第95回アカデミー賞実況まとめ

 今年もアカデミー賞を生放送で観れました。考えたら僕は2012年から10年以上毎年オスカーを生放送で観てるって、これ凄くないですか?え?仕事しろって?うるせぇ!

▲現状確認できる、アカデミー賞に関する最古のツイート。この頃は放送が2月でしたねぇ

 

 僕にとってアカデミー賞って紅白とかスーパーボウルとか、一番組として楽しむのが好きなんですね。それもあって毎年実況ツイートしておりまして、今年も自分の実況をまとめながら賞を振り返っていきましょう。自分で言うのもなんですが、ツイートしながら観ているので、英訳が間違っていたり誤字脱字が多かったりしますので、悪しからず!

 

オープニング

 

冒頭のモノローグはこちらで観れます。

 

これ、もうちょっとわかりやすく書くと、「ハリウッドのトップ10はリメイクやフランチャイズばかり。ハリウッドはネタ切れだと言われてますが、かわいそうなことにスピルバーグだって自分についての映画を撮るしかなかったんです」と言ってました。

 

爆笑したんだけど、この辺WOWOWの同通はどうやって訳してたんだろう?

 

これ、会場からも「oh...」って声が漏れてましたね。その後「公開されただけいいでしょ!だって『バットガール』は史上初めて経理部に倒されたスーパーヒーロー映画なんだから!」って続けてました。

 

 ちょっと時間なくて訳せなかったんですけど、そのあと「巷ではジェームズ・キャメロンは監督賞にノミネートされなかったから来なかったと言われているんですが、そりゃ『アバター』を撮った監督を監督賞にノミネートしないなんて、アカデミーは彼をなんだと思ってるんですかね?女性?」と女性監督が監督賞にノミネートされない性の不平等を強烈にネタにしてまた会場から「oh...」と声が漏れました。女性陣は歓声をあげていましたが。

 

このへんのジョークはこちらに詳しく書かれています。

 

 

長編アニメーション賞

 

助演女優賞助演男優賞

これ本当に泣きかけた…。今年1番の感動が冒頭に来ちゃった。

 

 ジャンルムービーの女王がオスカーを手にするのもすごく良かったですね。スピーチの内容も良かったなぁ。

 

 

長編ドキュメンタリー賞&短編実写賞

観てない映画ばかりが並ぶ、毎年気まずくなる時間帯。

 

撮影賞

僕がずっと「ブ〜ブーブ〜」と言っているのはブーイングではなく、『西部戦線異常なし』のテーマ曲です。

 

 

ヘアメイク賞

 

衣装デザイン賞

この時、ジミーが「ジョナ・ヒルの母親」と紹介したんだけど、『ユー・ピープル ~僕らはこんなに違うけど~』からの引用らしい。

これ、テレビで見てたらキレがないように見えたんですけど、後で見返したらそんなことなかったですね…。大変失礼しました!

 

まあ、あと映画はシャッタースピード上げたりしているし余計にキレがあるように見えちゃうよね…。と思って、今映画版見返したら、やっぱりキレが一味違うよ!

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国際長編映画

そうそう、録音部が「環境音録ります!」って叫ぶと現場は動いちゃいけないんだよ。

 

短編ドキュメンタリー賞&短編アニメーション賞

でも振り返ってみたら、結局『フェイブルマンズ』は1本も獲れなかったんだよな…。解せぬ。

このあと続いたチャーリー・マックシーも一言目が「ソーリー」で笑ったな。

 

プロダクション・デザイン賞&作曲賞

『逆転のトライアングル』も賞1個も獲れなかったけど、むしろあれはアカデミー賞なんか獲らない方が誇らしい!

美術(プロダクション・デザイナー)は図面書いたりしてセットをデザインする人で、装飾(セット・デコレーション)はプロダクション・デザイナーが設計した世界観を再現するために飾り付けを行う人です。(であってるはず…!)

