- ポケモントレーナーの皆!伝説ポケモンは捕まえたかな?僕はというと一匹も捕まえられてません!
- っつーわけで僕が日本にいた時伝説レイドが解禁され、何回かフリーザーのゲットにチャレンジしたが期限内に間に合わすことはできなかった。「ポケモンGOはオワコン」なんて論調が吹聴されていたが、毎度レイドが行われている場所に行くと明らかにポケモントレーナーの方々が大勢集結していてまだまだ衰えぬ勢いを見せつけると同時に、互いに無言でスマホを連打しているのは少し不気味だった。
- そうして後ろ髪を引かれる思いでアメリカに帰り、母と祖母を連れてテネシー州ナッシュビルのパルテノン神殿を訪れた時*1。ポケモンGOを何気なく開くと、ファイヤーが出現している!当時まだ僕は1週間限定で三鳥が入れ替わると思っていたので、呆れる母と祖母に土下座してファイヤーが出現しているポケストップへ行く。
- その数日前はルイジアナ州ニューオーリンズで伝説レイドに挑戦したが、毎回僕しかバトルに参加しておらず、てっきりニューオーリンズではポケモンGOがもう廃れてしまったのかと思っていたが、その認識が間違っていたことをナッシュビルの旅行中に知ることになる。
- 僕がポケストップに行くと、すでに日本みたいに大勢の人が集まっていた。これならファイヤーを倒せると思い、バトルに参加してみると参加者が僕だけしか表示されない。バトルに乗り遅れてしまったんだろうかと心配したら、まだ人がどんどん集まってくる。ただ誰もバトルに参加してこない。
- 後から来た人が先にいる人たちに「もうバトル始めちゃった?」と聞くと、僕以外誰も始めていなかった。しかし会話を聞いているとどうやら先にいる人たちも後から来た人たちも知り合いではないらしい。僕が横にいたお兄さんに「あの、なんで戦ってるの僕だけなんですかね…?」と聞くと、「ええ、一人で戦ったって勝てるわけないじゃん!皆で始めるまで待ちなよ」とバトルから退出を勧められた。
たいやき は こんらんしている! - すると22、3人くらい集まった頃だろうか、突然貫禄のある女の人が仕切り始めた。「多分Facebookで連絡くれた人は全員揃ってるよね?」「じゃあチームヴァーラーの人は手をあげて!」「次はミスティック!」「最後はインスティンクトの人手挙げて!」とかなり小慣れた風に集まった人をさらにチームカラー毎に分けていく。何が何だかさっぱり分からない…。
- どうも話を聞いてみると、ここに集まった人たちは数百人規模でFacebookグループで地元のレイドグループなるものを作っており、日々出現するレイドポケモンについて情報交換をしているのだそうだ。Facebookグループによってどこにレイドポケモンが出現しているかリアルタイムで知ることができるので自然と人が集まってくる。そしてさらに集まった人数に余裕がある場合はチームボーナスが出るように、それぞれのチームカラー毎に分けてレイドポケモンを挑むのだ。なるほどなんとも効率的だ。
- 百聞は一見にしかず、僕がジョーンズボロに帰ってから参加したグループはこんな感じ。こうしたレイドグループが各地域毎に全米で作られている。そうして捕まえたいポケモンがいたら、こうして人が集まってくるし、中には二機持ちの猛者がいる。
- こういったSNSを利用してのプレイスタイルがアメリカでは定着しているらしく、どうりでたまたまレイドポケモンが湧いた場所に向かったニューオーリンズでは一人でバトルする羽目になったわけだ。また、このプレイスタイルは見知らぬ人とも会話をするのに抵抗がない欧米だからこそ定着したスタイルで、人見知りの多い日本ではまず起こらないだろう*2。
- ちなみにポケモンGOがリリースされてからずっとプレイしているESL(留学生のための英語の補習クラス)の先生がいて、今まで何度も大学構内のジムやポケモンストップで見かけていた。この先生が僕をこのグループに紹介してくれてそれはありがたいんだが、ジョーンズボロでレイドバトルに参加するたびにこの先生がいるし、いつもレイドを仕切っていてまるで長の風格を出している。いや、仕事しろよ!
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