2週間前になりますが、『アナと雪の女王2』を観に行きました。出来は…うーん、テーマの目の付け所はとても良かったと思いますが、それに対するオチのつけ方があまりにもヌルくて残念でしたね。
特にイライラしたのはオラフで、物語途中でエルサに生み出された前作と違って、今作では最初から登場し、しょーもないボケで物語のテンポを殺すのでちょっとイライラしました。『ファントム・メナス』のジャー・ジャー・ビンクスが嫌われてたのはこういう理由だったんでしょうね*1。
ただ、オラフ自身にはちょっとした面白い繋がりが『サウスパーク』とあります。『アナと雪の女王』シリーズはロバートとクリステン=アンダーソンのロペス夫妻が楽曲を担当している*2のですが、そのうちのロバート・ロペスは『サウスパーク』のクリエイターであるトレイ・パーカーとマット・ストーンが制作したブロードウェーミュージカルでも作曲*3を担当しているんですね。
『ブック・オブ・モルモン』は以前当ブログでもレビューしましたので詳しくはそちらを参照していただきたい*4ですが、モルモン教徒を題材に徹底的に宗教をバカにしつつその役割を肯定する宗教賛歌にもなっている傑作ミュージカルとなっています。トレイとマットが担当していることからも伺えるように、全編にわたって意地悪で風刺の効いた悪趣味なジョークが満載ですが、主要登場人物の一人カニンガム長老を初演で演じたのがジョシュ・ギャッド、つまりオラフの声優なのです!
『ブック・オブ・モルモン』自体がブロードウェーでロングランを記録している『ライオン・キング』を意識してか、ディズニーのミュージカルをパロっている作りで、音楽もわざと似せて作られています。その為、『アナの雪の女王』英語版を聞いて『ブック・オブ・モルモン』のサントラを聴くとオラフがブラックな歌詞満載の歌を歌っているように聞こえて笑えます。比較用にリンクを貼っておきます。
なお、『ブック・オブ・モルモン』は2011年に初演、『アナと雪の女王』は2013年の作品なので、『ブック・オブ・モルモン』でのジョシュ・ギャッドの演技を気に入ったロバート・ロペスが『アナと雪の女王』のキャスティングに推薦した可能性もあるかもしれません。
『ブック・オブ・モルモン』はとても面白い作品なので、日本でも是非とも上演して欲しいですが、内容が内容だけに難しいかもしれません。ひょっとして、これはまた僕が動く必要があるのか…?