中国の『天国の門』

 映画ファン界隈でもちきりのこのニュース。

 

 僕はどんな映画にも時代性があるので、予告編から明らかな駄作臭が伝わっても可能な限り映画館で見るのが好きな性分なため、こんなニュースになる映画は逆に観たくて観たくてしょうがないんですけど、流石にアメリカの映画館でも日の目が当たることは無いだろうなぁ…。(ひょっとしたらNetflix等で配信されるかもしれませんが)今は酷評されているけどマイケル・チミノの『天国の門*1のようにいつかカルト化する日は来るかもしれない。

 

 しかしこのニュースに対して中国の映画業界に冷笑を浴びせる人が多いんですけども、僕としては約126億円もかけられる潤沢な予算があることはおろか、そんな大金をかけた映画でも客が入らないと分かると平気で打ち切る余裕に逆に中国の経済力の底知れないパワーを感じて末恐ろしいですけどね。

 

 タイムズスクエアの電光掲示板からもTOSHIBAの文字が消えて、中国企業の広告ばかり見るようになったから、笑ってる余裕なんて本当にないですよ。

 

 

*1:僕が学生だった頃、早稲田松竹で『天国の門 デジタル修復完全版』が『ディア・ハンター』と一緒にオールナイト上映され、それはそれは映画サークル界隈では大騒ぎで皆観に行っていたのにもかかわらず、無知だった僕は「ええ~絶対そんなの寝るわ」とパスしてしまったことを今になって公開しており、未だに『天国の門』は未見である。NYの名画座とかでやらないかなぁ…