大ヒットコメディ『ネイバーズ』*1の続編を鑑賞。前作に引き続き、監督はニコラス・ストーラー、製作・脚本は俺たちのセス・ローゲン&エヴァン・ゴールドヴァーグ。キャスト陣も前作からセス・ローゲン、ザック・エフロン、ローズ・バーン、デイヴ・フランコが続投し、主人公夫妻を新たに悩ませる敵としてクロエ・グレース=モレッツ、キアジー・クレモンズ、ビーニー・フレドシュタインが登場。
はっきりと言ってしまえば、やってることは前作からほとんど変わっていない。てっきり前作でテディは大人になったかと思えば、周囲に取り残され一人だけ過去の栄光にすがる無職となり子ども返りしてしまったし、マックとケリー夫妻も二人目の子どもが生まれるためにまた子育てへの不安を覚えている。言うなれば『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』と『ハングオーバー‼︎史上最悪の酔っ払い、国境を超える』*4の関係に近いが、こうしたマンネリズム映画の場合は天丼ギャグを観ている安定感がある。エアバッグネタなんて何が起こるかわかってるのに腹抱えて笑ってしまう!
大人たちや親による子どもへの将来の不安が前作のフラタニティの学生や今作のソロリティの学生に反映されているわけだが、一つだけ前作との大きな違いを挙げるとするならば女の子の方がバカな男よりも手強い、ということを描いている点である。この映画を観て更に鑑賞後に友達から聞いて知ったことだが、アメリカでは極端に女性が多く集まる場所でのパーティーは風紀的な理由で法律で禁止されているらしい。これに差別を感じるシェルビーの気持ちもわからなくはないが、彼女たちはそうしたセクシズムを盾にして近隣に迷惑をかけているからやっかいなのだ。
セス・ローゲン映画として特筆すべきなのは、本作はウーマンス映画にもなっていることだろう。これまで一貫してブロマンス映画を描いてきたセス・ローゲンとエヴァン・ゴールドヴァーグはそのノウハウをそのまま女性版に活かし、この騒動にして着地点が大変心地のいいものとなっている。彼らの師、ジャド・アパトーの『ブライズメイズ』を想起させる。
しかし、当然セスとエヴァンはブロマンス要素も忘れていない、というか本作のブロマンスは、これまで同性愛との間を際どくスレスレに言ってたラインを超えてしまっているので、そういった点でもファン必見の作品だ!