おめでとうアメリカ

 バイデンの就任式見ていたら、もうこんな時間。実は、僕はバイデンがあまり好きではない。穏健派でスキャンダルの絶えないバイデンよりもバーニー・サンダースエリザベス・ウォーレン、ピート・ブティジェッジやカマラ・ハリスが民主党の大統領候補になって欲しかった。というか、バイデン以外なら誰でも良かった。*1

 

 しかし、バイデンは演説でアメリカに深く根ざしてしまった分断と対立の融和を説いた。白人至上主義や人種差別を無くすことを訴えた。嘘の力強さと危険性を唱えた。自身を反対した人へ、自分に投票した人と同じく一生懸命働くことを約束した。「マトモ」だ。4年ぶりに、大統領が知的で創作的で気品があり、政治的に正しい演説をするのを聞いた。久しく待ち望んでいたことで思わず嬉しくなったが、同時にこの4年間にどれだけアメリカが壊れていったかが身に染みた。

 

 バイデンの4年間は、トランプの4年間で失われたものを一つ一つ取り戻していく4年間になるだろう。それは辛く苦しい戦いになるのかもしれない。だが、ひとまず今は、少なくとも「マトモ」な人間がオヴァール・オフィスに座ったことを祈ろう。おめでとう、アメリカ。おかえり、アメリカ。

 

*1:あ、嘘、ブルームバーグにならなかったことは喜ぼう!