【Taiyaki生きてます通信#17】NYに引っ越しました。

 ここのところずっと忙しいアピールをしておりましたが、実は大学を卒業してアーカンソーからニューヨークに引っ越しをしておりました。アーカンソーからニューヨークまで18時間をメキシコ人の友達とレンタカーで二日間で運転し、途中ケンタッキー州の創造博物館やフィラデルフィアにも寄ったので、その旅の記録は今週中にアップします。

 

 ひとまず何故ニューヨークに移ったのかを軽く説明すると、9月からこちらの会社でお世話になることになりました。僕は一浪もしてるので日本の四年制大学を卒業して更に二年間アーカンソーの大学に留学し、人より三年遅れてようやく社会人デビューとなります。

 

 今ピースの綾部がニューヨークに行くということで、結構皆バカにしてるじゃないですか。でも、僕は中々笑えなくて。いや、綾部が何を考えているかは知らないけれど、少なくとも僕がアメリカに渡った理由はアメリカなら「何とかなりそう」と思ったからだ。

 

 もう恥ずかしいから読み直したくないけど、僕は2年前このブログに留学を決めた理由を「負けっぱなしの人生だからだ」と書いたと思う*1。当時は就活に失敗し元カノにも振られ、より一層その気持ちが強かったのだろう。自由の国アメリカに行けば何かが変わる気がした。ただ、今でも基本その気持ちは変わっていない。この2年で何か大きなことを成し遂げたわけではないし、依然自分の人生には「成功体験」が圧倒的に欠如していると思う。

 

 それどころか、大きな野心を抱いて渡米したのに、まさか2年もド田舎に閉じ込められるとは思わなかった。学部の学生たちは誰も映画なんか見ていないし、24pと30pの違いなど基本的な撮影用語も知らなくてイライラした。一方で初心とは裏腹に毎週友達と酒を飲んでバカやったり、忍者の映画を撮ろうと思ったらテロリストと間違われて通報されたりした。*2

 

 ただ、この2年はこれ以上なく楽しかったのは間違いがない。アーカンソーは所謂バイブルベルトという白人だらけの超保守的な地域であるにもかかわらず、僕が住んでいた街は学芸都市ということもあって色々な国から来た留学生と知り合えた。色んな言葉を学んだ。中々狂ったキリスト教原理主義者の考え方を知った。ウィーアブーな人たちを知った。ムスリムラマダンに参加した。友達のレストランのCMも作った。トランプ大統領誕生の瞬間を見た。フラタニティーのパーティーに潜入して追い出されかけた。エリア51まで一人旅をした。不法移民の親友もできた。ベトナム人に振られた。中国人の彼女もできた。映画も作った。

 

 大変に貴重で濃密な二年間であり、視野が各段と拡大した。本当は僕は留学が終わったら日本に帰って就活しようと渡米前は思っていた。でも結局しばらくはまだアメリカにいようと思ったのは、「何とかなりそう」と漠然としていた当初の目的よりも、「まだ何かがありそう」という漠然とした好奇心が勝ったためだ。

 

 また読み返すのが恥ずかしくなるような文章を書いてしまったが、別にこれといってブログの方針が変わるわけでもなく、平常運転でグダグダ毎日詮無いことを更新して行くだけです。これからも当ブログ並びに管理人のTaiyakiをよろしくお願いいたします。

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