今月から「アレ」が買えない・・・

  今日も今日とて忙しく(最近こればっかりですみません、でも本当なんです)、あまり書くこともなんですが、この記事には触れておかないといけません。

 休刊は、2019年12月の頭に、突然「1月21日発売号で休刊」と告げられました。青天のへきれきで腰が抜けました。洋泉社の定期刊行物は「映画秘宝」のみで、洋泉社が吸収合併される宝島社に刊行継続の意思がないためです。結果9人ほどいる編集部はいったん解散です。発行部数はそう多くはない少部数雑誌ですが、純利益は毎号確実に出ていました。洋泉社は小さな出版社のため、決して採算度外視の決算は許されない。1号でも単体で赤字決算が出た瞬間、即廃刊です。だから、編集長に就任してから毎日、至上命令であった「実売部数を伸ばすこと」と「映画秘宝」という唯一無二の映画媒体をなくさないこと。この2点を使命として、どうしたら売れるかだけを四六時中考えてきました。

 この10年で、全国の書店数は半減しました。それに足並みをそろえるように、雑誌媒体全体の実売も1997年をピークに下降線をたどり続け、2018年には半減しました。そんななかで、「映画秘宝」の売り上げは、20年以上変わらない。それどころか、特にここ1〜2年は、実売部数も、広告収入も、右肩上がりの絶好調でした。なかでも休刊号に至っては、「映画秘宝」大判化以降、過去最高の実売部数を記録するのは確実なので、絶頂期に優勝旗を持って引退するみたいで、お相撲さんとしては最高の花道だと思います(笑い)。

  今月から『映画秘宝』が出ないと思うと悲しくて仕方がないのですが、こんなに映画愛のこもってなおかつ売れている雑誌を宝島社の愚策で失くしてもいいのでしょうか。change.orgみたいな署名サイトで結果が動くんだったら僕全然やりますけど。『ザ・ルーム』だって持って来れたんだし!