前も似たようなことを書きましたが、もし日本に『サウスパーク』や『SNL』みたいな風刺番組があったら、「和牛券」とか「布マスク2枚」みたいな珍政策が飛び出している今の日本はネタの宝庫で放送作家やクリエイターたちは大喜びだと思うんですよ。
が、やっぱり日本だと難しいだろうな、と思うのは、浦沢直樹がTwitterでシンゾーくんがマスクをしている絵をアップしただけで、大炎上したからです。
#アベノマスク pic.twitter.com/IZgfGOTE32
— 浦沢直樹_Naoki Urasawa公式情報 (@urasawa_naoki) 2020年4月2日
過去には高橋和希がInstagramで『遊戯王』のキャラクターに政権批判っぽいセリフを言わせたイラストを投稿したら大炎上しました。
こういう絵を叩いている人たちの言い分としては、「漫画家に政治について語って欲しくない」とのことです。それに対してプロ書評ライターの吉田豪が鋭い指摘をしていました。
「ラッパーが政治を語るのはどうかと思う」「漫画家が政治家を揶揄するのはどうかと思う」って、どっちも昔からそういう職業ですよ!
— 吉田光雄 (@WORLDJAPAN) 2020年4月3日
少し話は変わりますが、僕も芸術家志望の友達が「政治とか興味ない、そんなの調べる暇があったら映画とかロック聞いていたい。」とか言ってて呆れ果てた記憶があります。いや、まあ、僕は表現の自由は大事にする人なので、どうぞご自由に創作活動していてください、って感じですが、漫画も映画もロックもアートも全部政治的だよ!ってことだけは伝えておきたい。
話は戻って、日本に風刺喜劇がないのは、お上をおちょくる土壌が育ってないのか、作り手がそういうエンタメを避けてきたから育たなかったのか、鶏が先か卵が先か、みたいなところがありますね。ちょっと前まで風刺文化は確実にあったはずなんですけどね。
ちなみに僕が最近TwitterやInstagramで投稿してる『ゼイリブ百合子』シリーズは、僕なりの風刺作品です。......あんまりウケてないけど!