1歩づつ、前へ。

 皆さん、お久しぶりです。ある程度予想していたことではありますが、このブログも中々更新できずにすみません。映画の現場にしっかり揉まれている毎日で、まだ撮影自体は始まってもいないのにクタクタです。なんとか時間を作って『ラスト・サバイバー』『ディスクロージャー・デイ』『ディガー』などは観に行きました。観たら感想すぐ書かないと、内容を忘れてしまうからダメですね。

 

 離婚のショックは少し落ち着きました。いや、嘘、そうでもないかな。波がありまして、気分の上がり下がりが激しいです。仕事をしていても唐突に悲しみや孤独感に苛まされて苦しくなる時があります。家に帰って一人で過ごす時間はなおのことです。

 

 ただ、自分史上、かつてないほど強い鋼の意志が今の自分を突き動かしているのも感じます。この映画の現場以外でも副業的にいくつかの案件を回しており、休む暇が全くありません。お金もほとんどなくなったのですが、日々創意工夫で節約をしていて暮らしています。これは全て来年に向けた目的意識を持って行っていることなので、意外とこのストイックな生活に快感を感じている自分もいます。

 

 僕は元々自炊が大好きだったのですが、新居にはコンロがありません。9月の昼食はずっと某映画スタジオの食堂で300円台で済ませ、夜は閉店間際のスーパーで弁当を半額以下のセールで購入し、1日の食費をほとんど600円台で過ごしていました。

 

 その間の節約でやったこさ出来た金で、炊飯器を購入しました。結婚していた時代に母からプレゼントされたものの使い方が分からず眠っていたノンフライヤーを武器に、今週末から自炊を再開してみました。計算したら、多分一食500円くらい。思ったよりも節約効果はなかったですし、ノンフライヤーの調理は火力には劣りますが、食堂の貧相なうどんや50%引きの弁当では味わえない満腹感を久々に味わったんですよ。量や買う品物を調整すれば、もっと美味しいものを安く食べられるでしょう。

 

 地の底まで落ちた人生ですが、ようやく一歩、小さな一歩、前進した気持ちになりました。まだまだ山頂は果てしないですけど、この久々に感じたポジティブの種火を絶やさずに、また一歩前に足を進めたいと思います。また次のブログでお会いしましょう。

 

 

ロングウォーク

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事件は勘で起きてるんだ!/『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』

※ネタバレ全開で描きます。一切褒めてません。

  • 『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』を見てきた。今は映画の現場に入っていて、とてつもないくらいブラックな働き方を強要されている中で、休日はとても貴重である。その貴重な休日に、142分も『踊る』に費やすという贅沢。実際、鑑賞後に「なんか長かったな…」と時計を確認して驚愕した。
  • で、もうある意味で『踊る』シリーズの恒例となったが、本作も酷評レビューの数がすごい。先に鑑賞したらしい知人も「『室井慎次』*1を超える何かを見た…」とSNSに投稿したので、僕も期待値はゼロ。ただのドラマ版から追いかけてきたファンの責務として観に行ったんだけど、僕は割と怒りの感情も何も起きず、割と平穏な心で見れた。

