『サウスパーク』s22e08「Buddha Box」感想

 今回の『サウスパーク』は今シーズン第2話で登場したPCベイビーズが再登場。

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 セラピストに通うカートマンは、最近サウスパークで起こる事件や問題に苛立ちを抱えていることを告白する。「たまに思うんだ…ただずっとスマホだけ弄れてれば良いのにって」と悩み(というかワガママ)を打ち明けると、セラピストはカートマンが不安を抱えているからだと診断する。自分がスマホに熱中してしまうのは不安の為だと分かったカートマンは開き直り、歩きスマホ、ラストランの注文時でもスマホ、人が話しかけてきてもスマホ、友達と遊んでる時もスマホ、とスマホ中毒を加速させる。誰かに注意されようものなら「オイラは不安を抱えてるの!」と逆ギレする。一方、サウスパークでは現代社会で不安やストレスを抱えている人たちのために、周囲の視界と音を完全に遮断してスマホに没頭させて内なる平和を保たせる 「ブッダボックス」と呼ばれる頭に被る段ボール箱が大流行し、カートマンはもれなく購入する。

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 さて、PC校長も悩みを抱えていた。ストロング・ウーマン教頭と彼女の間に出来た五つ子のPCベイビーズによってストレスを覚えていたのだ。授業中にブッダボックスを使ったことでカートマンは校長室を呼び出していたが、逆にカートマンからブッダボックスをオススメされる。育児とストロング・ウーマンの怒鳴り声に嫌気がさしたPC校長はブッダボックスに閉じこもる。一方、ストロング・ウーマン教頭も五つ子の面倒に疲れ果ててブッダボックスを利用し、二人がスマホに没頭している間PCベイビーズ達は家を抜け出してしまうのであった…。

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 現代社会に蔓延るスマホ中毒を皮肉った回だが、正直今更感が否めず、今期では一番退屈に感じてしまった。ここら辺は最近リリースしたスマホゲーム『South Park Phone Destroyer』を意識しているかもしれない。『Phone Destroyer』はSNS上のPRビデオでカイルが「おい、そこの君、スマホばっかりやってないでもっと読書したり外に出たり、人生を有意義に過ごした方がいいよ!」と第四の壁を壊す宣伝がシニカルで笑ったけど、同じネタを繰り返されてもなぁ…。

 

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 ただ、相変わらずPC文化をおちょくるのが上手く、「最近の若者は問題提起をする音楽が好きなんだ!」とレコード会社のプロデューサーがPCベイビーズをスカウトするくだりは最高。最近もクリスマスの定番ソング「ベイビー・イッツ・コールド・アウトサイド」が#MeToo運動の結果地方のラジオ局で禁止となったばかりだが、こういった風潮が強くなる中PCベイビーズは番組内で益々活躍して行くのだろうな。