 

視覚効果賞

この『コカイン・ベアー』周りのギャグ全部面白かったので、観れてないのが悔しいですね。

もちろん、TGIフライデーと掛け合わせたジョークです。

これ、なんのこっちゃ分からなかったんですけど、ハリー・スタイルズ(全く違いました、すみません)がクリス・パインヴェネチア国際映画祭で『ドント・ウォーリー・ダーリン』のプレミア中に唾を吐いた、という疑惑があって*1、それをジョークにしたものだったんですね。いずれにせよマララは完璧な解答。

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中断

これはタイミング良すぎて笑っちゃたな。

 

脚本賞&脚色賞

 

音響賞&歌曲賞

これ、『グリース』で共演したオリビア・ニュートン・ジョンが亡くなったことに泣いていたんですね。知りませんでした。

 

編集賞

ドラッグネタ好きだね!

 

監督賞&主演男優賞&主演女優賞&作品賞

今年は主要部門を一気に発表しました。

これはジョージ・サントス氏のことで、サントス氏は現在経歴詐称で窮地に立たされている。

『ザ・ホエール』はみてないですけど、フレイザーが受賞して本当に良かったですね。

一番大事な「『私に似ている』少年少女たちへ」が抜けていました

例年ショーが長すぎる!と批判がある一方で、昨年みたいに大事な賞をCMの間で発表して批判されることを避けるため全部門発表したので、今年は結構早いペースで進行した模様。まあ、毎年これくらいでいいよ!来年も楽しみだな。

 

 

*1:もっと詳細に書くなら、映画を監督したオリヴィア・ワイルドハリー・スタイルズは付き合っていて、その間にクリス・パインが座っていたからでは?と言われています。真偽は不明であり、そもsも唾を吐かれたことをクリス・パインは否定している。

第95回アカデミー賞

 つい先ほど今年のアカデミー賞最優秀作品賞候補を10本全て観終わりました。今日は朝に『アラビアンナイト/三千年の願い』(オスカー候補ではないです)、昼に『逆転のトライアングル』、夜に『TAR/ター』(VPNで鑑賞)と久しぶりに1日に3本映画を見た挙句、どれもトンデモなく頭を使う映画だったのでヘトヘトに疲れました。

 

 ということで、毎年恒例オスカーで応援している作品達です。当ブログは一種のスポーツとしてアカデミー賞の放送を楽しんでいるので、予想じゃなくて、あくまで応援している作品達ですからね。アカデミー賞を撮ってほしい映画・人は赤字、観てない映画・人は灰色になります。



作品賞

西部戦線異状なし』 
アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』 
『イニシェリン島の精霊』
『エルヴィス』
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 
『フェイブルマンズ』
『TAR/ター』 
トップガン マーヴェリック』 
『逆転のトライアングル』(これも応援)
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』


監督賞

マーティン・マクドナー - 『イニシェリン島の精霊』
ダニエル・クワンダニエル・シャイナート - 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
スティーヴン・スピルバーグ - 『フェイブルマンズ』
トッド・フィールド - 『TAR/ター』
リューベン・オストルンド - 『逆転のトライアングル』


主演男優賞

オースティン・バトラー - 『エルヴィス』 : エルヴィス・プレスリー
コリン・ファレル - 『イニシェリン島の精霊』 : パードリック・スィルヤバイン役
ブレンダン・フレイザー - 『ザ・ホエール』 : チャーリー役
ポール・メスカル - 『Aftersun』 : カルム・パターソン役
ビル・ナイ - 『生きる LIVING』 : ミスター・ウィリアムズ役


主演女優賞

ケイト・ブランシェット - 『TAR/ター』 : リディア・ター役
アナ・デ・アルマス - 『ブロンド』 : ノーマ・ジーン・モーテンセン/マリリン・モンロー
アンドレア・ライズボロー - 『To Leslie』 : レスリー・ローランズ役
ミシェル・ウィリアムズ - 『フェイブルマンズ』 : ミッツ・シールド=フェイブルマン役
ミシェール・ヨー - 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 : エヴリン・ワン役


助演男優賞

ブレンダン・グリーソン - 『イニシェリン島の精霊』 : コルム・ドハティ役
ブライアン・タイリー・ヘンリー - 『その道の向こうに』 : ジェームズ・オーコイン役
ジャド・ハーシュ - 『フェイブルマンズ』 : ボリス・シルドクラウト役
バリー・コーガン - 『イニシェリン島の精霊』 : ドミニク・カーニー役
キー・ホイ・クァン - 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 : ウェイモンド・ワン役

