昨晩人気ブロードウェーミュージカルの映画化『ウィキッド/二人の魔女』を嫁さんと観てきたっす。池袋グランドシネマサンシャインの夜最後の回だったんだけど、プロジェクターのトラブルで上映が途中で止まるという珍しいハプニングがあり、奇しくも途中20分のインターバルが挟まれるというガチのミュージカルみたいな体験になった。*1
さて、昨年から『ウィキッド』はどうやらアメリカで大ブームを巻き起こしているらしいと聞いていたが、実はあんまり興味を抱いていなかった。実際観てみても、「ザ・ブロックバスター」って感じで、本作も機材トラブル中に嫁さんと「なんでアカデミー賞にノミネートされたのか、よく分からないね」と言っていたくらいなんだけど、全編見終わってみると不思議と印象がガラリと変わり、二人して「思ったよりもずっと良かったね」なんて真逆のことを言って劇場を後にしたのだ。
僕は舞台版は未見なのだけれども、本作は映画でしかできないビジュアル表現で映像化しているのが伝わるのがとても良い。例えばグルグル回る図書館でのミュージカルナンバーなんかもそうなのだが、エメラルドシティや魔法学校のセット空間を余すことなく広々と使う撮影が大変気持ちよく、編集も加わることで「これは映画なんだ」と示してくれているようだった。逆にいうと、僕はミュージカルや演劇の映画化で、元の舞台が透けて見えるようなただ忠実になぞっただけの映画化は、映画のスクリーンに対してとても窮屈で退屈に思えてしまうんだけど、本作には映画ならではの広さがあった。
キャストも最高で、特に僕はアリアナ・グランデがこれ以上なくガリンダ(というかグリンダ)にピッタリだと思った。あんなに嫌味でバカな女なのに、どこか嫌いになれないチャームを残せるアリアナ・グランデは本当に素晴らしい。昔、彼女が「七輪」というタトゥーを掘った時に僕は冷笑していたけど、今にして思えばその天然なところがグリンダにピッタリだった。また、シンシア・エリヴォも素晴らしく、メイキングを見るとスタントも歌も全部自分でセットで行っていてビックリした。
また、言わずもがな歌もとても良かった。油断していると『ウィキッド』のサントラを聴いている。僕の中で流行っていた『名もなき者/A COMPLETE UNKOWN』のボブ・ディランブームを簡単に上塗りしてしまったな…。
