンも二人揃って今年のオスカーのつまらなさに明らかにテンションが下がっていたからです。

 

 いやー、もう本当に酷かった。僕は2012年から毎年欠かさず生放送でアカデミー賞見ていますが、受賞内容は置いておいて番組としては今年が過去最低だったと思います。どれだけ酷かったかは上記配信リンクでヘアリンが途中で興味を失い、眠気に襲われ、ブチギレて目が醒める、までの様子が全て見れることからも伺えるでしょう。

 

 じゃあ、何が問題だったかと言いますと、これはもう仕方がないのですが、感染症対策に気を使ってしまったがために、番組が非常に味気のないものになってしまったからです。今回の授賞式プロデューサーにはスティーブン・ソダーバーグが起用されたことが話題になりまして、ソダーバーグは「今回の授賞式は映画みたいにする」と公言していました。

 

 で、確かに番組の開始時はレジーナ・キングが会場に入場する様子を番組のオープニング・クレジットとあわせて映し出していて「お!映画っぽい!」となり、全体的に映画っぽいカラリングやシネスコっぽく画面がクロップされているんですけど、悪く言えばそれだけなんです。

 

 他にも部門賞をプレゼンするときも作品の映像が流れるのではなくて、プレゼンターがノミニーのバックグランドを語ったり、スピーチにも時間制限が取り払われたりしました。これは例年だったら行われていたダンスやパフォーマンスなどの視覚的に楽しい演目がコロナのせいで行うことができなかったので、余ってしまった時間が延々と各プレゼンターや受賞者のスピーチに割かれてしまっただけなんですね。僕はまだヘアリンと愚痴を言いながら見てたので良かったですが、これ同時通訳で見てたら地獄じゃなかったですか?

 

 で、催し物がないんだったらないで、だったらとっとと結果を発表していけばいいのに、番組後半になって急に思い出したかのように誰も興味がないトリビア・クイズとかやり始めて意味不明ですよ。グレン・クローズのトゥワーキング(腰ふりダンス)に救われたから良かったものの、終始こんな感じでグッダグダ。番組制作陣はグレン・クローズに頭が上がらないでしょうね!

 

 感染症対策で言えば、今年はいつものドルビーシアターではなくて、LAのユニオン・ステーションを貸し切って大分小規模に行われました。それ自体は再三言っているようにしょうがないんですけど、青を基調にしたセットデザインは地味だし、プレゼン画面で候補者の下に出していたピンク色のカードにテロップはあっていないし、色合い的にも全然楽しめませんでした。なお、これは配信中のヘアリンからの指摘でしたけど、今年のアカデミー賞はスポンサーにサムスンがついていないので、予算的にも限られていたんじゃないか、との推測です。

 

 で、観た人全員が話している、最後の発表順のアレ。紅白で言ったら大トリに当たる作品賞が最後に発表されて、我々映画ファンは一喜一憂して盛り上がるわけじゃないですか。それが途中で発表されて拍子抜けして、でもきっと主演男優賞が最後に発表で亡きチャドウィック・ボウズマンにトリビュートを捧げて終わるのかと強引に自分を納得させていたら、会場にも来ていないアンソニー・ホプキンスが受賞してスピーチもなく尻切れとんぼエンド。

 

 これ二重でも三重にも最悪で、まず『ノマドランド』の最優秀賞受賞の感動が潰されたこと。そしてアンソニー・ホプキンスの『ファーザー』での名演は素晴らしく、通常だったら男優賞受賞は当然の結果であるのに、発表順序入れ替えにより勝手に人々のチャドウィック・ボウズマン受賞への期待値が上がってしまい、アンソニー・ホプキンスの受賞にミソがついてしまったこと。そして、結果的に番組としても締まらない結末になってしまったこと。

 

 もうね、マジでなにしてくれとんねんと。『ラ・ラ・ランド』と『ムーンライト』の受賞結果が入れ替わっていたなどとは比較しようがない、番組として構造的なやらかしですよ、これは。ちなみに、僕この配信のためにZoomの有料版とWOWOWに加入して、合計で5000円以上支払っています。……余計に腹が立ってきた!

