『エンド・オブ・ホワイトハウス』続編、『エンド・オブ・キングダム』を鑑賞。主演・製作はジェラルド・バトラー、共演にアーロン・エッカート、モーガン・フリーマン。監督はババク・ナジャフィ。
英国の首相が心臓発作で亡くなり、各国の首脳*1がロンドンでの葬式に参列中にテロリストに襲われる、というプロット。劇中「奴らは入念に準備してきた」なんて台詞があるけれど、英国首相が心臓発作で倒れることを計画に組み込むなんて、杜撰すぎやしませんかね!
前作『エンド・オブ・ホワイトハウス』は謎の『ダイ・ハード』ブームの中で登場した。『ダイ・ハード/ラスト・デイ』『ホワイトハウス・ダウン*2』と比べても地味でつまらなかった『エンド・オブ・ホワイトハウス』に何故続編が作られたかまるで意味が分からず、この時代に作られたとは思えないほどテロリスト描写も浅薄*3で、VFKも脚本も笑っちゃうくらい稚拙。
一番不愉快なのはジェラルド・バトラーが不必要に敵を殺しまくるところで、正義は何をしても許される、みたいなアメリカの態度そのまんま。きっと元ネタのジョン・マクレーンを参考にしてるんだが、これ『ダイ・ハード/ラスト・デイ』でも同じ間違いをしていたけど、ジョン・マクレーンは好き好んでテロリストを殺してないからね!しかも、今作ではジェラルド・バトラーの奥さんが身ごもってて、これからパパになろうとした人間をこんな命を粗末に扱う人間として描くなんて、一体どういう脚本なんだよ、まったく。
ジェラルド・バトラーだけでなく、大統領も英国のスパイも軍隊も悪い奴らは皆殺すし、それが絶対的に正しいことだと描かれている*4。柳下毅一郎氏が映画秘宝の2015年ベストで語っていたが、映画内で殺人者は何かしらの報いを受けるべきだ。いや、別に普段はそんなことは思わないが、このアホみたいにシリアスなトーンでこんなに苦悩も葛藤もなく人を殺していくところを見るのは辟易してしまう。
唯一良かったのは後半の長回しのアクションシーンかなぁ。そこだけのために★ひとつあげました。
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