KKKの街を凸ってみた

 FBでギョッとする映像が流れてきたのですが、現在もアメリカで活動している中で最大のKKKグループ*1の本部があるアーカンソー州ハリソンで、白人男性が「ブラック・ライブズ・マター」と書かれた看板を持って立ったらどうなるか、というビデオです。

 

 サムネの時点でこの勇気ある男性は「WhitePrideRadio.com(白人の誇りラジオ.com)」「AltRightTV.com(オルタナ右翼.com)」と、にわかに存在が信じがたいビルボード*2の前に立っていて頭がクラクラするのですが、中身も相当えげつないもので、この看板を見るなり町民が中指を突き立て、ありとあらゆる罵声を浴びせ、『サウスパーク』でしか見たことないくらい戯画化されてしまっている人たちが次々出てきます。

 

 あ、書いていて思い出しましたが、ちなみにハリソンは僕のメキシコ人の親友が友達とロードトリップをしていた時、ガソリンを補充しようと思って高速道路を降りようとして「ハリソン」という出口標識を見た瞬間に辞めたくらい、人種差別で有名な土地です。

 

 皆さんご存知のように、僕もアーカンソー州に留学していましたし、僕が住んでいた街も正直人権的には誇れるような場所ではなかったです。それでも州で5番目くらいの大きさで、総合大学もあったことで留学生も多く、ダイバーシティはそれなりにありました。少なくとも、差別的なことを公共の場で口にするのはタブーな雰囲気はありました。下には下があるんだなぁ、と感心しましたが、そんなところで比べ立ってしょうがないですね。

 

 人間の醜さに絶望しかけましたが、先ほどのビデオは最後の最後に人間性への希望を抱かせる可愛らしいオチになっています。こういう人たちがいる限り、辛うじてまだ人類を信じられるんだなぁ…。

ブラック・クランズマン (字幕版)

ブラック・クランズマン (字幕版)

  • 発売日: 2019/07/19
  • メディア: Prime Video
 

 

*1:すごくまどろこっしい書き方をしたのは、僕もこの記事を書く上で調べて知ったんですが、KKKは長い歴史の中で分派がいろいろ分かれており、ハリソンで活動しているのはトーマス・ロッブが立ち上げたナイツ・オブ・クー・クラックス・クランです

*2:嘘かと信じたいところですが、存在してしまうんだな、これが……