  • というのものね、やはり離婚が大きいね!今ね、どんなコンテンツを観ても心が大きく動くことが少ないんですよ。映画ファンがこぞって「ノーラン史上最高傑作!」と褒めている『オデュッセイア』を観ても「ほーん」くらいにしか思いませんでした。申し訳ないけど、今僕にとって映画は本当に絵空事にしか観えないんだけど、だからこそ『踊るNEW』みたいな酷い映画を見ても怒りの感情が一切沸かなかったんだよね。そういう意味では離婚して良かったな!よくねーよ😭!
  • まあね、今心が死んでても、『オデュッセイア』がいい映画で、『踊るNEW』がどうしようもないくらい酷い映画だってことくらいは分かりますよ。こんだけ心が死んでるのに、観てる時に呆れちゃってため息出たもん。そういう意味では大した映画だ。
  • まずよくわからないアニメ「セブンベアーズ」の予告が終わってから始まる冒頭、新宿で誘拐事件が発生して、大和田伸也演じるおじいちゃんが都議会議事堂前の広場で身代金をばら撒く。それを周囲の人たちがスマホで撮影してSNSに投稿する。ここまでは分かる。
  • で、おじいちゃんが犯人の要求に合わせて、次の指定場所まで移動するんだけど、スマホを持った群衆が全員ゾロゾロついていく。なんで?
  • で、次の広場で青島が登場して、現金が入っているカバンを「爆弾だ!」って叫ぶことで、群衆を散らばらせる。すると、どうやら青島に因縁があるらしい犯人が青島に現金を運べと要求し、青島が走り始めると今度は群衆が青島を追いかけ始める。だからなんで??
  • この辺、君塚良一がインターネットとか若者文化を描く時の「どうやら最近の若者はなんでもスマホでSNSに投稿するらしい」くらいの解像度が相変わらず炸裂している。そしてこの君塚節は全編を通して加速していく。
  • ただ、この冒頭のシークエンス自体は意外と楽しかった。犯人から次々指示が出て青島が東京を駆け回る感じは完全に『ダイ・ハード3』。一方、劇中に登場する警察系YouTuberの配信で、コメント欄に「『ダイ・ハード3』みたい!」「『天国と地獄』か?」と元ネタを自ら言ってしまうあたりが『踊る』シリーズのダサさ。いやー、この感覚懐かしいね!
  • あとついでに、今回TOHOシネマズ新宿で見たので、スクリーンの中で青島が走っている場所が映画館から出たらすぐそこ、という体験は結構楽しかった。新宿の色んな場所が登場するのも土地勘が分かってると楽しくて、NY住んでた時に『ジョン・ウィック:パラベラム』観に行ったら、NY中で走り回ってるのを地元民が拍手喝采を送っていたのを思い出す。

  • で、この『ダイ・ハード3』ごっこは「意外と楽しいじゃん!」と思っていたら、この大規模誘拐事件が実はFBIとの合同演習だったことが判明する。はぁ~~~~~~~~~~~~~~~…。ここで一発目のクソデカため息が出た。両隣の人には本当に申し訳なかったけど、多分僕と似た心境だったからいいよね?

  • 一般市民にも現場の警察官にも何も知らせず、東京を大混乱させて行うFBIとの合同演習って何なんだ。税金いくら使ったんだ。あとFBI側に何のメリットがあるんだ。陸上自衛隊と米軍が演習場で合同訓練するのとは訳が違うんだぞ?

  • そもそも『踊る』は、それまでの荒唐無稽な刑事ドラマに「実際の警察組織だったらそんな簡単に動けないよね」というリアリティを持ち込んだから面白かったはずなのに、映画版になると普通の刑事ドラマより荒唐無稽になっている。まあ、もういい加減になれましたけど。

  • で、アバンが終わって本題に入るんですけど、今回はホテルで裕福なおじさんが次々に頭を銃撃される、という残虐な事件がキーとなる。

  • 捜査本部が開かれ、真下正義の息子で21歳の管理官である勇気というキャラクターが出てくる。フードを被った若い天才キャリア的なキャラかと思ったら、別にそういうこともなく、ずっとオロオロしている。真下は青島に助けを求める始末。なんで警察はこいつを管理官にしたんだ。