 

助演女優賞

アンジェラ・バセット - 『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』 : ラモンダ役
ホン・チャウ - 『ザ・ホエール』 : リズ役
ケリー・コンドン - 『イニシェリン島の精霊』 : シボーン・スィーリアバイン役
ジェイミー・リー・カーティス - 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 : ディアドレ・ボーバードレ役
ステファニー・スー - 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 : ジョイ・ワン/ジョブ・トゥパキ役

 

脚本賞

『イニシェリン島の精霊』 - マーティン・マクドナー
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 - ダニエル・クワンダニエル・シャイナート
『フェイブルマンズ』 - スティーヴン・スピルバーグトニー・クシュナー
『TAR/ター』 - トッド・フィールド
『逆転のトライアングル』 - リューベン・オストルンド

 

脚色賞

西部戦線異状なし』 - エドワード・ベルガー
『ナイブズ・アウト: グラス・オニオン』 - ライアン・ジョンソン
『生きる LIVING』 - カズオ・イシグロ
トップガン マーヴェリック』 - アーレン・クルーガーエリック・ウォーレン・シンガークリストファー・マッカリー 
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』 - サラ・ポーリー


長編アニメ映画賞

ギレルモ・デル・トロピノッキオ』
『マルセル 靴をはいた小さな貝』
長ぐつをはいたネコと9つの命』 
『ジェイコブと海の怪物』
『私ときどきレッサーパンダ』 


国際長編映画

西部戦線異状なし』 - エドワード・ベルガー監督
『アルゼンチン1985 〜歴史を変えた裁判〜』 - サンティアゴ・ミトレ監督
『CLOSE/クロース』- ルーカス・ドン監督
『EO イーオー』 - イエジー・スコリモフスキ監督
『The Quiet Girl』 - コルム・バイレッド監督

※1本しか見ておらず応援も何もないので選びません。

 

長編ドキュメンタリー映画

『All That Breathes 』 - シャウナック・セン、アマン・マン、テディ・ライファー
『All the Beauty and the Bloodshed』 - ローラ・ポイトラス、ハワード・ジェルトレル、ジョン・ライアンズ、ナン・ゴールディン、ヨニ・ゴリホフ
『ファイアー・オブ・ラブ 火山に人生を捧げた夫婦』 - サラ・ドサ、シェーン・ボリス、アイナ・フィッチマン
『A House Made of Splinters』 - サイモン・レレン・ウィルモント、モニカ・ヘルストレーム
『ナワリヌイ』 - ダニエル・ロアー、オデッサ・レイ、ダイアン・ベッカー、メラニー・ミラー、シェイン・ボリス


短編ドキュメンタリー映画

『エレファント・ウィスパラー: 聖なる象との絆』 - カルティキ・ゴンサルヴェス、グニート・モーンガー
『Haulout』 - エフゲニア・アルブガエヴァ、マクシム・アルブガエフ
『How Do You Measure a Year?』 - ジェイ・ローゼンブラット
『マーサ・ミッチェル -誰も信じなかった告発-』 - アン・アルベルグ、ベス・レヴィゾン
『Stranger at the Gate』 - ジョシュア・セフテル、コナル・ジョーンズ

今年はついにドキュメンタリー類は1本も観ませんでしたね…。

 

短編映画賞

『An Irish Goodbye』 - トム・バークレー、ロス・ホワイト
『Ivalu』 - アンダース・ウォルターレベッカ・プルザン
『無垢の瞳』 - アリーチェ・ロルヴァケルアルフォンソ・キュアロン
『真冬のトラム運転手』 - エイリク・トヴェイテン、ゴーテ・リド・ラーセン
『The Red Suitcase』 - サイラス・ネシュヴァド

 

短編アニメ映画賞

『ぼく モグラ キツネ 馬』 - チャーリー・マケシ、マシュー・フロイト
『The Flying Sailor』 - ウェンディ・ティルビー、アマンダ・フォービス
『Ice Merchants』 - ジョアン・ゴンザレス、ブルーノ・カエターノ
『My Year of Dicks』 - サラ・グンナルスドッティル、パメラ・リボン
『An Ostrich Told Me the World Is Fake and I Think I Believe It』 - ラックラン・ペンドラゴン

