もう何も信じられない

 7月から入っている今の現場がもう来週で終わるというのは感慨深い。しかし、ここに来て世間の感染者数の高さに比例するように現場内での感染者が増えており、遂には出演中の某キャストまで感染してしまった。

 

 一体どうするんだろう…まさか来月まで撮影が伸びるのか…?と戦々恐々していたら、なんとフォトダブル(ヘアメイクや衣装などで本人に似せた代役)を雇い、ポストの時にVFXで顔をすげ替えるというのだ。ディープフェイクの時代に不可能ではないだろうし、いまや故人ですら映画に出演させられることができる時代だ(僕は倫理的に大嫌いな手法だが)。

 

 さらに、コロナ時代の昨今、こうした事例は世界中の現場で増えているのだろうが、そうなってくると我々が観客として映画を観る時、そのスクリーンに映っているものがどれだけオーセンティックであるのか、もう何を信じたら良いのか分からなくなってしまうな…。とある種の恐怖感を感じつつ、この技術のお陰で来月まで働かなくて良くなったことを密かに喜んでいるのであった。