Taiyakiが選ぶ、映画オールタイムベストテン:2017

 これがやってくると今年も年の瀬かと感じるようになりましたが、ワッシュさん主催のブログ『男の魂で火をつけろ』年末恒例ベストテン企画に今年も参加したいと思います。僕はこのブログの前身であるホームページでスポーツ映画ベストテンから参加して6年目になります*1が、このベストテン企画自体は記念すべき10年目だそうで今年は2回目のオールタイムベストテンとなります。

 

 

 オールタイムベスト、という題材は大変悩ましいです。例えば我々映画ファンは、人生で何度聞かれたか分からない「今までで一番好きな映画は何?」って質問に死ぬほど頭を悩ませてきたじゃないですか。あるいは、毎年やってる年末ベストの10本決めることにすら散々泣いて馬謖を斬る思いで10本選んできたじゃないですか。それが人生の10本だなんて、それこそ選べる方がどうかしてるって話です。

 

 しかし逆説的に、この重さと冷酷さこそがオールタイムベストテンを面白くしていると思います。僕は過去2回オールタイムベストテンを選んでいますが、その二回とも10本全部が同じというわけにはいきませんでした。その時の気分によって選ぶ10本は必ず変わってくるからです。オールタイムベストテンはそれぞれの映画ファンの人生のマイルストーン的な意味合いを強く持っているんだと思います。

 

 

 前回オールタイムベストを選んだのは日本を離れる直前の2年前だったと思いますが、あの時1000本だった僕の鑑賞履歴は1547本になりました。あれから僕は留学先の大学も卒業してついに社会人となりました。そんな僕が選ぶ今のオールタイムベストはどうなっているのか、僕も書きながら楽しみです。

 

【Taiyakiが選ぶ、オールタイムベストテン(2017年Ver.)】

  1. バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年、ロバート・ゼメキス監督)
  2. ダークナイト(2008年、クリストファー・ノーラン監督)
  3. 桐島、部活やめるってよ。 (2012年、吉田大八監督)
  4. マッドマックス 怒りのデス・ロード (2015年、ジョージ・ミラー監督)
  5. E.T. (1982年、スティーブン・スピルバーグ監督)
  6. 宇宙人ポール (2010年、グレッグ・モットーラ監督)
  7. ロボット (2010年、S・シャンカール)
  8. シン・ゴジラ (2016年、庵野秀明監督)
  9. アラビアのロレンス (1962年、デヴィッド・リーン監督)
  10. The Room (2003年、トミー・ワイゾー監督)

 

【解説】

 今回選出しやすくするために自分に課したルールが一つだけあり、「劇場で鑑賞した作品に限る」ことにしました。なので劇場での映画体験を何よりも重視しており、そのために一般的な名作よりも割りかし2000年代以降の最近の作品ばかりとなってしまいましたが、映画はリアルタイムで観てナンボだと思っているので満足です。

 

 そのため、前回は殿堂入りとして外した①はどうしても入れたかった。もともと死ぬほど好きだった作品を2015年のバック・トゥ・ザ・フューチャー・デー(10/15)に3作連続で初めてスクリーンで観た体験は格別で、アメリカの田舎の劇場に『BTTF』のファンが集まってゲラゲラ笑って観たことは末の代まで語り継ぎたい自慢話で、その観客の反応を観てるだけで泣けてしまい6時間号泣しっぱなしで過呼吸で死ぬかと思った。死ぬほど好きってこういうことなのかと思った。

 

 

 これは何回も書いているけど、高校生の時に観た②のあのアドレナリンが噴出す感覚を未だに劇場では味わえていない。ノーラン作品のトリッキーさもあって年月が経つにつれアレコレ言われているけど、やっぱり僕の中では完璧な一本。約10年経ってノーランは『ダンケルク』という、これまた劇場鑑賞でこそ真価を発揮する新作を撮ったことは味わい深い。

 

ダークナイト (字幕版)
 

 

 ③は僕に「でも、やるんだよ!」の世界観を植え付けてしまった罪深き作品なのかもしれない。心の支えのためにアメリカにBDすら持ってきてしまった。③の痛みを理解できない人には申し訳ないけど、「あ、僕たちは分かり合えないんだ…」と壁を作ってしまう面倒臭い奴になってしまった。この作品が公開された年末、僕が作った映画が大学の映画祭で本選に上がって吉田大八監督に評してもらったのもこれまた一生の思い出。

桐島、部活やめるってよ
 

 

 これも何回も書いているけど、④を観たのはアメリカに渡ったばかりの頃で、耳も慣れてない上オーストラリア英語は分かりづらかったが、「真の映画は言葉が分からなくても面白い」って体験は衝撃的だった。まだ「ブラック&クローム エディション」を観れてないのが心残り…。 

 

 大好きな⑤もついこの間リバイバル上映で観てボロボロ泣いた。小学生の時20周年版も観に行ったはずだけど、やはり劇場公開版の方がある程度残酷さがあり、より少年たちが試練を乗り越えて大人になる感じが出て良いね。少年は自転車に乗って大人になるのだ。 

E.T. (字幕版)

E.T. (字幕版)

 