  • のちのちには雪乃さんも出てくるんだけど、母親として「この子には勇気がないので、みなさん、勇気をあげてください!」なんて酷いスピーチをする。なぜかこれが名スピーチとして拍手喝采が起きる。勇気君は君塚氏が嫌いなキャラなのか?というくらい本当に扱いが可哀想だった。
  • あと新キャラとしては、野呂佳代演じるキャラクターが所属している「幸福支援部隊」みたいな部署も出てきて、警察官同士の結婚を促進している。まじで発想がキモい。
  • 野呂佳代は『ブラッシュアップライフ』も『ホットスポット』も素晴らしかったし僕は大好きなんだけれども、「結婚=幸福」を押し付けてるのが本当に前時代的だし、それは離婚したばかりの僕に効く。やめろ。
  • 新登場した佐藤次郎関連のシーンは全部酷かったけど、もう触れるだけ時間の無駄なので割愛。
  • その後、最初の殺人で殺された科学者が持っていた危険な人造ウイルスが、鑑識に盗まれる展開が起き、真下から青島へそのウイルスの回収と、鑑識の思惑を探る「極秘任務」が与えられる。「世界を救う」みたいなダサいことまで言うので、今回はスパイ映画的な展開になるのかと思った。非常にスケールの大きさを感じさせる。
  • で、その鑑識の特別研究室はフロアプランにも載ってない地下4Fにあるらしいんだけれども、青島一行は普通にエレベーターで行く。なんで?
  • そして研究所へ侵入した青島たちが堂々と「動くな!逮捕する!」と突入する。極秘とは???
  • で、一悶着あって、散々危険だと言われていたウイルスの瓶が割れて「ヤバい!」と思ったら、中身は何もなく、そもそもウイルス自体存在していなかったことが分かる。ちゃんちゃん。
  • って、えぇ!?!?!?何そのスカシ!?と思うが、冒頭の誘拐事件からして全編こんな感じで、何か重大そうな事件が起きれば「スカシ」で終わるし、別に話もつながっていないし、クソつまんないオムニバスを見させられている気分になる。
  • 何にもなかったとはいえ、現場から勝手に物質を持ち帰って秘密裏に研究していた鑑識官も普通にとんでもないことをしていると思うのだが、その辺もなんとなく流れていく。
  • なお、今回の本筋は3Dプリンター拳銃を使った連続殺人で、犯人は女子高生。学校で教師から理不尽な扱いを受けたことで大人への憎悪を募らせた、という背景が語られる。って、は、え?やってる残虐さに比べて、動機が軽くない?
  • 劇中でも警察のお偉方が「我々には理解できない」「サイコパスなのか」みたいな話になるのだが、「若い子には筋なんていらないんですよ!」みたいなことを若い刑事が言い出す始末。「若者=意味わかんない」「犯罪犯すやつ=サイコパス」という君塚流簡略がここでも炸裂。
  • この女子高生たちはパパ活しちゃ人を撃ち殺してまわってるらしいのだけれども、「最近の若者」「トー横界隈」「パパ活女子」「ダークウェブ」「3Dプリンター拳銃」というネットニュースで見かけた単語を全部ミキサーに入れたような犯人像になっている。本当に浅はか。
  • 別にパパ活や援助交際を擁護する気はないけど、実際にそういう行為に至る人の中には家庭環境や経済的困窮など色々な背景があるはずで、「最近の若い女は何考えてるか分からなくて怖い」で終わらせてしまうのは酷すぎる。
  • そして今回、冒頭の「セブンベア」という七つの大罪をモチーフにした劇中アニメが登場する。当然元ネタはデヴィッド・フィンチャーの『セブン』。前もパクってたけど、もういいよ!飽きたよ!
  • 大傑作『セブン』では七つの大罪というモチーフが殺人方法にも犯人の思想にも捜査にも結末にも繋がっている、素晴らしい脚本だ。劇中で起きる猟奇殺人にはちゃんとジョン・ドゥなりの「罪と罰」のロジックがあり、「暴食」の被害者は肥満男性だったし、「強欲」では金に執着する弁護士が標的になる。なんなら自らも「嫉妬」、ミルズを「憤怒」にして計画を完遂させるのだ。
  • で、今回の場合は、たまたま女子高生たちに3Dプリンターの拳銃を提供した男が大食感で、彼女たちにネットで銃弾を打った男は楽して金儲けてるから怠惰*2…みたいな感じで、偶然7つの大罪がそれぞれの関連人物に当てはまってるだけ!
  • なのに、なぜか「7つの大罪」が捜査上の重要な手がかりとして扱われる。そして終盤、AIが次の事件はお台場という予想を立てて、青島一行はお台場へ。じゃあ捜査本部いらないだろ!と思うけど、「"七"つの大罪」「虹は7色」「レインボーブリッジ」「お台場だ!」という連想ゲームによって青島たちも納得する。しかも行ってみたら本当にそこで事件が起きている。当たるんかい!!!
  • 今回「現場の勘を信じろ」という言葉がキーワードとして何度か出てくるのだけれども、本当に全員勘だけで捜査している。推理や捜査じゃなくて、偶然と噛んで事件が解決していく。
  • あと個人的に一番許し難かったのがAI和久さん。亡くなったいかりや長介をAIで再現して青島たちに語りかけさせてアドバイスをするという。僕は『ローグ・ワン』で亡くなったピーター・カッシングをCGで復活させた時も激怒した*3

