投票って難しいよね

 仕事で投票日は間に合いそうにないので、今日期日前投票で区議会議員選挙に行ってきた。今回の選挙では自分でテーマを決めて投票に行くつもりで、それは「イデオロギーに捉われずに投票する」というものだった。例えば、僕は今まで選挙に行く時、自分の政治思想から自民党や維新の会の候補を選んだことはないし、国政選挙で彼らを選ぶことは今後もないだろう。

 

 でも、立候補者は党派で大きく括られるかもしれないけれど、一人一人細かくみたら主張や政策は異なっている。住んでいる地区の事だから、たまには特定の政党への好き嫌いは一旦忘れて、自分にとって住みやすい街づくりをしてくれる区議員に託したくて、今回は一人一人よく調べてから投票をしようと思ったのだ。

 

 と、思ったのだけれども…。数十人という定員を競って倍以上の候補者がおり、その中で投票できるのはわずか1人。調べれば調べるほど迷うのだ。もちろん、外国人排斥みたいな論外なポピュリストや面白半分で出馬しているような泡沫候補は選択肢から消していけるが、ほとんどの候補者が「安心安全な街づくり」とか「子育て支援」とか「環境保全」とか、当たり前に耳辺りがよくて至極真っ当な主張しかしていないのだ。

 

 そうなってくると、一人一人細かく経歴や実績を調べていくが、これが何十人もいるとどうしたって時間がかかってくる。こうなってくると段々と面倒くさくなってしまって、結局は自分が普段投票しない政党の候補も選択肢から外れ、残った候補者も全員似たり寄ったりなので、その中からなんとなーくテキトーに選ぶしかない。結局、自分が掲げたテーマが達成できず、なんとなく今回の選挙は有権者として既に損した気分になってしまった。投票って思ったよりも難しい。

 

 投票者にとって難しければ、立候補者たちも難しいだろう。選ばれるためには常識はずれな政策は掲げられないから全部似たり寄ったりなマニフェストになってしまう。だから街中で少しでも印象に残るようにポスターを貼ったり、自分の名前を連呼しながら街宣車を乗り回すしかないのだな。しかもこれだけ頑張っても投票率は半分行けばいい方なんでしょ?選挙って大変だよな。