知人の女優が昨年末忘年会に参加した時。ある撮影監督の男がとにかくプライドが高く面倒な男で、演技論から何からマンスプレイニングを終始かましていたそうだ。こういう男はとにかくテキトーに相槌をうっているのが一番だが、唐突に「君彼氏いるの?」と聞かれたらしい。何気なしに「いないです」と答えたら「女優たるもの、一人エッチしないとダメだよ。そういうのが芝居に出るんだから」とセクハラ発言をしたそうだ。
この話を聞いた時、怒りに震えた。園子温や榊秀雄の事件の後にも平気でそういうことが言えるのは正気の沙汰じゃない。ちなみに、彼女はその男とは名刺を交換していたので、飲み会後に電話番号に「LINE交換しませんか?」ショートメッセージが届いたそうだ。もちろん、やんわりと断ったそうだが、最後の最後まで本当にダサい。
彼の経歴を調べたが、確かに長年活躍しているベテランではあったが、ほとんどがB級映画や自主制作映画ばかりだった。B級映画や自主映画の悪口を言いたいわけではない。しかし、長年自主映画の狭い世界で仕事をしてなんとなく生きてきて、そのみっともないプライドと権力を誇示する先がこうした飲み会でのセクハラだと思うと、本当に情けない話だ。初めは皆と同じく映像や芸術に魅了されてこの業界に入ったはずなのに。
逆に規模の大きい映画ではこういった話はあまり聞かなくなった。管理の行き届かない低予算の現場にこそ未だ問題は多く孕んでいると思う。せめて自分にできることと言えば、同じ穴の狢にならないように一生謙虚に自己表現していくことにつきる。
