僕が映画を観る時は、自宅からのアクセスの都合と会員制度からよくタイムズスクエアにあるAMCエンパイアという劇場に行く。AMCはアメリカの大手シネコンチェーンで、タイムズスクエアは常に観光客でごった返しているから、日本で言うと渋谷のTOHOシネマズみたいな感じかな?
んで、そのAMCエンパイアに行く道中でよくこんなトラックを見かけるんだけど、初めて見た時は大層驚いた。
何かというと、大麻入りのお菓子を売っているフードトラックなのだ。アメリカでは大麻が合法化されている州が増えているとはいえ、NYでは未だ嗜好用大麻は違法*1だ。軽犯罪化は進んでいるものの、こんなに堂々と映画館のあるような人通りの多い繁華街で大麻入りお菓子を売っているとは俄かに信じがたかった。事実、このトラックの存在を友達に話しても中々信じてもらえないので、トトロを目撃したメイちゃんのような気分になる。
この間アーカンソーから遊びに来てた友達を空港までのバス停に送り届ける際にこのトラックをまた見かけたもんで、興味半分で友達とどういう仕組みなのか売人 店員に聞いてみると「法律で規制されている量よりも大麻成分含有量が少ないから、合法なんだよ!」と得意げに話していた。どんなものがあるか聞いてみると大麻入り食品としてはベタなブラウニーやクッキー、キャンディーなどが売られていた。キャンディーは一個5ドルとそれっぽく高い値段。
まあ、もちろん怪しかったし買わなかったんだけど*2、このトラックの謎を究明すべくGoogleで検索してみると、「ウィード・ワールド・キャンディーズ」という名の結構有名なフードトラックビジネスのようで全米6都市で展開していて、公式サイト*3も存在している。ただ販売されているどの州も嗜好用大麻は合法化されていないので、謎は深まるばかり。もう一つの謎はYelpやGoogleレビューなど軒並み評価が★5個中★1個と評判が悪いのだが、これらのレビューを読んでみると何故ウィード・ワールド・キャンディーズが堂々とのさばっているのかからくりが分かった。
彼らは確かに大麻成分入りの食品を売っているが、所謂ハイな状態になる成分であるTHCは一切含まれておらず、合法成分であるCBDが含まれているだけだ。何も違法な成分が入ってないので堂々と道端で「大麻入り」食品を売ることが出来る、という仕組みだったのだが、ここで全く別の問題が浮かび上がる。
単純にこれって詐欺じゃないの???
実際に低評価を与えているレビューを読んでみると、「全然ハイにならない」「店員はTHC入りって言ってたのに騙された」と怒っている人が多い。やっぱりこいつら逮捕したほうが良いよ!