選ぶのは君だ

 今日は出張が立て続けていたので代休をもらい、参議院選の在外期日前投票に行って来た。海外から投票する際は在外選挙人登録が必要で、2ヶ月前までにわざわざ領事館に行って申請しなきゃいけないからしこたま面倒臭い。こういうことを言うと「流石だね」とか「意識高いね」とか驚かれることが多いが、そういう他人事みたいなことを言われる度に僕は正直日本の未来を憂いてしまう。

 

 僕としてはせっかく選挙権があるのだから、その権利を行使しようとするのは日本人として当然の行為だと思っているし、むしろ申請に手間がかかるとはいえ渡米してから4年間その権利を放棄してしまったことを大変悔いているくらいだ。その間日本の政治的状況は信じられないくらい悪化の一路を辿っており、しかし投票すらしていない僕はこの文句をどこにぶつけていいのかが分からなかった。

 

 ありがたいことに僕のブログは日々読者が増えているが、未だ大半はFacebookから辿ってくる知人たちだと思う。彼らの多くはノンポリで、リアルでは会ったことがない読者の方々にも政治に興味がない人は多いと思う。それを承知の上で、声を大にして言いたい。

 

 皆選挙に行こうよ。

 

 ここで僕は特定の思想を植え付けたり、特定の政党に票を入れることを促したりはしない。そんなのは自分で勝手に入れればいいし、僕が嫌いな政党や候補者でも投票者なりに理由があって投票したのなら別にいいと思う。

 

 でも僕たち一人一人の個人が社会を変えられる無限大の可能性を持っていることを自覚するのは大事なことだ。僕の知人の多くは「だって政治なんか分からないもん」と言うが、そんなの僕だってハッキリ言って全く分からないよ。いつもブログやツイッターで知ったかぶって色々書いてるけど、具体的にいつ国会が開かれてるとか実際今何が審議されているのかとか選挙の詳しいルールだとか知らないことだらけだ。

 

 でも少なくとも、僕たちには今の為政者達に対してイエスかノーの意思表明をする力は持っていて、それが選挙権で、人類が太古の昔から失敗を繰り返して作り上げた民主主義だ。未だに選挙や民主主義がない国だってあるから、日本ほど幸福な国はない。2016年の大統領選挙の時、「トランプは嫌いだけどヒラリーも嫌だから投票に行かない」なんて言っておきながらトランプが実際に当選すると文句を言っている人たちを見て歯がゆい思いをした。そういう悔しさを味わうのはもうたくさんだよ。

 

 本当は何も考えずに映画や音楽の話をしているのが楽しいのかもしれない。でもどの時代だって映画や音楽や絵画や小説や漫画などの芸術が一度たりとも政治的でなかったことはないのだ。

The Choice Is Yours

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