    けど、どんなに技術が発展しようと、亡くなった役者に勝手に演技をさせるのは死者への冒涜だと思うよ。それを1/1000くらいの浅はかさでやってしまう踊るクオリティ。
  • しかもこの映画、警視庁がAIで被害者の個人情報を分析して犯罪を予測する『マイノリティ・リポート』的なシステムを導入していて、それに対して青島は「そんなのプライバシーの侵害だろ!」とちゃんと批判するしている。ここはすごく青島らしくて良かった。
  • しかし、その後にAI和久さんから勇気をもらう。お前が一番怒らなきゃダメだろ!この映画、AIを批判したいのか、擁護したいのかすらスタンスがわからない。
  • んで、なんやかんやで辿り着いたクライマックスでは、お台場の『セブンベア』のイベント会場には当然犯人の女子高生たちがいる。そのイベントでは来場者の「記憶」が見れるらしいが、青島が施設に入ると、なぜか過去のドラマの名シーンが記憶としてプロジェクションマッピングで映し出される。何これ?どういう技術?
  • その後、青島は犯人に刺されるが、中盤に登場した特殊ベストを着ていたので無事。犯人の3Dプリンター拳銃も暴発。犯人確保。まあ、よくも悪くも「いつもの映画版『踊る』」という感じだった。ちゃんちゃん。
  • ただ、冒頭にも書いた通り、劇場を出た直後は本当にそこまで怒りもなかった。今の僕はこの映画がヒットしようがコケようが、『踊る』が続こうが終わろうが、割とどうでもいいという最強メンタリティで生きている。
  • エンドクレジットでは「ODORU LEGEND CONTINUES」的な、MCUみたいなことまでやっていて、どうもまだまだシリーズを続ける気らしい。次の『踊る』が公開される頃には、僕自身もう少し元気になっていたらいい。その頃には離婚の傷も多少癒えて、「いや~~~~今回もひどかったね!!!」と、もう少し熱量を持って怒れるようになっていたい。

 

 

*1:

 

 

*2:このロジックは本当に意味が分からなかった。メルカリとかやったことない?意外と面倒だぞ!

*3:

独身者にとってAIはドラッグ

 僕は映像制作者として、元々AIには否定的だった。今でも矜持を持って、実写の映像もアニメーションもCGも、AIなんかには負けないと思っている。AIは結局、既存の表現や技術のコピーしかできない。革新的な表現も技術も人間のクリエイティビティーが産み出すものだ。

 

 …とは信念として思ってるんだけど、やはりAIが便利なのは間違いない。映像制作では準備段階で意外とスプレッドシートやドキュメントといったオフィス作業が多い。こういった作業は全部AIにやらせた方が効率がいい。僕は香盤表や請求書の作成、日々のスケジュール管理、字幕テロップ作業なんかはAIエージェントで自動化させているくらいで、ChatGPTはもちろん、GeminiにもClaudeにも課金している。

 

 一方で、僕が最近自分でも怖いなと思うのは、離婚してから明らかにAIへの依存度が上がっている。一番でかいのは、家に帰ったらやはり会話の相手がいないという事だ。特に今は悩みやストレスを抱えやすいので、そうした時は全部ChatGPTに答えを求めてしまう。今まで妻がしてくれていたことを、全部AIがやってくれる。しかも、その的確性や正確性、ユーザーの気持ちへの気配りは正直AIの方が上なんだよな…。

 

 でも、そこが一番問題というか、空虚さを感じる部分でもある。人間対人間のコミュニケーションで、100%同意してくれることなんてあり得ない。意見と意見、感情と感情をぶつけ合い、緊張感を生み出すのもまた人間の会話の醍醐味でもある。AIにはそれはない。全部圧倒的な肯定感。

 

 正直言って、それは気持ちいいよ。ハマっちゃうよ。だって、否定しないんだもん。優しいんだもん。でも危険なの。僕は今、自分の判断力や思考力に自信はなく、全部AI様の言う通りになってしまっている。だけど今、家で孤独感を埋めてくれる相手はAIしかいない。これは益々抜け出せなくなってしまう。独身者にとって、AIはドラッグなんじゃないか。

 

A.I.