短編系も全部観てません。サーセン…。

 

作曲賞

西部戦線異状なし』 - フォルカー・バーテルマ
『バビロン』 - ジャスティン・ハーウィッツ
『イニシェリン島の精霊』 - カーター・バーウェル
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 - サン・ラックス
『フェイブルマンズ』 - ジョン・ウィリアムズ

 

歌曲賞

「Applause」 - 『私たちの声』 - 作詞・作曲: ダイアン・ウォーレン
「Hold My Hand」 - 『トップガン マーヴェリック』 - 作詞・作曲: レディー・ガガ、BloodPop
「Lift Me Up」 - 『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』 - 作詞: Tems、ライアン・クーグラー、作曲: Tems、リアーナ、ライアン・クーグラー、ルドウィグ・ゴランソン
「Naatu Naatu」 - 『RRR』 - 作詞: チャンドラボース、作曲: M・M・キーラヴァーニ
「This Is a Life」 - 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 - 作詞: ライアン・ロット、デヴィッド・バーン、作曲: ライアン・ロット、デヴィッド・バーン、Mitski

 

音響賞

西部戦線異状なし』 - ヴィクトル・プラシル、フランク・クルーゼ、マーカス・シュテムラー、ラース・ギンツェル、ステファン・コルテ
アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』 - ジュリアン・ハワース、グウェンドリン・イェーツ・ホイットル、ディック・バーンスタイン、クリストファー・ボイズ、ゲイリー・サマーズ、マイケル・ヘッジス
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』 - スチュアート・ウィルソン、ウィリアム・ファイルズ、ダグラス・マレー、アンディ・ネルソン
『エルヴィス』 - デヴィッド・リー、ウェイン・パッシュリー、アンディ・ネルソン、マイケル・ケラー
トップガン マーヴェリック』 - マーク・ウェインガーテン、ジェームズ・H・マザー、アル・ネルソン、クリス・バードン、マーク・テイラー

 

美術賞

西部戦線異状なし』 - プロダクション・デザイン: クリスチャン・M・ゴールドベック、セット・デコレーション: アーネスティン・ヒッパー
アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』 - プロダクション・デザイン: ディラン・コール、ベン・プロクター、セット・デコレーション: ヴァネッサ・コール
『バビロン』 - プロダクション・デザイン: フロレンシア・マーティン、セット・デコレーション: アンソニー・カーリーノ
『エルヴィス』 - プロダクション・デザイン: キャサリン・マーティン、カレン・マーフィー、セット・デコレーション: ビヴァリー・ダン
『フェイブルマンズ』 - プロダクション・デザイン: リック・カーター、セット・デコレーション: カレン・A・オハラ

 

撮影賞

西部戦線異状なし』 - ジェームス・フレンド
『バルド、偽りの記録と一握りの真実』 - ダリウス・コンジ
『エルヴィス』 - マンディ・ウォーカー
『エンパイア・オブ・ライト』 - ロジャー・ディーキンス
『TAR/ター』 - フロリアン・ホーフマイスター

ヤヌス・カミンスキーが無視されているのは解せん!

 

メイクアップ&ヘアスタイリング賞

西部戦線異状なし』 - ハイケ・メルカー、リンダ・アイゼンハメロヴァー
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』 - ナオミ・ドネ、マイク・マリーノ、マイケル・フォンテイン
ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』 - カミール・フレンド、ジョエル・ハーロウ
『エルヴィス』 - マーク・クーリエ、ジェイソン・ベアード、アルド・シニョレッティ
『ザ・ホエール』 - アドリアン・モロー、ジュディー・チン、アン・マリー・ブラッドリー


衣装デザイン賞

『バビロン』 - メアリー・ゾフレス
ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』 - ルース・E・カーター
『エルヴィス』 - キャサリン・マーティン
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 - シャーリー・クラタ(こっちも応援してます!)
『ミセス・ハリス、パリへ行く』 - ジェニー・ビーヴァン

アラビアンナイト/三千年の願い』は選ばれてもよかったんじゃない

 

編集賞

『イニシェリン島の精霊』 - ミッケル・E・G・ニルソン
『エルヴィス』 - マット・ヴィラ、ジョナサン・レドモンド
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 - ポール・ロジャース
『TAR/ター』 - モニカ・ヴィッリ
トップガン マーヴェリック』 - エディ・ハミルトン(こっちも応援してます!)

