今年も年末を感じさせるワッシュさんのあのベストテン企画がやってまいりましたので、例年にもれなく参加したいと思います。
今年は戦争映画ということなんですけども、先にハッキリ言ってしまうとあまり思い入れのないジャンルと言いますか…。映画に目覚めた中学生の時はやっぱりSFとかアクションばかり見てて、一緒に暮らしてる家族も戦争映画があんまり好きじゃなかったので大学生になってからもレンタルし辛かったですしね…。ただ、観てる本数が少ないからこそパパっと10本決められました。戦争映画となると政治的主張やら史実がどうとかやらで少しめんどくさくなりがちですが、「好き!」って気持ちを大切にしました。
【Taiyakiが選ぶ戦争映画ベストテン】
- プライベート・ライアン(1998年、スティーブン・スピルバーグ監督)
- イングロリアス・バスターズ(2009年、クエンティン・タランティーノ監督)
- アラボアのロレンス(1962年、デヴィッド・リーン監督)
- 硫黄島からの手紙(2006年、クリント・イーストウッド監督)
- 風立ちぬ(2013年、宮崎駿監督)
- ゼロ・ダーク・サーティ(2012年、キャサリン・ビグロー監督)
- フルメタル・ジャケット(1987年、スタンリー・キューブリック監督)
- Hacksaw Ridge(2016年、メル・ギブソン監督)
- 300(2006年、ザック・スナイダー監督)
- 大脱走(1963年、ジョン・スタージェス監督)
【解説】
①はめっちゃベタなんですけども、だってスピルバーグ大好きなんだもん。今でもたまに冒頭のノルマンディ上陸シーン見返したりしてる。「あの映画は冒頭30分だけ面白い」なんて意見を聞くけど、全編ちゃんと戦争オタなスピルバーグの並ならぬこだわりが感じられて面白いよ。
タラ公の②は基本!改めて観ると映画としては結構破綻してるんだけど(何もバスターズの計画通り行ってない)、タラ演出のテンションの高さを見てるだけで幸せである。
新宿ミラノ座館閉館特集上映で③を巨大なスクリーンで初鑑賞できた思い出は一生の宝物。「これが映画だ!」ってビシビシ伝わって来るあのスケール感尋常じゃないよね。
日本にいた時はなぜか終戦記念日に決まって④を観てた。日本軍もアメリカ軍も関係ない。イーストウッドは超軍の兵士を同じ「人間」として描いているから感動するのだ。
アニメ映画ベストの時も選んだ⑤。反戦映画である以上に宮崎駿の「でもやるんだよ!」映画になってるから映画館で嗚咽をあげて泣いてしまったよ。
3時間心拍数がどうにかなりそうだった⑥。「ビン・ラディン暗殺」をテーマにしているものの、実はビン・ラディン自体はマクガフィンになっていてどうでもよくて、ビン・ラディン捜索に取り憑かれていって感情が消えていくジェシカ・チャステインがすげー怖い!とはいうものの、実際の現場を完全再現したクライマックスの緊迫感は凄まじかった。
なんといってもハートマン軍曹な⑦。後半も悪くないのだけれども、訓練の前半の面白さが突出しているので少しバランスが悪い。ただ戦場というカオスでも一定以上の美しさを保った構図にキューブリックの狂気を感じる。
つい最近見たばかりの⑧。キリスト教的な説教臭さや④とは対照的に完璧に日本兵を最強のモンスター兵士集団として描いているのが気にはなるものの、やはり沖縄戦の描写が圧巻で①を劇場で見たことがない身としてはこれ以上ない戦場体験をさせてもらった。関係ないけどヴィンス・ヴォーンがハートマン軍曹的立場だったのは笑ってしまった。
「漢」と書いて<おとこ>と読む漢たちに燃える⑨。グラフィックノベルの映画化なので、戦争映画にしてはかなり戯画化されているけれど熱いから関係ないな!
最後は創意工夫に富んだ脱走計画が楽しい⑩。音楽も愉快でずっとニコニコしてられるんだけど、ただしラストにあるのはカタルシスではなく一抹の喪失感なのもまた良い。
以上が僕のベストテンになります。ワッシュさん、集計頑張ってください!
ところで日本だと今反戦アニメ『この世界の片隅に』が大変な評判になっているが、僕が観れるのは一体いつになるのだろうか…。
【過去のベストテン企画】