一連のトランプの大統領令問題を受け、Facebookで共和党支持者のESL(語学学校)の先生がアーカンソー州出身の上院議員ジョン・ブーズマン宛にタグ付けしてメッセージを送っているのを見てふと気がついた。
共和党支持者として、オバマが大統領令により権力を乱用するのに反対し続けていました。そして(ドナルド・トランプが大統領になった)今でもその気持ちに変わりはありません。権力は監視かつ分立されるべきですが、いまや誰も行政を監視していません。
(メッセージより抜粋、筆者訳)
この人は大学で留学生たちに英語を教えている上、奥さんがブラジル人であるので共和党支持者でありつつもドナルド・トランプには反対だった。注目すべきなのは、共和党員としてドナルド・トランプの権力乱用に反対している点だ。
オバマが大統領だった時は連邦議会をほぼ共和党が占めていたので、オバマケアや銃規制などを法案を通すために大統領令を出した。共和党の理念は「小さな政府」なので、これを独裁だと批判した。ちなみにオバマの大統領令数は275で、共和党政権だったレーガン(381)やブッシュ(291)よりずっと少ない。
このように共和党は中央集権が嫌いだったはずだが、ドナルド・トランプがやってるのは中央集権を通り越してもはや独裁だ。カリフォルニア州がトランプの反移民政策に抗議すると「カリフォルニア州への補助をとりやめる!」とトランプ政権は脅し、それに乗ってカリフォルニアは「じゃあ税を払わねーよ!」と返したが、それが本来の共和党の究極の理想じゃないのか!
こんな皮肉になってる状態からもわかるように、ドナルド・トランプがやってることはちゃんちゃらおかしいんだよね。だからこそ真っ当な保守論客や共和党員は批判してるんだけど、そこんところを支持者たちは分かっているんだろうか…。