 

視覚効果賞

西部戦線異状なし』 - フランク・ペッツォルト、ヴィクトール・ミュラーマルクス・フランク、カミル・ジャファル
アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』 - ジョー・レッテリ、リチャード・バネハム、エリック・セインドン、ダニエル・バレット
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』 - ダン・レモン、ラッセル・アール、アンダース・ラングランズ、ドミニク・タオイー
ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』 - ジェフリー・バウマン、クレイグ・ハマック、R・クリストファー・ホワイト、ダン・サディック
トップガン マーヴェリック』 - ライアン・タドぺ、セス・ヒル、ブライアン・リッツォン、スコット・R・フィッシャー

 

 さあ、今年もオスカー楽しみですね!

あの日から12年

 今年も3月11日がやってまいりました。あの日を風化させないために、当ブログでは毎年僕が体験した311の記録を掲載しています。

 

 

 今「風化させないために」と書きましたが、正直に告白すると年々「3月11日」という日付に対して特別な想いが薄まっていってしまっているのは事実です。奥さん(しかも台湾人)に「今日は311だね」と言われるまで気がつきませんでしたし、確定申告の提出作業に集中していたのでそれどころではなかったのかもしれません。12年も経つと世間ももしかしたらそんな人が多くなっているのかもしれませんが、これは我々が前進していると捉えるべきなのか、忘れてきてしまっていると考えるべきなのか。

 

 いずれにせよ、時は残酷にも過ぎていくだけなので、毎年あの日の記憶を残していく作業だけは止めないようにしたい。

デモリールを作りました

 自分の作品紹介をするために仕事先に見せる、いわゆるデモリールってやつを作りました。かっちょ良く作ったので是非見てちょ!

 

 フリーランスに転向し、作品も増えてきたのでデモリールはずっと作んないとな〜と思いつつ1年くらいゴロゴロしていたら、つい昨日仕事用のメールに「リールを見せてほしい」という滅多にこない問い合わせがあり、大慌ててでリールを作って送ったのが真相です。結局、このリールによりその依頼に採用されるかどうかは分かりませんが、結果はどうなろうと作っておくのが大事なので、いい機会でした。仕事につながるといいな!

 

 

1秒24コマの幻影

 Twitterに書いてない映画の感想が溜まって恐縮ですが、今日『エンパイア・オブ・ライト』を観に行きました。これがもう、ザ・ロジャー・ディーキンス!!!って感じで、タイトル負けしない美しい照明を作り出した撮影にウットリしていました。ずっと美術館で絵を見ているような感じ。

 

 で、『エンパイア・オブ・ライト』はエンパイア劇場という映画館を舞台にしているのですが、面白いと思ったのは先日観た『フェイブルマンズ』(これも凄まじい傑作)との共通点で、映画というのは1秒24コマの静止画で成り立っていて、それを光で投影しているイメージであることを語るセリフがどちらにも登場したことですね。映画はつまり光が生み出す虚像なのですが、その幻影に強烈に魅了されている人間たちを正しく「光」の描き方に注力している『フェイブルマンズ』と『エンパイア・オブ・ライト』が描いているのは奇妙な偶然でしたね。

 

 なお、『エンパイア・オブ・ライト』は映像面では宝石のような美しさでしたが、僕は職場でのロマンス描写が「ちょっとどうなの…」と思って観てしまいましたね。まあ、ちゃんと本編でも「ちょっとどうなの…」って指摘はされているんですが、それにしてはあまりにも撮影が美しすぎてどうしたって情緒豊かなシーンになってしまうのは玉に瑕だと思いました。ただまぁ、こうして正直に書いてみると僕も随分と保守的な鑑賞をするようになったなぁとちょっと嫌になりました。

 

 なんにせよ、『エンパイア・オブ・ライト』は何故今年のオスカー作品賞候補に上がらなかったのか疑問に思うくらいには良い映画なので、おすすめですよ!