ケイパー

 本日は気になったこちらのニュースを紹介するにとどめます。

 観光名所として知られるベルリンのボーデ博物館で27日早朝、展示されていた直径53センチ、重さ100キロの大きな金貨が何者かに盗み出された。カナダの造幣当局が発行する純度の高い「メイプルリーフ」と呼ばれる金貨で、額面で100万カナダドル(約8300万円)、市場価格は、その3~4倍に上るという。

 警察によると、博物館の警備員から通報があったのは同日午前4時ごろ。特殊な防弾ガラス製の展示ケースが割られていた。博物館のすぐ近くを走る電車の線路近くで、はしごが見つかった。犯人は、このはしごを使って博物館の窓から侵入したとみられる。

(以下略)

 もちろん、立派な犯罪で許されたものではないのですが、これだけ防犯技術が発達した現代でこのような大胆で映画のような窃盗事件が起きるとは少しワクワクしてしまいますね。ツイッターでは「ルパンかな?」と呟いたのですが、今は『ワイルド・スピード MEGA MAX』のクライマックスを思い起こしております。

 

 んで、もちろん逃げ切った後の打ち上げソングはドン・オマールですよ。

 

 

 

 

 

高橋ヨシキ『暗黒ディズニー入門』を読んだ。

  • 春休みだったので久々に本を一冊読んだ。超楽しみにしていた高橋ヨシキの『暗黒ディズニー入門』だ。
    暗黒ディズニー入門 (コア新書)
     

     

  • 何度この前置きをしたか分からないが、恥ずかしながら僕はほとんど読書をしない人間である。しかし、高橋ヨシキの知的好奇心を煽る語り口がとにかく素晴らしく、2日ほどで1冊読み終えてしまった。ちなみに本書のボリュームはあとがきまで含めて254ページほど。
  • 思い出すのは3年ほど前に高橋ヨシキ主催のオフ会・東雲会に参加した時。映画秘宝系の観客・ゲストが多く、当時大ヒットしていた『アナと雪の女王』が槍玉に上がったのだが、話を振られた際ヨシキさんは映画の内容を揶揄するよりもヨシキさんが観た劇場の寂れ具合にさりげなく話題をシフトしていたのが印象的だった。悪魔主義者やホラー映画評論家といった肩書きで隠れがちだが、高橋ヨシキはディズニーが大好きなのだ。
  • 数ある映画会社の中でもディズニーほど企業イメージがはっきりしている会社はない。作品は徹底してクリーンでポジティブであるが、一方でその資本主義的なあり方を批判する向きもある。何故この相反する反応が起こりうるのか、「ディズニー」という言葉が呼び起こすイメージを徹底的に解明するのがこの本である。
  • 巷に溢れるディズニー本のように単なるトリビアの羅列では終わらず、本書は『ダンボ』『メリーポピンズ』で映画の虜となった高橋ヨシキが、ディズニーの「夢を叶える力」すなわち「魔術」を宗教・歴史・差別・芸術・製作工程・ウォルトの思想・アトラクションなどから多角的に読み解いていく。どの分野にも広く深いその教養力には驚かされるばかりだ。
  • 目からウロコをボロボロ落としながら読み進めていたが、個人的に白眉であったのは第5章『トゥモローランド』の批評。数多くの評論家が『トゥモローランド』を監督であるブラッド・バートの経歴と結びつけてそのエリーティズムを批判したが、高橋ヨシキはそもそもウォルト・ディズニーに「確固たる未来のビジョン」が欠け初期のトゥモローランド運用に苦戦を強いられたことと結びつけ、映画『トゥモローランド』が孕むグロテスクさを指摘する。
  • また、高橋ヨシキが昨年ベスト1に掲げていた『ジャングルブック』を解説・批評した第7章では、映画の原点はおろか、人間が知覚する「現実」と「幻想」、「リアル」と「ディフォルメ」の垣根にまで言及することでディズニーのコンテンツが持つ魅力を浮き彫りにする。これからのディズニー作品の見方すら変わる名章だ。
  • 全編にわたって知性あふれる文章で綴られているが、高橋ヨシキがラジオでも大好きだと公言している『ダンボ』について書かれた第3章では、時折思わず感情が噴出してしまっているのが大変微笑ましい。
    「Dumbo ダンボ」は、英語の「Dumb」にジャンボの語尾「o」をつけた、悪意に満ちたあだ名です。(中略)生まれたばかりの赤ちゃんを「うすのろ太郎」呼ばわりするとは、何というひどい連中でしょうか。書いていて涙が出てきました。意地悪なおばあさんゾウたちが憎い。 
  •  語彙力がないあまり、本書の素晴らしさを伝えきれないのが歯がゆい。とにもかくにもふわっと抱いていたディズニー観が覆されることは間違いないので、ディズニー好きはおろか、アンチディズニーにこそ読んでほしい必読書だ。

