『ピンク・フラミンゴ』で黙らせる

 芸術家の会田誠氏の講義がセクハラとして提訴された件について。 


 色々と思うところはあるがここでは割愛して、この件で僕が思い出すのは、僕が大学1年の時にとっていた柳下毅一郎氏の講義だ。もう8年も前のことなので(って書いてて死にたくなる)詳細な内容も講義名も忘れてしまったが、映画を見世物やエクスプロイテーション的側面から捉えた刺激的な講義だった(はず)。ただ、うざったかったのは広い講義室の後ろの方に座っていた楽単狙いの学生たちで、授業中くっちゃべったり寝てたりとにかくやる気がなかった。まあ、僕も単位取得目的の興味のない講義は後ろの方で基本寝てたり動画編集してたりしてたから人のこと言えた鯛場じゃないけどね。

 

 ある回のこと。柳下氏は氏が敬愛しているジョン・ウォーターズの『ピンク・フラミンゴ』を講義で見せた。『ピンク・フラミンゴ』はドラァグ・クイーンのディヴァインが本物の犬の糞をガチで食うシーンがある伝説的なカルト映画で、まさにその糞食シーンを講義中に見せた。するといつもはうるさい講義室後方がしんと静まり返った。やる気のない連中ののドン引いた空気は最高に痛快だったが、僕も正直ちょっと吐きそうになった。という、懐かしい思い出。

▲その伝説のシーン(閲覧は自己責任で) 

 

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