また陽は昇るさ

 8年前のブログを読む。かなり感傷的な文体で、アメリカに住む当事者として絶望していることがよく分かる。まあ、今も大体似た様な気持ちだ。

 

 

 トランプは地獄の釜を開いた人物だと思う。彼の悪影響は世界に及んでいる。例えば、彼がメディアを嘘つき呼ばわりしたことで、大衆は既存のニュースよりも都合のいい陰謀論めいたSNS投稿しか信じなくなった。彼は選挙は不正だと叫び、世界中で選挙が行われるたびに根拠のない不正論が唱えられるようになった。世界中で品位をクソほども気にしないポピュリスト政治家が現れたのは、間違いなくトランプの手法を真似たものだ。

 

 そう、その影響力が世界のバランスを壊すほど強大だからこそ、たかだか一国の選挙にこれほど落ち込むのだ。これからのウクライナやガザの事を思うと胸が締め付けられる思いだ。台湾有事も気が気でならない。この4年で、気候変動は取り返しのつかないダメージを負うかもしれない。これが一国の国民が選んだ結果だと思うと本当にやるせ無い。

 

 一方で、悪いことは永遠に続くわけでは無い。今書いたことが全て現実になるものとも限らない。下を向いてばかりいては仕方がない。それでも地球に生きている限り、朝はまた来るのだ。また陽が昇るまで、中指を立てながら精一杯生きるのが我々に残された道だ。幸いにも、それを我々は2016年から2020年の間に学んでいる。