 

 ただ何度も言っていますが、何が一番悪いかっていうと、これはもうコロナが悪いとしか言いようがなく、コロナ禍の制限の中で無理やり大規模イベントを推し進めようとすると、理想とは似ても似つかないクソつまらない代物ができあがってしまうリスクがあることを我々映画ファンは今日目撃してしまいました。

 

 で、我々日本人には数ヶ月後には超巨大規模のイベントが控えているじゃないですか。アカデミー賞ですらこの有様なんだから、オリンピックなんか成功するビジョンが全く見えませんよ!今ならまだ間に合う、引き返そう!タイタニック』みたいになる前に!*1

 

ノマドランド (オリジナル・サウンドトラック)

ノマドランド (オリジナル・サウンドトラック)

  • 発売日: 2021/02/19
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*1:ただ、逆に制約の中で面白いイベントを作り出すことも可能だとも思いますよ。去年のNBAバブルとかその代表例じゃないですか。ただ、IOCJOCNBA並みの運営力があるかと聞かれたら…うーん。

オスカーウォッチパーティーのお知らせ&Taiyakiが応援している候補作品

 明日はいよいよアカデミー賞!ということで、ウォッチパーティーを開催いたします。以前アカデミー賞ノミネート特集に来てくれたヘアリンがまた参戦してくれます!会場は以下のリンクになります。

 

 アカデミー賞は9:00から日本だとWOWOWで観れますが、配信開始なのが8:30なのは僕とヘアリンが応援したい作品についてのトークから始めたいと思います。朝早いとは思いますが、テレワークをしている方はBGMとしてご利用ください!なお、今回の配信はちょっとPC周りの環境整備が間に合わなかったので、ひょっとしたら配信遅延が起きたりトラブルが起きるかもしれませんが、大目に見てください!てへぺろ!何かあったらTwitterで報告します。

 

 僕は常々、映画賞レースってスポーツ観戦みたいだなぁ、と思っていて、今回も受賞作品を予想、というよりは好きな作品を応援するつもりで配信します。今日のブログも、僕が各カテゴリーで応援している作品をまとめていきます。

 

太字は受賞して欲しい作品、灰色は現在まだ見てない作品です。

 

作品賞(2作品)

監督賞

  • トマス・ヴィンターベア - 『アナザーラウンド
  • デヴィッド・フィンチャー - 『Mank/マンク』
  • リー・アイザック・チョン - 『ミナリ』
  • クロエ・ジャオ - 『ノマドランド』
  • エメラルド・フェネル - 『プロミシング・ヤング・ウーマン』

 

主演男優賞

 

主演女優賞

 

助演男優賞


助演女優賞


脚本賞

  • Judas and the Black Messiah』 - 脚本 : ウィル・バーソン、シャカ・キング(、原案 : ウィル・バーソン、シャカ・キング、ルーカス兄弟
  • 『ミナリ』 - リー・アイザック・チョン
  • 『プロミシング・ヤング・ウーマン』 - エメラルド・フェネル
  • サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-』 - 脚本 : ダリウス・マーダー、アブラハム・マーダー、原案 : ダリウス・マーダー、デレク・シアンフランス
  • 『シカゴ7裁判』 - アーロン・ソーキン


脚色賞

長編アニメ映画賞

  • 『2分の1の魔法』 - ダン・スキャンロン、コリ・レイ
  • 『フェイフェイと月の冒険』 - グレン・キーン、ジェニー・リム、ペイリン・チョウ
  • 『映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!』 - リチャード・フェラン、ウィル・ベッカー、ポール・キューリー
  • 『ソウルフル・ワールド』 - ピート・ドクター、ダナ・マーレイ
  • 『ウルフウォーカー』 - トム・ムーア、ロス・スチュアート、ポール・ヤング、ステファン・ローランツ

 

国際長編映画賞(1本も見てないので該当作品無し)

  • 『アナザーラウンド』 - トマス・ヴィンターベア監督
  • 『少年の君』 - デレク・ツァン監督
  • 『Colectiv』 - アレクサンダー・ナナウ監督
  • 『皮膚を売った男』- カウテール・ベン・ハニア監督
  • 『アイダよ、何処へ?』 ヤスミラ・ジュバニッチ監督


長編ドキュメンタリー映画賞(1本も見てないので該当作品無し)

  • 『Colectiv』 - アレクサンダー・ナナウ、ビアンカ・オアナ
  • 『ハンディキャップ・キャンプ: 障がい者運動の夜明け』 - ニコール・ニューナム、ジム・レブレヒト、サラ・ボルダー
  • 『83歳のやさしいスパイ』 - マイテ・アルベルディ、マルセラ・サンティバニェズ
  • 『オクトパスの神秘: 海の賢者は語る』 - ピッパ・エアリック、ジェームズ・リード、クレイグ・フォスター
  • 『タイム』 - ギャレット・ブラッドリー、ローレン・ドミノ、ケレン・クイン

 

短編ドキュメンタリー映画賞(1本も見てないので該当作品無し)

  • 『Colette』 - アンソニー・ジャッキーノ、アリス・ドヤード
  • 『A Concerto Is a Conversation』 - ベン・プラウドフット、クリス・バワーズ
  • 『Do Not Split』 - アンダース・ハマー、シャーロット・クック
  • 『Hunger Ward』 - スカイ・フィッツジェラルド、マイケル・シューマン
  • 『ラターシャに捧ぐ 〜記憶で綴る15年の生涯〜』 - ソフィア・ナーリ・アリソン、ジャニス・ダンカン


