「歌ったらあかん歌なんかある訳ないんだ!」

 久々に腹が立ったニュースがこちらです。白石和彌監督の公開予定作品『麻雀放浪記2020』について。

 俳優の斎藤工(37)が12日、都内で行われた「ベストフンドシストアワード2018」受賞式に登場し、主演映画「麻雀放浪記2020」(4月5日公開)が“公開危機”に陥っていることを明かした。

(中略)

 1月31日に国会議員の麻雀議連限定試写を開いた際、東京五輪が中止となる映画の設定に“クレーム”が入り、斎藤は「(公開中止になる可能性が)あります」と渋い顔。マスコミ向けの試写は行わない方針で「設定自体がお叱りを受けています。試写をしてしまうといろんな指摘を受けて、(公開予定が)ゼロになる可能性もあるので、強行していきたいなということですよね」と内情を明かした。

 関係者によると、斬新過ぎる脚本に当初から「公開できるのか…?」と危惧する声が上がっており、昨年末の時点で作品は完成していたもののマスコミ向け試写の中止を決断。試しに議員試写を行ったところ、疑問を呈され「やっぱり…」となったという。

 

 現政権のやり口にはもう言葉を使い果たしたほど嫌気が刺してますが、いよいよ表現の自由まで奪い始めたら一体何がファシズムと違うというのか。本当にファックオフですよ、ファックオフ。まあ、実際に公開中止させられているわけではないですが、井筒和幸の『パッチギ!』を観て頭を冷やしたらよろし。

 

 

パッチギ!

パッチギ!

 

 

 

 なお、僕はアメリカに渡ってから邦画が全然観れていないのですが、最後に観た白石和彌監督の『凶悪』はピエール滝とリリー・フランキーの凶悪演技が最高であるのみならず、驚愕の実話を生々しく実写化し、なおかつ社会派エンターテインメントに仕上げる白石監督の手腕に脱帽しました。関係各所にはこんな圧力に負けずに『麻雀放浪記2020』が日の目を浴びるように応援していきたい所存です。

 

凶悪

凶悪

 

 

 

 オリンピックと言えば、白血病を公表した競泳の池江璃花子選手に対する桜田五輪省のコメントを原文ママで乗っけますね。

「金メダル候補で、日本が本当に期待している選手なので、がっかりしている。早く治療に専念して頑張ってもらいたい。また、元気な姿を見たい。1人リードする選手がいると、みんなつられて全体が盛り上がるので、その盛り上がりが若干、下火にならないか心配している

  人が生きるか死ぬかの問題に直面しているのに、五輪の盛り上がりのことだけ考えられるのは流石五輪の担当大臣に選ばれただけありますね。結局、権力者の前では芸術家もスポーツ選手も国民も、五輪と言う名の国家威信をかけたイベントを盛り上げる駒にしか過ぎないんですよ。ちゃんちゃらおかしい国になっちゃったよ、ホント。