『クローン・ウォーズ』シーズン5に泣いちゃった!の巻き

 またスケッチの撮影準備で忙しくなってきましたが、息抜きの時間はほとんど全て『クローン・ウォーズ』に費やしています。参った。こんなに面白くなるとは思いませんでした。……って、この話は前にも書きましたね。

 

 前も書きましたが、思い返せば僕は『クローン・ウォーズ』大嫌いだったはずなんですよ。バトルドロイドの漫才ちっくな掛け合いとか、生意気なアソーカ・タノの振る舞いとか、全体的に子供染みていて。シリーズ開始当初はCGアニメとしての質もあまり良くなかったと思います。

 

 が、シーズンを追うごとにクローン大戦の戦火は激しくなり、戦争や政治の犠牲者となる一般市民、華やかな大都市コルサントの暗部で暮らすものたち、平和を愛する分離主義者穏健派や寝返りを図るジェダイなど、単純な善悪二元論に当てはまらない構図、そして経験を重ねるごとに逞しく育ち、ジェダイという組織に疑問を持つようになるアナキンとアソーカ……と、遥か彼方の銀河系の豊かさを見せてくれて舌を巻きまくりました。ファンが望むものしか提供せず、全く新鮮味や意外性を提供できなかったディズニー傘下の実写シリーズとはえらい違いです。

 

 で、昨日シーズン5を見終えたばかりなのですが、あまりにも切なく美しい終わり方で、僕は涙を流してしまいました。物心ついた頃から僕の人生は『スター・ウォーズ』に夢中でしたが、大きく感動した『シスの復讐』でだって僕は泣いたことはありませんでした。あれだけアソーカを嫌っていたはずの僕ですが、エンドロールが流れる頃には「アソーカ、尊い……」寝ながらiPadで観ていたので文字通り枕を濡らしました。

 

 これから第6シーズンを観ますが、ディズニーがルーカスフィルムを買収したこともあって、第6シーズンは制作途中で中断されてしまい、2014年にやっとこさNetflixで制作分が配信された、という経緯があります。実際にはシーズン8まで作られる予定でしたが、長い間人気の高かった『クローン・ウォーズ』は宙ぶらりんの状態で、放送する予定だったエピソードはいくつかコミックになったり、小説になったり、中途半端なレンダリング状態で公式サイトで公開されたりしました。

 

 そして今年、ついに待望の最終シーズン7がディズニー+を通して配信され、評判はすごい高いですが、いくつかのストーリーアークは未解決のままだと聞きます。改めて、ディズニーがルーカスフィルムを買収したことで、『スター・ウォーズ』に関する色んなものがぶっ壊されたと考えると、つくづく怒りがこみ上げてきます。

 

 ハッ、いかんいかん、久しぶりにダークサイドに堕ちるところだった。心を落ち着かせるために僕がシリーズで一番好きな『ジェダイの帰還(復讐)』の大円団なラストの映像を貼っておきます。


 『フォースの覚醒』でハンが殺された時、この大円団がぶち壊されて劇場で頭に血が上ったなぁ…。ハッ、いかんいかん!

 

日本でスケッチを定着させるのは、思ったよりも難しいかもしれない。

 スケッチは時事ニュースを笑いに変えることで、視聴者に社会問題についての意識を向上させる。僕のスケッチチャンネル『スケッブック』でも時事や社会問題を積極的に取り入れることを目指している。が、日本には風刺の文化があまりない。いきなりメッセージ性が強いのをやっても困惑する人が多いと思うので、初回は「オンライン飲み会」をテーマにすることで、コロナ禍の情勢を軽く触れるに留めた。

 

 久々にクリエティブなことをしている状況が楽しく、既に第二弾、第三弾と続々とスケッチの準備をしている。その中で、「ブラック・ライブズ・マター(BLM)」を取り上げるべく、黒人の役者を探してFacebookの映画製作者ページに参加させてもらい、役者を募集した。

 

 すると早速、「BLMの何が面白いのか?」「今現在も苦しんでいる人が大勢いる状況を考えたことがあるか?」といった旨のお叱りコメントをいただいた。日本でスケッチをやるのは、思っているよりも骨が折れそうだと頭を抱えた。

 

 もちろん、そのコメントを残してくれた人の趣旨は理解できるし、批判を返すつもりもない。だが、差別に苦しんでいる人がいるからこそ、「笑い」によって社会的関心を高めることが、そもそものスケッチの狙いだ。アメリカ全土でスクールシューティングが問題になっていた時、『サウスパーク』は真っ先にネタとして取り上げて銃社会の狂いっぷりに警鐘を鳴らした。ドナルド・トランプが大統領になった時、SNLはすぐに移民排斥政策へ皮肉をたっぷり込めたスケッチを製作した。コメディは弱者を傷つける狂気ではなく、加害者や権力者に向けられた武器だ*1

 

 そのFacebookの投稿で救いだったのは、当の黒人の方が『キー&ピール』のスケッチの動画を貼って僕の製作意図を擁護してくれたことだった。僕自身も元のポストが説明不足だったことを反省して補足コメントで説明し、批判した方も理解を示してくれたようで、平和的に全て解決できた。こういった批判はこれからも出てくるだろうが、僕はスケッチの概念が日本に定着できるまで、頑張っていく所存だ。

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Key & Peele: Season One / [Blu-ray] [Import]

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*1:だから、常に弱者を嘲笑うことを目的とした はすみとしこ の下品な絵は、本人が言うような「風刺」では断じてない。

RIP エンニオ・モリコーネ

 エンニオ・モリコーネが享年91歳で亡くなりました。

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 『ヘイトフル・エイト』で悲願のアカデミー賞作曲賞を受賞した時、嬉し涙を浮かべながらスピーチをしたエンニオ・モリコーネの動画は今観てもホッコリします。常々厳しく当たってきたタランティーノとのドラマを考えれば、なおのことです。

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 モリコーネが手がけた映画作品の数は膨大で、勉強不足な僕はとても追いきれていません。が、モリコーネが作曲した映画のサントラはいつもとても強く印象に残っています。今日は、僕が映画ファンになりたての頃、人生で初めて聞いたモリコーネのサントラである『夕陽のガンマン』のテーマを最後に乗せて追悼の意を表します。アリヴェデルチ。

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