 

 

 僕をコメディの世界に引き入れてくれたのは、大学一年の時に浅草コメディ映画祭の秘宝祭りで観た⑥のおかげ。あの時ゲラゲラ笑いながら「僕もこういうアメリカ横断旅がしてみたいなぁ!」と思っていたが、本当にこの夏に僕はエリア51まで一人ドライブをこなして感慨深かった。

 

宇宙人ポール (字幕版)
 

 

 ⑦の完全版マサラ上映が僕をインド映画に引き入れたきっかけで、当時はバカじゃないかというくらいマサラ上映に足を運んだ。アメリカに渡ってもインド映画はたまに見てるけれど、でもどこもマサラ上映を全然やってないのが物足りなくはある。

ロボット 完全豪華版ブルーレイ [Blu-ray]

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 つい去年の作品だけど⑧をアメリカで観た感動はでかい。凄すぎて3回連続で劇場に足を運んだ。現地の客はどの回もポカーンとしている人が多かったけど、「やーい、この作品がアメリカ人に作れるか!」と妙に嬉しくなった。しかし、僕は実際に映画を観る前はニュースを聞くたびにアンチ発言をしていたのにまさかオールタイムベストに選ぶことになるとは、映画って本当に見るまで何が起こるか分かりませんね…。

 

 

 ⑨って作品自体にそこまで思い入れがあるわけじゃないんだけど、でも新宿ミラノ座閉館記念の際あの大スクリーンで意を決して観た4時間は印象深い。正直言ってちょっと寝ちゃったんだけど、起きてもまだ全然前半すら終わってなくてビックリした。広大な砂漠と一緒でどこまでもどこまでも映画って感じが文字通り大作でゾクゾクきたね。こんなこと書いたら叱られそうだけどさ!

 

 ⑩はこないだ見たばかりで、ブログにも書いたような史上最低の駄作なので、オールタイムベストにあげるなんて我ながらどうかしてると思う。だけど、やはりあの映画には人を熱狂させる何かがあって、その何かが人々を14年間もの間劇場に足を運ばせている。実際僕も一昨日からずっと『The Room』のことばかり考えている。

 傑作は狙って作れるわけじゃないけど、駄作だって狙って作ることは不可能だ。惨状極まりない駄作がファンダムを作り出しているのは紛れもない奇跡だし、そんな映画の奇跡を目の当たりにして僕は心底感動した。ちなみにこの映画を題材にしたジェームズ・フランコの新作『The Disaster Artist』も⑩のクソっぷりの裏に意味を付与した素晴らしい傑作だった。 

 

 以上が僕の2017年現在のオールタイムベストテンです。ワッシュさん、ギッチョさん、集計よろしくお願いします!

*1:

 

銀色のシーズン

 NYでは初雪が降りました。冬のNYは旅行で2回くらい来た事はありますが、雪が降っているところは初めて見ました。

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 もう雪ではしゃぐ年齢でもないのでこんな日は家でじっとしていたいんですけど、親がNYに遊びに来てたので寒い中ホテルまでガイドをしないといけませんでした。ただ、夜の風景はまるで『バットマン・リターンズ』でありました。f:id:HKtaiyaki:20171210211508j:image

 

 

 

 

 

 

 

振り切れた駄作には文化的価値がある。/『The Room』☆☆☆

 「駄作界の『市民ケーン』」と呼ばれる『The Room』をファン上映で観に行ったんだけど、これが聞いていた以上に酷い作品で非常に楽しかった。

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渇きの木曜日

 お酒が入ってるので休まざるを得ない。

俺ちゃん10まんボルト


 このファンフィギュアが実現してしまいましたね…

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 しかしちょっと前まで『テッド』とか『荒野はつらいよ』のバカカメオとかでしか目立つ役がなかったのに、ここ最近のライアン・レイノルズ特需には嬉しいものがありますね。『ライフ』や『ヒットマンズ・ボディガード』なんかまさに『デッドプール』のままで、何を演じても似た役になってるのはスター街道を登ってる印です。(クリス・プラットみたいに)

 

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ギルマン・デル・トロ

 仕事終わりにギルレモ・デル・トロの『シェイプ・オブ・ウォーター』を観たら深夜になってしまったので、今日は休みます。事前に予習で『大アマゾンの半魚人』を観てたんだけど、人間側ではなくあくまでギルマンの方に感情移入してしまうのがデルトロなんだなぁと感動してしまったよ。

Guillermo del Toro's The Shape of Water: Creating a Fairy Tale for Troubled Times

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東京をぶっこわせ!


 アメリカだと『パシフィック・リム:アップライジング』の予告編がすでに映画館で通ってたりして、時には映画本編よりワクワクしたりするんですが、先の東京コミコンで日本限定映像が解禁されましたね。新監督スティーブン・S・デナイトの怪獣愛溢れるコメントが期待を煽る。

 

 というか、菊地凛子出てたんですね!最初の予告編では全く気付かなかったよ!でも扱いは前作より小さくなりそうで、丁度『ゴジラXメカゴジラ』と『東京SOS』における釈由美子みたいだ。これもオマージュと言ったら乱暴だろうか。

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