時代は変わる

 今現在NBAプレーオフ一回戦の終盤で、本日フェニックス・サンズVSロサンゼルス・レイカーズの第6戦でした。NBAプレーオフは先に4勝したチームが次のラウンドに進める仕組みで、今日の試合開始時点でサンズが3勝、レイカーズ2勝と王手をかけていた状況でした。

 

 今年は僕の推しのラプターズが7年ぶりにプレーオフを逃し、八村塁属するウィザーズも東地区1位の76ersを前に4-1で敗れてしまったため、僕の中では既に今シーズンへの関心は薄れつつありましたが、その中でも注目していたのはレブロン・ジェームズ率いるロサンゼルス・レイカーズでした。

 

 昨年バブルという高負荷環境でファイナルを繰り広げたレイカーズマイアミ・ヒートにとって、今シーズンは苦境に立たされるシーズンでした。昨年はコロナの影響でファイナルが大幅に後ろにずれ込んだのに、リーグとしても財政面から今シーズンを当初の予定より早めに開催せざるを得ず、両チームはわずか1ヶ月半という短さのオフシーズンしか与えられませんでした。さらに、今シーズンはオールスターゲームはやらないはずだったのか、やはりビジネス的観点から急遽開催することになり、レイカーズとヒートのプレイヤーは肉体を酷使した状態でレギュラーシーズンを戦ってきました。

 

 今シーズン両チームとも苦しめたのは選手の故障で、昨シーズンの両カンファレンスを制したチームとは思えないくらい思ったよりレギュラーシーズンの成績をあげられませんでした。特にレイカーズは終盤に新型コロナウイルスプロトコルに苦しめられ、まともにチーム揃って練習もできないままポストシーズンに向かうことになりました。昨シーズンから導入された7~9位までのチームがプレーオフをかけて戦うプレーイントーナメントを開催したことも、更に負荷をかけたと思います。

 

 プレーオフが始まると、ヒートは早々にミルウォーキー・バックスに4連敗のスウィートを喫してしまいました。レイカーズとサンズのシリーズも、レイカーズは2勝を挙げて食いついていましたが、先日行われたゲーム5が30点の大差で負けてしまったことや、エースの一人であるアンソニーデイビスが鼠蹊部の怪我をして離脱したこと、更には相手のサンズの勢いと覇気を考えると、今年のレイカーズの連覇は無理なのでは?という空気がNBAファンの間では流れていたと思います。

 

 しかし、僕はやはりレブロン・ジェームズなら何か奇跡を起こすんじゃ無いかと思っていました。プレイイントーナメントでは宿敵ステフィン・カリー率いるゴールドステート・ウォリーアズと一騎打ちとなりましたが、目を負傷したまま決勝打のディープスリーを決めたのには鳥肌が立ちました。レブロン・ジェームズは18年のキャリアでファイナルになんと10回進んでいます。なんなら、2018-2019に怪我を逃してプレーオフを逃した時以外は、2010-2011シーズンからさっきに至るまで毎年レブロンが所属しているチームはNBAファイナルまで勝ち進んでいました。

www.youtube.com

 

 つまり、プレーオフに行けばファイナルに行くのがレブロン・ジェームズであり、それが半ば常識化しているという狂った状況にNBAファンは置かれていたのです。なので、このシリーズもレブロンは周囲の評価や雰囲気なんか吹っ飛ばしてゲーム7まで持ち込んで、一気に決勝まで行くものだと思っていましたが…。

 

 結果としてはゲーム6はサンズの圧勝で、ロサンゼルス・レイカーズはファーストラウンドで敗退してしまいました。レブロンが18年のキャリアの中で、プレーオフ初戦で敗退したのは初めてだということですが、さらに印象深いのは今シーズンはこの10年間で初めて決勝にレブロン・ジェームズもステフ・カリーも行かない年になってということです。(GSWもまさかのプレーオフ逃しましたし)

 

 二人がスーパースターすぎて、永遠にリーグのトップに君臨しているものばかりだと思っていましたが、とはいえ二人も立派な人間です。NBAの時代もしっかりと変わるんだなぁ、とボブ・ディランを聴きながら感慨に耽っていましたが、よくよく考えたらNBA見初めてまだぺーぺーの2年目の僕がいうことでは全く無いですね!

 

www.youtube.com

THE TIMES THEY ARE A CHAN

THE TIMES THEY ARE A CHAN

Amazon