短編映画賞

  • 『Feeling Through』 - ダグ・ローランド、スーザン・ルゼンスキー
  • 『The Letter Room』 - エルヴィラ・リンド、ソフィア・ソンダーヴァン
  • 『The Present』 - ファラ・ナブシ
  • 『隔たる世界の2人』 - トラヴォン・フリー、マーティン・デズモンド・ロー
  • 『White Eye』 - トメル・シュシャン、シラ・ホッチマン

短編アニメ映画賞

  • 『夢追いウサギ』 - マデリーン・シャラフィアン、マイケル・キャプバラ
  • Genius Loci』 - アドリアン・メリゴー、アマウリ・オヴィーズ
  • 『愛してるって言っておくね』 - ウィル・マコーミック、マイケル・ゴビエ
  • Opera』 - エリック・オー
  • 『Yes-People』 – ギスリ・ダリ・ハルドルソン、アルナル・グンナルソン

美術賞

  • 『ファーザー』 - ピーター・フランシス、キャシー・フェザーストーン
  • 『マ・レイニーのブラックボトム』 - マーク・リッカー、カレン・オハラ、ダイアナ・スロートン
  • 『Mank/マンク』 - ドナルド・グラハム・バート、ジャン・パスカル
  • 『この茫漠たる荒野で』 - デヴィッド・クランク)、エリザベス・キーナン
  • 『TENET テネット』 - ネイサン・クロウリー、キャシー・ルーカス

 

撮影賞


衣装デザイン賞

  • 『EMMA エマ』 - アレクサンドラ・バーン
  • 『マ・レイニーのブラックボトム』 - アン・ロス
  • 『Mank/マンク』 - トリッシュサマービル
  • 『ムーラン』 - ビナ・ダイヘレル
  • 『Pinocchio』 - マッシモ・カンティーニ・パリーニ

 

メイクアップ&ヘアスタイリング賞

  • 『EMMA エマ』 - マリース・ランガン、ローラ・アレン、クラウディア・ストルツ
  • ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』 - エリン・クルーガー・メカシュ、パトリシア・ディーハニー、マシュー・W・マングル
  • 『マ・レイニーのブラックボトム』 - セルジオ・ロペス=リベラ、ミア・ニール、ジャミカ・ウィルソン
  • 『Mank/マンク』 - ジジ・ウィリアムズ、キンバリー・スピテリ、コリーン・ラバフ
  • 『Pinocchio』 - ダリア・コッリ、マーク・クーリエ、フランチェスコ・ペゴレッティ

作曲賞

 

歌曲賞

  • 「Fight for You」 - 『Judas and the Black Messiah』
  • 「Hear My Voice」 - 『シカゴ7裁判』 
  • 「Husavik」 - 『ユーロビジョン歌合戦 〜ファイア・サーガ物語〜』
  • 「Io sì (Seen)」 - 『これからの人生(英語版)』
  • 「Speak Now」 - 『あの夜、マイアミで』

 

音響賞

  • 『グレイハウンド』 - ウォーレン・ショー、マイケル・ミンクラー、ボー・ボーダーズ、デヴィッド・ワイマン
  • 『Mank/マンク』 - レン・クライス、ジェレミー・モロド、デヴィッド・パーカー、ネイサン・ナンス、ドリュー・クニン
  • 『この茫漠たる荒野で』 - オリバー・ターニー、マイク・プレストウッド・スミス、ウィリアム・ミラー、ジョン・プリチェット
  • 『ソウルフル・ワールド』 - レン・クライス、コヤ・エリオット、デヴィッド・パーカー
  • サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-』 - ニコラス・ベッカー、ジェイミー・バクシュト、ミシェル・クートレンク、カルロス・コルテス、フィリップ・ブラド

 

編集賞(2作品)

  • 『ファーザー』 - ヨルゴス・ランプリノス
  • ノマドランド』 - クロエ・ジャオ
  • 『プロミシング・ヤング・ウーマン』 - フレデリック・トラバル
  • サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-』 - ミッケル・E・G・ニルソン
  • 『シカゴ7裁判』 - アラン・ボームガーテン

 

視覚効果賞

  • 『ラブ&モンスターズ』 - マット・スローン、ジュヌビエーブ・カマイユリ、マット・エブリット、ブライアン・コックス
  • 『ミッドナイト・スカイ』 - マシュー・キャスミール、クリストファー・ローレン、マックス・ソロモン、デビッド・ワトキンス
  • 『ムーラン』 - ショーン・アンドリュー・ファーデン、アンダース・ラングランズ、セス・モーリー、スティーブン・イングラム
  • 『ゴリラのアイヴァン』 - ニック・デイヴィス、グレッグ・フィッシャー、ベン・ジョーンズ、サンティアゴ・コロモ・マルティネス
  • 『TENET テネット』 - アンドリュー・ジャクソン、デヴィッド・リー、アンドリュー・ロックリー、スコット・R・フィッシャー

 

 いやー、こうして振り返ると、去年コロナにかまけて映画見るのサボっていたので、ちゃんと全部見れてる部門が例年に比べると少ないですね…。明日までにNetflixで見れる短編何本か見ておこうかな。とりあえず、明日はよろしくお願いします!

