例年ならば大晦日の映画ベストテンの発表前に、前夜祭としてコメディ映画ベスト10を選ぶのですが、今年は全然映画を見ていないので、10本も選べませんでした。ただ、こういう現実がファックオフな時にこそ、コメディ映画は僕たちを救ってくれるんですね。それでは未曾有の2020年に輝いたコメディ映画を観ていきましょうか。
毎回言っていますが、これはあくまで「コメディ映画」のベストになります。
【2020年コメディ映画ベスト】
- 続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画
- 『サウスパーク』「Pandemic Special」(TVスペシャル)
- The King of Staten Island
- ラブバード
- ホリデー・オンリー:とりあえずボッチ回避術?
- ユーロ・ヴィジョン歌合戦〜ファイア・サーガ物語〜
【解説】
現実がクソッタレていればいるほど、コメディは最高のエンターテイメントを作ることができるという、素晴らしいお手本だったのが①と②。②は映画ではないけれど、ここに載せざるを得ないくらい、今年のエンターテイメント業界における最重要な作品。
相変わらず私小説的な映画を撮り続けているジャド・アパトーの新作③をVPN経由だけれども無事に見れて良かった。本来は劇場で公開する予定だった作品が、急遽配信スルーになってしまったわけだが、コメディこそ劇場でゲラゲラ笑って観たいジャンルなので、一刻も早い業界状況の改善を祈ります。
④も劇場公開が叶わず配信スルーとなってしまった作品だが、主人公カップルをインド系とアフリカ系のマイノリティカップルに配した先進性、それを差別ジョークにして現実を反映する風刺性、そして何気ないギャグセリフが伏線にもなっている知的な脚本など、僕がアメリカンコメディを愛してやまない理由がこの作品にある。
僕はNetflix製コメディにはうがった見方をしてしまうが、⑤は思わぬ拾い物!ラブコメの脱構築映画になっているが、きっちりと恥ずかしがらずにラブコメの王道をクライマックスで貫いたのは偉い。エマ・ロバーツのやさぐれ感も最高!
⑥はついさっき観た。一昨年の『俺たちホームズ&ワトソン』がちょっとどうしようもなく酷く、アダム・マッケイは『マネー・ショート 華麗なる逆転』『バイス』とかオスカー狙いの監督になっちゃったし、ウィル・フェレルとアダム・マッケイはプロデューサー・パートナーを解消してしまったので、二人の作品のファンとしてはここのところ悲しかったのだけれども、ちゃんと⑥の冒頭でゲイリー・サンチェス・プロダクションのロゴが登場し、エグゼクティブ・プロデューサーとしてマッケイが名を連ねているのを見るだけで嬉しかったですよ。もちろん、ガワだけではなく、中身も相変わらずバカバカしいのに熱くてホッコリするいつものウィル・フェレル映画が帰ってきたのも泣けた!
記事の中でもチラッと書きましたが、来年こそは劇場でゲラゲラ笑える日常が戻ってくるといいですね!僕も『SKITBOOK』の方を頑張ります。まずはYouTubeと戦わなくては…。
パンデミック初期 VS 現在のパンデミック pic.twitter.com/WXxzwbtFyW
— Taiyaki a.k.a ヒロキ (@HKtaiyaki) 2020年12月30日
【過去のコメディ映画ベストテン】