ジャニオタVS吉田大八

 数日前ですが、吉田大八監督の『美しい星』を観て来たっす。

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 僕は本当に観る直前まで監督名くらいしか情報がなかったので、吉田大八版『未知との遭遇』といった作品に仕上がっていてびっくりしました。「うわ、いるよねこういうやつ」と観客を納得させる吉田監督のあるある演出は本作でも健在で、大傑作『桐島、部活やめるってよ』でいうところの「この世界で生きていかなければならない」感が狂った方角に開花してたのが楽しかったです。

 

 さてさて、この映画の感想を Twitterに挙げて間も無く複数のアカウントからRTといいね!を頂いたのですが、どのアカウントのアイコンも亀梨くんだったので、おそらく全員亀梨和也ファンだったりbotだったりするのでしょう。確かにアイドルが出演している映画の感想を書くといつもそのアイドルファンからたくさんの反応をいただくのですが、よくよく考えると『美しい星』もジャニーズ映画なんですよね。

 

 でも逆算的に全国の亀梨ファンが『美しい星』の応援に劇場に駆けつけたことを考えるとゾクゾクしますね!というのも、この映画原作が三島由紀夫ということもあって、後半になるにつれて編集も話も意図的に破茶滅茶になって行くんですよ。亀梨くん目当てで鑑賞に行ったジャニオタファンたちが吉田大八監督にブンブン振り回されてポカーンとしている様を想像するとちょっと気の毒な気もしますけどね。

 

 この破茶滅茶さは実際に鑑賞しないとイマイチ伝わらないと思うので、是非手段を見つけて観てみてください。

美しい星 (新潮文庫)

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