日本に長いこと住んでいるアメリカ人から聞いた話。彼は親が海軍である都合で、高校生の時に長崎に引っ越した。田舎町で暮らしていて、大層気に入っていたそうだけれども、東京に引っ越すと人々があまりにも差別的で日本が心底嫌になったそうだ。
僕はこの話を聞いて意外に思った。というのもステレオタイプだけれども、保守的な土地柄の田舎の方が差別的で、多様性があって都会の東京の方が受け入れてくれるようなイメージがあったのだ。だが、実態としては外国人でも日本語さえ話せれば田舎はすぐに輪に入れてくれるし、仲間も紹介してもらえるそうだ。一方東京には都会ゆえの冷たさがあり、日本語で人に話しかけても、自分の見た目が「外国人である」というだけでコミュニケーションを取る努力もしないらしい。
例えば、彼が映画館に行った時のこと。スクリーンに入場してしまったが、開映まで時間があったので外でタバコを吸っても良いかモギリのお姉ちゃんに日本語で聞いたところ「アイ・ドント・スピーク・イングリッシュ」と慌てて答えられたそうだ。「タバコを吸いに行っても良いですか?」と改めて日本語で聞いても「アイキャント・スピーク・イングリッシュ!」と慌てふためくだけ。いや、だから日本語で話しかけてんだろ!
このエピソードを聞いて正直笑っちゃったし、次のスケッチの題材にしようと思ったけど、日本に住んでいる外国人たちがこんな目に毎日あっていると思うと、フラストレーションしかたまらないよな。多くの人は「外国人=日本語ができない」というステレオタイプで、意思疎通を図ろうともしないのだ。
彼はまた「日本の人種差別は確かに憎悪に満ちたアメリカの人種差別と比べると激しくはない。ただ、日本の人種差別は日本人のナイーブさに由来している分、本人たちは日本社会に差別はないと思ってしまうし、ある種タチが悪い」と言っていた。なるほどな〜。
特にオチはないんだけれども、これに関連した有名なYouTubeスケッチをどうぞ!