来来来世

 『君の名は。』のハリウッドリメイクが決定しました。

 

 『君の名は。』に彗星が落ちるシーンが出て来るため『アルマゲドン』と結びつけたり、JJエイブラムスが関わっているということでレンズフレアが出て来るんじゃないかとからかわれていますが、ちょっと待ってほしい。まあ確かにJJが監督ならばレンズフレアが出て来るかもしれないが、今回のJJはプロデューサーなのだ。そしてJJがプロデュースする作品って、大抵スッキリしないで終わるよね。

 

 

そういうや、JJが監督した『M:I:III』だって結局ラビットフットがなんなのかは明かさなかったし、『フォースの覚醒』も肝心なところは隠す。JJは秘密主義というか、観客をモヤモヤさせるのが好きなのだ。

M:i:III (字幕版)
 

 

 

 

 だから、きっとJJプロデュースの『君のは。』は、口噛み酒の秘密をめぐるサスペンスドラマで、きっと口噛み酒がなんだったのかは曖昧にして終わるに違いないのだ!で、ラストショットは幸せそうにしている三葉ちゃんと瀧君の背景に謎の物体が海に落ちたりしてだな…。もちろん、タグルアトもスルーシオ!も出て来るぞ!

 

 

君の名は。

君の名は。

 

 

 

猛獣使いの時代

 出張でLAに行って、ランディ・ミラーという動物スタントのスペシャリストと仕事をした。その名前を聞いても今一ピンと来ない人が多いだろうが、『グラディエーター』のトラに見覚えがある人は多いだろう。あれはランディさんが調教したトラだ。他にも『トランスフォーマー:リベンジ』の冒頭に出てくるトラもランディさんが協力しているし、最近では『ジュラシック・ワールド』でクリス・プラットが演じたラプトル調教師のコンサルタントをした。

 

 ランディさんの自宅には彼が協力したポスターや受賞したトロフィーが飾られてある。ランディさんは『グラディエーター』でスタント界のアカデミー賞であるタウルス・ワールド・スタント・アワードで最優秀動物スタント賞を受賞している。

 

 名作ポスター群の中に紛れて僕の大好きなウィル・フェレル主演のバスケコメディ『俺たちダンクシューター(原題:Semi-Pro)』のポスターがあった。ウィル・フェレル演じるバスケ選手兼プロモーターが興行を盛り上げるために試行錯誤するコメディだが、劇中ウィル・フェレルがクマとレスリングをするシーンがある。「このクマもランディさんの仕事だったんですか!あれどうやって撮影したんですか?」と聞くと、実は顔が映らないショットではランディさんがウィル・フェレルのスタントをやって撮影したそうだ。確かにランディさんの顔はちょっとウィル・フェレルに似ている。

 

 そんなランディさんの自宅だが、少し散らかっている。実はアラバマ州への引越しを考えているため荷造りをしていたそうだ。かつては動物スタントで一斉を風靡したランディさんは最近では安価で低リスクのCG技術にすっかり仕事を奪われ、また動物愛護団体の活動のため益々肩身の狭いを思いをしているという。子役以外全てCGで描かれた『ジャングル・ブック』は確かに驚異的な映画ではあったが、どの分野でも技術の進歩は必ずどこかに陰を落とす。


 ランディさんの自宅には虎やクマ、ピューマなどがいる。そんな猛獣たちを手なづけているとは思えないほどランディさんはやつれていた。次いつ一緒に仕事できるかわからないので、最後に記念写真を撮ってもらった。しかし、最近ではCGによる表現力が臨界点に達し、逆に実写にこだわった演出をする映画も増えている。ランディさんのような動物スタントが再び日の目を見る日は近いかもしれない。

 

 

 

 

 

あとは帰るだけ

 出張終わりました、あとは明日帰るだけ。ただ、NY到着が23:59なので、また更新できるか微妙です…。まあ、一週間休みをもらったと思えばね。火曜から再開予定です、悪しからず。