スプリングブレイク7日目 ソル・トレイ・カ・シティ

 束の間の休息も終わり、メンフィス空港へ向かい、現在経由地であるユタ州ソルトレイクシティで次の便を待っている。ソルトレイク・シティといえばモルモン教の聖地で、ブロードウェイミュージカルの『ブック・オブ・モルモン』ではウガンダ人が憧れる地上の楽園「ソル・トレイ・カ・シティ」として描かれていた。「ソル・トレイ・カ・シティはこの地球上で完璧な場所、軍閥は優しくて、ハエに目玉を噛まれないし、偏見なく人々が接してくれる」って、めちゃくちゃおちょくっている。

 

 

 まあ、乗り継ぎでいるだけなので、これ以上書くことはありません。次はミネアポリスでその次にやっとメンフィス…遠いなぁ。

 

The Book of Mormon (Original Broadway Cast Recording)

The Book of Mormon (Original Broadway Cast Recording)

  • アーティスト: Trey Parker,Robert Lopez,Matt Stone,Josh Gad,Andrew Rannells,Nikki M. James,Cory O'Malley,Michael Potts,Lewis Cleale,Stephen Oremus
  • 出版社/メーカー: Ghostlight
  • 発売日: 2011/06/07
  • メディア: CD
  • 購入: 1人 クリック: 2回
  • この商品を含むブログ (2件) を見る
 

 

スプリングブレイク6日目 ドン・キホーテ&ブックオフ

  • 家族と別行動を取らせてもらい、3ヶ月切ってなかった髪を切りに行く。
  • K's Hairという日本人経営のヘアサロンへ。アーカンソーの散髪屋で酷い目にあったのは以前書いた通り*1。それ以降髪は友達に切ってもらっていたので、ちゃんとした日本人のお店で切ってもらうのは初めてでそれだけで嬉しい*2。今日という日をどれだけ待ち望んでいたことか…。
  • やっぱり、日本の理髪技術は世界一チイイイイ!!シャンプーやらカットやら合間のトークやらワックスやら全てのサービスが心地いい、というか日本では当たり前のことに外に出てから気づく素晴らしさ。全世界の理容師は日本の専門学校へ留学するのを義務付けるべし。
  • アーカンソーネタは鉄板でウケる。
  • 散髪後、美容師さんに教えてもらったドン・キホーテへ。は、ハワイにドン・キホーテ!?

  • おなじみの「♪ド・ド・ド・ドン・キ・ドン・キ・ホーテ」は残念ながら流れなかったが、中はまぎれもないドン・キホーテだったので感動した。ただし、雑貨というよりは食品を取り扱っておりスーパーに近い。

  • さらに中を進むと、ななななんとブックオフ!日本では暇さえ見つければブックオフに通っていたのでもうディズニーランドにいるみたいにワクワクした。これからハワイに行くときはまずブックオフに行くべきだね!

  • もう本棚のこの感じとかさ、笑っちゃうくらいブックオフ。「¥100」が「$1」に変わってるのがさらに笑える。
  • まあ、明日でアーカンソーに帰るけど、ハワイのオアフ島は歴史的にも地理的にも、アメリカの他のどの場所よりも日本人のコミュニティが発展した場所であった。英語より日本語を使う機会の方が断然多かったし、看板も日本語だらけなので英語喋れない人でも下手したら生活できちゃうんじゃないかと思う。そういう意味では住むとしたら面白くない街だけど、観光地としては日本人にとってこれほど便利な場所はないと思う。

*1:

*2:前にNYで韓国人のお店で切ってもらったことはある。