うーん…。
僕が「これをやってしまったら安直だな」と思っていた展開を早くも第3話にして見事にしてくれてました。『シスの復讐』と『新たなる希望』間の19年間の重みが一気に薄れてしまいましたし、いろいろな整合性をどう落とし前をつけてくれるんだろう?
特に『最後のジェダイ』以降、ディズニーは炎上を恐れてとにかくファンを喜ばせるような安パイな作品ばかり作っている印象がありますが、今回もファンならば誰でも思いつけるような同人ムービーを公式が恥ずかしげもなくやってしまっている、という点に罪深さがあります。
また、その禁じ手をやるにしても、もう少し見せ方というものがあるかと思うんですが、地球にありそうな採掘場で、これまでもったいぶって起動しなかったライトセーバーを初めて起動する瞬間が、相手にビビって姿を確認するために起動する、っていうのは斬新すぎて頭を抱えました。
改めて、どうしてあそこまで『マンダロリアン』(のS1)にハマったかを考えていたんですが、やはり既出のキャラをほとんど出さなかった事は大きいですね。ルーカスが作った世界観の中で、自由に物語を組み立て、なおかつ未だ知らなかったSW世界のディテールを見せてくれたのがとても楽しいシリーズでした。
一方で『ハン・ソロ』『ボバ・フェット』『オビ=ワン』のように、フランチャイズの中でもアイコニックなキャラクターを語り直してしまうと、どうしたってイメージとの齟齬が生まれますし、後から参加したクリエイターに色んな設定を後付けされてしまうのは気持ちの良いものではないですね。
もちろん、スピンオフはディズニーに買収される前から盛んに作られていましたが、そこにどこまで深く手を出せば良いかは各々のファンに委ねられていたと思います。しかし、ディズニー参入以後はMCU方式で全てのスピンオフに正当性が与えられてしまい、特に旧来の役者を再起用するケースはより一層その性質が強まってしまいました。つまり、昔は「神話」として楽しめた『スター・ウォーズ』が、世界観の解像度が明瞭になってしまったことで、ファンが勝手に妄想したり創作活動する余地がなくなってしまい、逆説的に窮屈な世界観になってしまったなぁ、と思います。
とはいえ、昨日も書いた通りあと3話残っているので、まだ判断を下すのは早すぎるかもしれません。このあと、もしかしたら一発逆転特大ホームランがある可能性に賭けて、残りのエピソードを追っていきたいと思います。