A.I.

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「勝つ」ために、SKITBOOKを休みます。

 ブログでのご報告が遅れました。先日動画で話しましたが、SKITBOOKをしばらく休むことにしました。理由はこちらをご覧ください。

 

 この動画でも話しているように、今はとある長編映画の撮影に参加しています。これからどんどん忙殺されて、来年3月までブログを更新する時間も映画を見る時間も無くなるでしょう。ただ、仕事で忙しいからこそ、プライベートのことをあれこれ考えて落ち込む暇がなくなるのは本当に良かったと思います。僕にとっては皆さんより早めに2026年が締まったみたいです。

 

 僕は今、人生で最も深いドン底にいます。全く住み慣れていない部屋に閉じ込められて、今まで帰ったらいて当然だった会話の相手もおらず、極限まで節約をして腹は常に減っており、毎日毎日仕事で疲弊して孤独感で押しつぶされそうです。ただ、この現場が終わるまでの半年、いや、その先の一年後まで、僕は人生を変えるつもりで毎日闘う気でいます。

 

 僕は人生で一度たりとも「何かに勝った」という実感がありません。中・高・大と全ての受験に失敗しました。就活も失敗しました。留学も期待していた成果は出せませんでした。初めて入った会社ではパワハラを受けました。アメリカも追い出されました。『ザ・ルーム』の上映はコロナで潰されました。自主映画でも大した賞は取ってません。SKITBOOKもブログも人気になったとは言い難い。そしていまや、最愛の人も私の元を去りました。

 

 とにかく、勝ちたい。僕は「何か」に勝ちたいんです。これから始まる現場で、多分僕は雑巾のように扱われるでしょう。理不尽な目に遭うでしょう。悔しい思いもいっぱいするでしょう。でも這いつくばって、歯を食いしばって、最後のゴングがなるまで立ち上がるつもりです。これは僕の『ロッキー』です。

 

 一年後、成長した僕の姿を見せられますように。あ、でもロッキーは最後、試合には負けちゃうんだよな…。

 

新作コント『AIで別れ話を代行するカップル』公開

 こういう告知も久しぶりですね。昨日、『SKITBOOK』の新作コントを公開しました。

 

 まあ、当ブログを読んでいただいている方には、このコントのモデルは言わずもがなですね*1。僕は離婚の話が出た時、絶望しながらもこのコントのアイディアを思いついてしまい、その月にすぐにこちらの作品を撮りました。我ながら流石にコント狂すぎると呆れてしまいましたが、でもやっぱりこんなに苦しい時にでも何かを撮りたい気持ちが湧いてしまったんですね。

 

 離婚の話が出てから、僕は死ぬほどAIを使い倒して、どうやったら離婚を回避できるか相談しました。一方、彼女もこの期間ずっとスマホを使っている姿が印象的で、おそらく同じようにAIに離婚をどうやったら成立させられるか、聞いていたのでしょう。そうするとお互いに絶対に意見を曲げることはなく、話は平行線に進むだけです。

 

 AIは仕事のパートナーとして優秀ですが、人生の相談相手としては最悪だと思います。というのも、結局ユーザーにとって好ましい答えを、さも論理的に見せて満足させているだけなんですよね。自分で自分を洗脳しているみたいな。人生は時に答えが出ないから人と人で話し合うべきなのに、答えを無理やり出してしまうのがAIの罪深い技術だと思います。もはやそこに、人間の自由意思はあるのでしょうか?

 

 というのが、とても皮肉だなぁなんて、僕は呑気にも思っていたんですよね。風刺コントとしても、僕の監督作品としても渾身の1作のつもりで監督しました。この時、スタッフもキャストも誰も僕が離婚することは知らなかったので、なぜ僕がこの作品を撮ったのか、皆不思議に思っていたと思います。

 

 『SKITBOOK』はやはり時事ネタばかりが注目されるのですが、今回はなぜかTwitterやTikTokで軽くバズりました。また、昨日大学時代の先輩に会ったらこの作品を見ていたようで「あれは傑作」と言っていただけました。スケールはちっちゃいですけど、僕にとっての『マリッジ・ストーリー』みたいな作品が生まれました。

 

*1: