NBAの球宴であるオールスターウィークエンドが開始!初日は今シーズンリーグで活躍しているルーキーたちと2年目の選手が激突するライジング・スター・チャレンジ。
2015年からはアメリカ出身選手で構成されるチームUSAと、外国人選手で構成されるチームWORLDが対決する大会となり、日本からは我らが八村塁が、他にもモンスター級の新人ザイオン・ウィリアムソンや新人王候補ジャ・モラント、2年目にしてスター級の活躍を見せるルカ・ドンチッチやトレイ・ヤングなど、大注目な一戦で期待通りに盛り上がった*1。最後の日に開かれるオールスターがアベンジャーズだとするなら、ライジング・スターズ・チャレンジはヤング・アベンジャーズだ。
が、しかし!実は日本のメディアが全く無視しているイベントがライジング・スターズ・チャレンジの前に開かれている。コメディアンや俳優、アーティスト、実業家、WNBA選手などの有名人・セレブがチームとなって試合を行うセレブリティゲームだ。映画や音楽などスポーツとは無縁なサブカル好きはこっちにこそ注目すべき。なんてたって、今年のチームキャプテンはそれぞれラッパーのコモンとチャンス・ザ・ラッパーが勤めたのだ!
今年のセレブリティゲームのロスターは以下の通り。個人的な注目は『TAG タグ』に出てたハンニバル・バーエスとSNLに出てるモノマネ芸人アレックス・モファット、あとワイドショーが大好きな「日本にゆかり」のあるケイトリン・オオハシだって出てるじゃないか!何故もっと報じられないんだ!
なお、今年はESPNの名物怒りんぼキャスターのスティーブン・Aとマイケル・ウィルボンが各チームのヘッドコーチを務め、結果はチームウィルボンの圧勝でキャプテンのコモンがMVPを受賞。
ちなみにNBA観ていて分かったことだが、NBAはヒップホップとの相性が良い為かセレブのファンが多い。特にコメディアンのケヴィン・ハートは有名で、熱心な76ersファンの彼は2012年から2015年と4年連続でセレブリティゲームに出場し*2、爆笑をかっさらってきた。身長163cmととてもバスケには向かない体格でちょこちょこコートを走り回るのが既に面白いのだが、毎年数々の珍シーンを作り出している。
初出場の2012年のオーランド大会では東部代表として出場。第4Qで判定にブチギレ、汚い言葉で審判を罵った為に退場となり、ジャージーと靴をその場で脱ぎ捨てた。そして8点、6アシストしかとっていないにも拘らず、ケヴィン・ハートはMVPを受賞。
2013年のヒューストン大会では西部代表として出場。試合前には東部のヘッドコーチを務めたラッセル・ウェストブルック(ファンション好きで有名)のパンツを「史上最も醜いパンツ」とディスる。タイムアウト中の催しでウサイン・ボルトとのレースでフライングして勝利、ブルズのマスコットと喧嘩。また、本年も5点、3リバウンド、1アシストしかとっていないケヴィン・ハートがなぜかMVPに選出。
受賞スピーチでは「バスケはリーダーシップのスポーツ。俺はリーダシップでチームを勝利に導いた。まずはマイケル・ジョーダンに僕の才能を享受してくれたことを感謝する」
「マイケルはあなたの父親なんですか?」
「いや、よく彼についての話を読んだだけです」
ニューオーリンズで開かれた2014年大会には西部チームとして出場。スヌープドッグに完璧なアシストを渡すなど、意外な活躍。例年通り、7点4アシストしかとってないのにまたもMVP受賞。しかし「謙虚」なため、元プロバスケ選手でダブルダブルの活躍をした同時の米教育長官のアーン・ダンカンにMVPを譲る。(記録上はダブル受賞)
そして東部チームに移った2015年のNY大会。「黒人歴史月間に黒人の歴史を見せてやるぜ!」と意気込み、両チーム最初の得点を華麗にレイアップで決める。終始リトルリーグピッチャーのモネー・デービス(当時15才)を大人気なく挑発してヒールっぷりを見せつけるも、彼女に普通にブロックされたりゴールを押し込まれたりコテンパンにされる。しかしこの年は気合いを見せて自身最高記録の15点を記録し、4度目のMVPを受賞する。さらにセレブリティゲームからの引退まで宣言。*3「もうこれ以上はできない・・・コービー、レブロン、そして俺。文字通り最も偉大な選手だ」
しかし、初のカナダで開かれた2016年大会。引退宣言したのもつかの間、チームUSAのヘッドコーチとして登場したはずのケヴィン・ハートは後半に選手として勝手に出場!しかし、残念ながらMVPはウィン・バトラーの手に渡ってしまった。この年以降、ケヴィン・ハートはセレブリティゲームに出ていない。
正直僕がNBAファンになったのは今シーズンからなので、「2億4千万のものまねメドレー選手権」における日村みたいな役割をケヴィン・ハートが担っていたのはYouTubeで動画漁ってて知った。もっと早くからファンになってればこうしたお遊びも楽しめたのになぁ、とちょっと後悔。やっぱりNBAはエンタメとして面白い!