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今年のアカデミー賞最優秀作品賞候補作 全部観終わったのでそれぞれ短評

 映画ファンが毎年心待ちにしているアカデミー賞が、いよいよ週明け月曜日に放映されます。僕のYouTubeチャンネル『スケッチブック』でもアカデミー賞ウォッチパーティーを行う予定ですので、是非テレワークのBGMにでもご活用ください。

 

 

 んで、その主催者がノミネート作品を観てないのは締まらないだろう、ということで、せめて最優秀作品賞だけでも制覇しようとここ最近は米Amazonを駆使して日本未公開・配信作品を鑑賞していました。今日全部観終わったので、各8作品の短評を書いていきます。

 

 ちなみに、余談ですけど、僕も今まで勘違いしてましたが、わざわざVPNを通さなくても米Amazonでレンタルできる作品は多い*1ので、もし気になる作品があったらレンタルしてみるのをオススメしますよ!英語字幕で観れるので。

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『ファーザー』(5/14日本公開)

 アンソニー・ホプキンスオリヴィア・コールマン認知症を患った父を演じる。予告編の段階では、アカデミー賞候補作にありがちなただ単に清廉潔白で退屈な人間ドラマが展開されると思いきや、なんと認知症患者の視点、つまり「信頼できない語り手」視点で展開されるサイコスリラーや不条理ホラーのような味わいだった。僕の祖父も晩年アルツハイマーで家族を振り回していたけれど、彼が直面していた恐怖が少し理解できた気がした。

 

Judas and the Black Messiah』(日本公開未定)

 個人的には今回の候補作品の中で最も推したい作品の一つ。黒人が今世界中で直面している差別問題についてタイムリーなだけでなく、シンプルにエンターテイメントとしてもパワフルで面白い。とにかくダニエル・カルーヤとラキース・スタンフィールドの演技が素晴らしいのだけれども、二人揃って助演男優賞は冗談としか思えない。じゃあこの映画の主演は誰なんだ…。

 

『マンク/MANK』(Netflixにて配信中)

 去年忙しい間を縫ってわざわざ劇場で観たんだけど、正直退屈だった…。フィンチャーの『市民ケーン』愛や偏執的な画作りを堪能する、という意味では楽しめたかな。白黒映画時代の早口演技まで再現しているのは驚き。ただ、これが作品賞を獲っても驚きではない。Netflix映画である、ということ以外は協会員が好きそうな題材だし。白人ばっかだし。

 

『ミナリ』(公開中)

 アーカンソーでアジア人が頑張る、というだけで応援したい。どこにでも生えるセリに逞しく生きる移民たちの強さを表しているのがグッと来る。ただ、アジア人ゆえの知恵を誇りにしていたのに、反知性に走るエンディングはどうなのよ?とは思う。

 

ノマドランド』(公開中)

 これも今回の最有力候補と言われているけど、僕はあんまり実感が湧かなかったなー。というのも、自分が一期一会の出会いや別れにそこまでジンと来る人生の段階に追いついていない気がする。あと、『ザ・ライダー』も観たけど、両作品ともテーマをわざわざセリフでテーマを最後に丁寧に説明しちゃうのも残念。ただ、小規模ロケ撮影で切り取られた雄大アメリカの自然は素晴らしい。クロエ・ジャオは同じアメリカ人でも知らないような「異国」としてのアメリカを映し出すのがインタレスティングな面白さ。

 

 

『プロミシンング・ヤング・ウーマン』(8月公開予定)

 最優秀作品賞を受賞して欲しい作品のうち一つ。詳しくはブログに書きましたので、是非。男は観て震えろ!

 

 

サウンド・オブ・メタル〜聞こえるということ〜』(Amazon Primeにて配信中)

 こちらもブログに書きました。コミュニケーションについての映画なのが僕は好きだった。

 

 

『シカゴ7裁判』(Netflixにて配信中)

 最高。去年ベストテンに選出したほど。登場人物が多数登場し、時系列が自由に行き来するのに観客が迷子にならない完璧な脚本は流石アーロン・ソーキン手際の良すぎるオープニングなんか100回くらい繰り返しみたい。サシャ・バロン・コーエン助演男優賞にノミネートされているのも嬉しい!

 

 ということで、今年はどれが獲るんでしょうかね!楽しみです!

*1:おそらく、Prime Videoを満足にみるためにはVPNが必要?要研究