弟が結婚した

 表題の通り。今まで結婚式は友人が主催したものに1回だけ参加したことがあったが、2回目となる今回は初めて親族としての参加になる。

 

 到着して早々笑ったのは、受付に新郎新婦の写真や趣味が並べているのだけれども、可愛らしい写真やデザインが並べられている中で唐突に『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が現れたことだ。

 

 そして、手渡されたパンフレットのQ&Aのコーナー回答のあまりのボンクラっぷりに、流石血を分けた弟だなぁと、感心すらした。

 

 まあ、それにしても28年間知っている弟の結婚式を見届けるのは奇妙なものだ。感情的な僕と違って弟は常に冷静で落ち着いていてクールでもあり、人前に出ることもあまりしないので、スポットが当たる結婚式に照れているんだろうな、というのが手に取るように分かる。僕の中に残る僅かな「有害な男らしさ」として、「結婚式なんかで泣くもんか」という捻くれた意地があり、血の繋がった弟の晴れやかな門出を祝いつつ、「病メル時モ〜健ヤカナル時モ〜」とド定番の白人神父の口上に心の中で笑うくらいには斜に構えていた。

 

 挙式が終わり、披露宴のテーブルに移ると、自分の名前が書かれたネームプレートがテーブルの上に置かれている。そのネームプレートは開くと手紙になっている。式場の演出で弟は「書かされた」のだろうけど、僕が覚えている限り初めて弟から受け取った手紙だろう。

 

 そこには、弟からの感謝のメッセージと、彼と新婦が僕の映像作品の「大ファン」であり、応援しているという旨のメッセージが書かれていた。弟から僕の映像活動についての感想を聞いたのはこれが初めてだ。参ったな、正直これには目がウルウルしちゃったな。水分が粒となって落ちる前に手紙をしまっておいて良かった。ぶっちゃけるとこのブログを書いている今も思い出してしまってやや危ない。

 

 弟と義理の妹さんへ、結婚おめでとう。幸せな家庭を築くことを心から願っています。